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リーク合戦:FinCen、シリアの米英PR支配、トランプ所得税...

2020-09-28 17:58:10 | 欧州情勢複雑怪奇

米大統領選挙も大詰めとなってきて、ついにニューヨークタイムスがトランプの過去20年間の確定申告のデータを集めてきて、公表。

それに伴い世界中の主流メディアが、トランプの2016年の所得税は8万円!みたいな食いつきのいい見出しでお知らせしてる。

内容よりも、私としては、ああこのメディアネットワークこそ西側最大の資産というべきでしょう、などと思う。

この件が大統領選挙にどう影響するのかは、しかしながらよくわからない。というのは、トランプが脱税というか節税というかという行為をしまくっていたようだというのは当初から言われているので、目新しい感じはないのではないのかという気もするから。

トランプを庇う義理はないんだけど、そもそも民間企業の節税(脱税)行為はトランプに限らず、また、違法でない可能性もあるが、バイデンみたいに地位を利用してウクライナで稼ぐみたいな話は背任行為そのものだ、こっちは即犯罪なんだからこっちの方が問題だろうという解釈も当然に成り立つ。

さらにいえば、じゃあクリントン財団が外国政府から資金をもらってた話はどうなるのだろう、という巨大な闇がある。リビア、シリア問題は実際闇だらけのまま。

カタールとサウジから資金もらってたということが立証されれば、クリントン財団はISと同じ資金で動いていたようなものとなるわけで、一体あれは何だったのだろう?と疑惑がクローズアップされたところで話が途切れてる。そして、これを広く世界に知らしめたジュリアン・アサンジは投獄されている。

というところで、多分トランプも何か報復のリークを考えるだろうから、いいぞ、もっとやれ!と思って見ていることにしたい。

 

■ シリアのPRキャンペーン

そんな中、1週間ぐらい前に、GrayZoneがシリアにおける大規模プロパガンダは西側政府の契約者とメディアが行ったというのを、リーク文書から追跡してまとめていた。

 

Leaked docs expose massive Syria propaganda operation waged by Western govt contractors and media

https://thegrayzone.com/2020/09/23/syria-leaks-uk-contractors-opposition-media/

この話は、シリア騒動を継続的に見ていた人にとっては全然驚きではない。

このブログでもたくさん書いてきたけど、西側政府は無茶苦茶な現実離れしたことを書いて書きまくって、アサドという悪い人に対してシリア国民が立ち上がっているので西側は支援してますといった、ムジャヒディーン路線のストーリーを売りまくっていた。

しかし実際には、あれは西側各国がIS、あるいはアルカイダを傭兵として使って、シリアという1つの国家を潰しにいった話だった。

そして、アメリカは傭兵を集めてトレーニングして、武器を供与することに熱心だったが、プロパガンダ路線はロンドンから出ているというのもよく見えた。

 

で、内容的で目についたものをランダムにあげるとこんな感じ。

このプロパガンダ作戦はしっかり組織運営されてた

米+欧州の契約者が、シリアの野党勢力のリーダーを訓練、アドバイス付与

BBCやUKのチャンネル4でこれらのリーダーがインタビューを受ける際にもちゃんとコーチングされてた

シリアでのアルジャジーラの通信担当者の半分以上は、米英共同プロジェクトBasmaでトレーニングされてた

UKが資金提供した会社はフルタイムでPR活動をしていた

 

私としては、ここの部分に非常に興味を覚えた。

コントラクターの1社InCoStratによれば、世界中のジャーナリストと影響力のある人/influencers、1600人以上とコンスタントに接触を持ち、彼らを使って反政府勢力に親和的な話題を推進した

 

そう。闇雲に、BBCなどが書いてそれを日本のメディアが拾って拡散するという方法だけじゃなくて、ジャーナリストと影響力のある人を仲間に引き込んで、その人たちに記事をかかせ、twitterなんかでデマを振りまくという仕組みがしっかりあったのだな、と。

これも、リアルタイムで腹を立てながらシリア騒動を見ていた人たちにとっては、まったくその通り!!という感じでしょう。

 

で、こうしたPR会社に資金を出していたのは主に英国政府。

その他の西側各国政府が資金を出す資金提供者複数のプロジェクトになっているものも多くある。

The leaked documents consist mainly of material produced under the auspices of the UK Foreign and Commonwealth Office. All of the firms named in the files were contracted by the British government, but many also were running “multi-donor projects” that received funding from the governments of the United States and other Western European countries.

 

ということで、本来ならいい加減に「大スキャンダル」になってもいい話なわけですが、なりませんね~(笑)。しかし、こうやって話を詰めていくことは大事ですね。

The GrayZoneはマックス・ブルーメンソールがやっているところ。ベネズエラ報道があまりにもおかしいとベネズエラに行って現地レポートをかましたことで有名ですね。

しかし、思うに、シリアでは西側の人はそういう活動さえできなかった。

それだけ実際危険なところだったんだと思う。なぜ危険かといえば、西側各国、とりわけイギリス政府が本当の情報が出て行かないよう妨害していたから、と言っていいでしょう。つまり、西側のジャーナリストにとって敵は自国政府だったという恰好。

だから、ジャーナリストとして売ってるわけでない、もう功成り名を遂げたおじいさんであるウォータースぐらいしか盛大に暴露できなかった、と。

ホワイト・ヘルメットはプロパガンダ組織 by Roger Waters

このへんで、あらたかたまとめているのでご参考までに。

圧力に屈してたOPCW & シリア空爆から1年

 

西側各国はシリア問題を本当にどうするつもりなんでしょう? 

バイデンを当選させてもう一回やる気なの? 「Assad Must Go!!」とかいうヒラリーの叫びを繰り返す?

 

このレポートで利用された資料はレポート巻末のリンク先に保管されてる。ここ。

https://freenet.space/read-blog/275_op-hmg-trojan-horse-from-integrity-initiative-to-covert-ops-around-the-globe-par.html

 

そこを開けると、こんな感じの組織図やら概念図があったりして、これはつまり英政府資金をもらった組織などが、概要を説明したり確認するのに使ったパワポの資料だと思える。つまり、PR会社などの内部から出たのでしょうね。

 

■ FinCen

リークネタ、もう1本。

米の財務当局あたりから出た、世界の大手金融機関がこぞって総額2兆ドルもの不正資金のマネーロンダリングをしていましたという「フィンセン文書」がリークされたのはもう10日ぐらい前だと思う。

読み込んだ人たちから次第にいろんなニュースが出てくると思うけど、

ISやらアルカイダがらみでは、ドイツ銀行がイラクでIS向け資金送金に便を供していたらしい。

Leaked reports reveal that the US branches of Deutsche Bank are suspected of facilitating money transfer to Daesh in Iraq. https://www.presstv.com/Detail/2020/09/21/634665/Deutsche-Bank-funds-Daesh-Iraq 

 

2014年にISはイラクで多数の銀行を制圧していったが、その中でいくつかは残り、そこが送金を担った。ドイツ銀行の米国支店(複数)はその中で目立つものらしい。

 

ということで、いやしかしほんと、もし多少なりとも正常なジャーナリズムが西側世界に残っていたら、シリア問題は「巨大スキャンダル」ですよ。

それがそうはならない。これは現在の西側の既存勢力がどうでもとにかく現状維持を願う、直近の一つの大きな理由になってると思う。

 

■ まだあるのか?

しばらくリーク合戦が続くと思うけど、どうせなら、米とドイツの奮闘によってウクライナを西側のゴミ捨て場みたいな国にしてしまった、その原動力はナチ残党のバンデラ主義者でした、という巨大スキャンダルもう一回騒ぎになったらいいと思うな。

バイデンの出方によっては出てくるオッズは結構ありそうな気がする。楽しみ!ではあるけど、いやぁ・・・・しかしこれはシリアどころじゃない、掘ると何層にもなってる巨大スキャンダルだからなぁと心配になる(笑)。

話の導入としては既にオリバー・ストーンとロバート・パリ―がまとめてる。今となってはこのあたりですました方がよかったと思う。

「UKRAINE ON FIRE」with オリバー・ストーン

 

しかし今年は既に、プーチンが新しい地平を開けてる・・・。

「ホロコースト」犠牲者の4割はソ連市民

「ホロコースト神話」(西側謹製)が崩れてる

西側というのは、威張ってみても、盗んだ勝利の上にあったというのも大きな問題よ。

WW2の決定的な勝者はソ連だよと人々が言うの巻

 

こっちからのアプローチもえぐい。

エプスタイン事件 (4) マックスウェル家


 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (かつまた)
2020-09-28 19:15:10
スキャンダルを作り出して大騒ぎする人たちのスキャンダルだから、知らん顔して報道されないでしょう。
ジャーナリストの皆さんが一生懸命調べてくれても、都合の悪いことはスルーされたり、この世から消し去られたりするのでしょう。
返信する
アルカイダ系ジャーナリストと銀行暴露! (ローレライ)
2020-09-29 13:13:17
アルカイダ系ジャーナリストと銀行の暴露は、仲間内の喧嘩でやはり最低のチームの特徴がでている。
返信する

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