洗いものをしながら7時のニュースを聞いていたら、G7は民主主義となんだったかに基づき中国を批判することにし、それに対してロンドンの中国大使館が、一部のグループが誰かを非難して世の中決めるような時代じゃないだろ(言葉は覚えてない)、みたいな、なんかそんな批判をしたと伝えていた。
まぁ中国の言う通りやろ、と軽く思った。馬鹿が揃って、俺たちはエライので、今度はアイツをターゲットにすることにしたもんね~、みたいに言ってることのバカバカしさを顧みろ、日本はくち協会、と心の中でなじった。
そして思った。で、ついこの間までの「アイツ」はどうなったの???
ついこの間まで、「アイツ」といえば、この人だったと思うわけだが、一言半句もこの「アイツ」について言及しないのはどうしたことだろうか?
誰でも知ってる通り、それは16日にバイデンが会うことになっているからなのでしょう。
その前に波風を立てたくないから、なんでしょうかね。中国は大きくなったので今後もこの程度のことはあると構えているのが吉でしょう。
でもそもそも、4月に、ウクライナによる春の大攻勢が大失敗に終わって、アメリカの軍関係者からコテンパンになじられて以来、
ロシアと戦争したがる愚行を強烈に非難する軍人
実のところいわゆるネオコン派が、馬鹿なことは相変わらずやってるけど、実質的に空回りしている感じになってることも影響があるんじゃないか、とは思う。
プーチンの方は、だからといって付き合う言われはないということなのか、常にもましてハイペースでいろんなことを言ってる。アメリカはソ連と同じ道筋にいるな、とかいうのが記事になってたけどそれだけじゃない。
■ 一座の興行
このG7とかいう一座のしょぼさは、目を覆いたくなるものがある。
そして、公式で使う写真ではソーシャル・ディスタンスだが、そうじゃなければみんなくっつき放題やんか、というのも見られてる。
そこも大事だけど、世界経済フォーラムの代表者をこんなところに混ぜるのなしだろう、と誰か言ってやれよって感じ。
いうまでもなくそれは、欧州委員長なる肩書のフォン・デア・ライエン。この人はヨーロッパの人々が選んだんじゃなくて、世界経済フォーラムが選んでEUに送り込んだ人でしょう。
そして、このメンツといえば、皆さん熱心に同じスローガン Build back betterを語っていたものだった。最近言わないね。どうしたの?
■ 思い出してみる
2020年1秋頃から2021年2月あたりにかけては、いやもうほんと、驚くことだらけだった。
「グレートリセット」説に注目は集まり続けてる
同じスローガンを使う「グレートリセット」派
12月には、バチカンと共に歩む資本主義とかいう、恐れ入りました感でお腹いっぱいといったことが普通にPRされていた。
法王、ロスチャイルド等巨大資本と組む
そして、年が明けたら1月1日から、日経は脱炭素で第4革命だとか言い出す。
脱炭素して第4革命、このバスはどこ行き?
他方で、世界経済フォーラムは、tweetで、
ロックダウンは、静かに世界の各都市を改善している、とか言い出し空っぽになった都市を喜ぶかのようなことを言い出し、批判をあびてtweet撤回。
到底普通じゃない:ロックダウンは静かに都市を改善しているらしい
もう、完全に行っちゃってる人たちなんだなという感じだった。
マジで、世界経済フォーラムの中心は確実にサイコパスだろうとしか思えない。ナチのレーベンスボルンあたりを思い出して気分が悪くなる。
私としては、レオ13世のレールム・ノヴァールムあたりに遡る思想の体系はあるのだな、と思えたことが収穫だった。
つまり、この130年間、結局のところ本当は上下で考えるべきところを、無理くり左右にさせられて、操られた結果今のような混乱があるんじゃないか、ということですね。
包括する主体がワヤな包括的資本主義
■ どうなったんでしょう?
で、振り返ってみて、build back betterだの包括的資本主義だの、第4革命という話は、どう整合性があって、現在どういう進捗なんでしょう?
G7で集まったんだから、第4革命に向けて革命ののろしはあがったのだ、歴史は止まらない、とかなんとか言っているのかと思えば、
これらの勢力の直系であると思われる日経さんは、
菅首相、連日の中国名指し批判 サミットでG7結束促す
「トランプ後」探るG7 雰囲気一変、米は指導力模索
などと言い、革命は推奨されていないようだ。おかしーなー。
ということで、いやほんと、何がなんだかさっぱりわからない世の中になってることだけはわかった。
■ オマケ
バイデンが、「外交が戻ってきた」とかいうtweetをしてる。
Diplomacy is back. pic.twitter.com/27D316PAqB
— President Biden (@POTUS) June 11, 2021
上手くわけではないにせよ、対プーチンの対談を前に、一応こういう感じで、ネオコン式の妄想全開で悪と戦う俺様とか、邪悪なくせして善なる戦いを続ける私たちとかいう介入主義者の妄想ではない、対話重視の政権なんですよ、というシナリオを練っている、ということなんでしょう。
当然、ロシアはそれを読む。否定はしないでしょう。そして、つまるところ、デタント派が戻ってきたみたいな恰好になることをバイデン側は目標にしているのか。バイデンはそもそも冷戦期、どちらかといえばデタント派だし。ただ、ロシアはソ連で懲りてるのでマージン取って対話する。当然。