展示会の時に友達が、
同人誌をワンセット持ってきてくれた。
「ほら、これ。なつかしいやろ」
と言って見せてくれた。
浪人回覧板と杉の子という名前がついている。
そりゃあ懐かしいやろ。
なんと回覧板はdoironが創刊した
同人誌というのも変だけど、
当時の思いをぶつける文集だ。
そして杉の子は友だちのしが君が
中心になっていた。
これまで毎日顔を合わせていた高校3年生から、
一人一人が目標と戦う浪人生になった時に、
みんな一人じゃないよ、
がんばっていこうという思いで、
作成したものが回覧板だ。
一人ずつ回覧しながら原稿を増やしていく
という形をとっていたが、
どんどん増えていくのと期間が
一年間だけだったという短期間だったので、
回覧板はみんなの夢の充実とともに
亡くなるという、
嬉しいんだか悲しいんだかわからないまま
終末を迎えた。
でも、みんなそれぞれあちこちの
学生となり離れていったが、
浪人時のつながりは濃かったな。
またまたそんな文集が印刷される
同人誌として創刊されたのだ。
それが「杉の子」だ。
みんなそれぞれの大学で頑張っている、
これから大きな杉の木に
なっていくだろうという
思いを込めてのタイトルだった。
懐かしいなあ。
みんなの夢が詰まっている同人誌だった。
今回の展示会でその同級生が
持ってきてくれたのを、
お借りしてつらつらと
眺めてみるとこれがとても面白い。
まだみんな自分の夢が
定まらない中でも一生懸命
過ごしているのがよくわかる。
もうまさしく杉の子の多感な文章が
詰まっているのだ。
思わず時間をつぎ込んで眺めてみたら、
あああの頃はあんなことを考えていたんや、
あの人はあんな夢を持っていたんや
というのがとても面白い。
その文集がどれくらいの期間を
過ごしたのかは、もう記憶にはない。
もしかしたら、2巻で
終わってたかもしれないし、
まだまだ夢の通過点を
走りつづけていたかもしれないが、
もう記憶のかなただ。
もしかしたら脳梗塞の向こうに
隠れてしまっているのかもしれない
というほどだ。
この文集ができてもう48年が経つ。
なので一瞬で時間がブワ―と巻き戻された。
まるで校舎の片隅に埋め込まれていた
タイムカプセルが開けられて、
その内容がつきだされて
向かい合ってるようなものだ。
読めば読むほど面白いのと、
この48年間、みんなが過ごしてきた
日々を想像したりすると
もうキリがない状態になる。
まあその時には文書があっても
今はどうしているのかわからない
友達もいるけどね。
それにしてもそんなすごい
タイムカプセルが届いたのだ。
doironももちろん創業者だから
文章を書いている。
今も続けているブログから比べれば
一万分の一くらいの量しかないが、
それを描いていたときの気持ちが
読めば読むほどどんどん
伝わってくるのがおもしろい。
親元を離れて遠く金沢で一人で
暮らしているだけで、
大人になっているような
変な気分だったんだろうな。
でもそう考えれば自分のブログも、
未来の人が読めばあるおっさんの
変な人生をものがたっているんだろうな。
展示会で、もうはるか昔に
ゼンマイが切れて止まっていた時計が
また新たに少し動いたという
感じになりました。
すばらしいタイムカプセルを
あっちゃんありがとうございました。
もう少しじっくり読んだら
また返しますからね。
ほんとにほんとうに
ありがとうございました。
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