オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

最奥の源流域に素晴らしいオショロコマの森

2020-05-14 00:15:16 | ダムに守られたオショロコマ
最奥の源流域に素晴らしいオショロコマの森







201X-7-15  (金)  曇り 19度C 



この渓流は、オショロコマが棲んでいることはわかっていたが、個体数がとても少ない。



しかし、これまで源流域は未調査だった。




林道の状態が全般的にあまり良くないがゆえになかなか源流域に釣りにはいるのがおっくうであったのだ。




下流域に大きな魚止め砂防ダムがあり、ニジマスの侵入からは守られているのに何故かオショロコマが少ない。




ある7月中旬の午後、意を決してこの渓流に沿った林道をどこまでもどこまでも入ってみた。





あまり使われていないのか、林道は各所で密生する草木、灌木で廃道になりかけていたが、そこを強引に突破するとまた状態の良い林道になったりを繰り返す。





貧弱であった二次林の風景がいつのまにか原生林となり、やがてあたりは原始の自然そのもの、まさに理想的なオショロコマの森になっていた。










林道の終わりに近くなり、渓流に降りてみたが、オショロコマの個体数がとても多くなっているのに気づいた。






































自然が豊かで川岸・川底環境はすばらしく木々や植物が適度に川面を覆って落下昆虫は豊富と思われオショロコマの栄養状態はとても良い。





























原始の森の保水力は限りないようで、大雨でも氾濫することがない渓流の岩は美しく緑に苔むしてこの水域の状態がとても安定していることがうかがえる。








オショロコマの生息密度が高く若魚〜成魚までの構成パターンも理想的であった。

















ここのオショロコマの基本的な外観は淡い灰色系の色調が多く、♂腹部は黄色く、赤点紋理は小さくオレンジ系色調で鮮やかさのない独特の個体群だ。




































深い森の中には、丁度多数のオオウバユリが満開でした。高さが2m ほどにもなる大きな見事な植物です。オオウバユリは多年草で発芽から花が咲くまでに6-8年もかかるといい、このオオウバユリは小学生と同じくらいの年齢でしょうか。アイヌの人たちは、この鱗茎から澱粉をつくり種々の料理に使用していました。








2020年現在は4年前の台風時の大増水でコンクリート橋が橋脚もろとも破壊され、林道も各所で完全に崩壊してしまいこのオショロコマ棲息域に到達するのは不可能になってしまいました。






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稀にみる美麗なオショロコマと外来魚(ニジマス)侵入防止ダム

2019-09-08 11:11:39 | ダムに守られたオショロコマ
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稀にみる美麗なオショロコマと外来魚(ニジマス)侵入防止ダム




201X-10-18 (土)  晴れ しかし寒い。


この日、デカニジマス釣りや産卵に集結したオショロコマの観察などを行い午後おそく、とある渓流に寄ってみた。


この渓流では昔から、しばしば稀にみる美しいオショロコマが釣れる。


完全なニジマス川となってしまった M川の支流である。


こんなニジマス川の水系に何故オショロコマが生き残っているのだろうか ?。


皮肉なことに、自然破壊の元凶とされる砂防ダムのおかげで、ニジマス侵入による壊滅をまぬがれて、かろうじて生き残っている小規模な個体群なのだ。


米国では貴重な在来魚を放流外来魚(ニジマス、ブラウン、ブルックなど)による壊滅から守るため、外来魚侵入防止ダムをあえて積極的に造っている。


































いつもながら、赤点紋理と黄色い腹部など体色の色コントラストがすばらしく、ほれぼれする美しい個体群だ。
















知床方面や道南の一部の個体群のように赤い腹部、鮮やかな赤点紋理、深紅のヒレを基本にした美麗さを誇るものとは一風異なる美しさだ。
















時期的に産卵行動後の個体が目立つが、12匹ほどを釣って撮影させてもらった。


このタイプの美しい外観の個体群は他の渓流でもみられるが、ここのはとりわけ美しい。



さらに数Km上流に進み、もう一つの砂防ダムの上流、最源流域をさぐってみた。



ほぼ源流域になると、かなりの細流になっているせいか小型オショロコマが多くなり、稀に中型個体が釣れるが概して15cmを越える個体はいない。















ここまでくるともはや美麗オショロコマは見られず、小型化していかにも野性的な外観のオショロコマばかりとなってくる。















各個体群は小規模だが、総じてみれば少なくとも外見的には多彩であり、いまだそれなりに遺伝的多様性は保たれているのかもしれない。



私の観察ではこの25年ほどは、この状態に大きな変化なく経過している。



しかし、攻撃的外来種ニジマスの侵入や、温暖化による水温上昇や、自然大災害等による環境大変化や、釣り人の乱獲があれば一気に消滅するガラス細工みたいなオショロコマ個体群であることには変わりない。






沢筋に陽がはいらないせいか、夕方になると急速に寒さがつのってきてかみさんはここでギブアップ。





この時点で武装解除し、北見へもどった。



この日も撮影させていただいたオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。


夕食は 湯豆腐。ウドンなども入れ食い過ぎてしまった。





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砂防ダムに守られたオショロコマ 小規模ながら多彩な外観を呈するオショロコマ個体群。

2019-08-25 09:48:31 | ダムに守られたオショロコマ
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砂防ダムに守られたオショロコマ
小規模ながら多彩な外観を呈するオショロコマ個体群。






201X-6-6 (金) うす曇り 27℃



そのあと釧路川水系最源流域に棲息するごく小規模なオショロコマ個体群を見に行った。




この山奥のポイントまでには大きなダムが2基もあり、下流域はニジマスに汚染されているもののこれらのダムのためニジマスはそれ以上遡上できずオショロコマの聖域は維持されている。



渓流の生態系破壊の元凶とされるダムだが皮肉なことに、ここではオショロコマの聖域にニジマスが侵入するのを防ぐ格好になっている。



米国の例では源流域に追いつめられた貴重なカットスロートトラウトが放流された外来魚( ニジマス、ブラウントラウト、カワマスなど)のため消えてしまうことを避けるため,外来魚遡上侵入防止目的のダムをあえてつくるという。


林道をえんえんと走ってこのポイントに到着し川に降りて最源流域のオショロコマをさぐったが、一つ目、二つ目の二箇所のたまりだけでたちまち12匹を撮影。






























































魚影は濃く、エサが豊富なようで魚体はよく肥えたものが多く、活性は高かった。




















活性が高いため、まともにアタリをとって釣り上げれば呑まれてしまう(リリースしても必ず死にます)ことを恐れ、早あわせに徹したのでかなりの個体を釣り落とした。



狭い棲息水域ではあるが外見的には、ある一定の特徴パターンに収束することなく実に多彩であり恐らく遺伝子の多様性もいまのところよく保たれているのではなかろうか。

















この日も撮影させていただいた貴重なオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。






午後4時、武装解除し帰路につく。


  
このところ暑い日が続き、帰宅後に家庭菜園や庭に水やり一時間。



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