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英艦船を沈めてもWW3にはならなかったでしょう by プーチン

2021-06-30 21:44:37 | 欧州情勢複雑怪奇
この間は不実のアルビオンが黒海で自己アピールに勤しんでいたわけですが、今日は今日とて、オランダが自己アピールをしていたようだった。

そんな中、ロシア恒例のプーチンが直接答える番組が行われいた。毎度思うけど、こんなことを継続的にやれる世界のリーダーって他にいるか? この人はホントにスゴすぎる。




で、その中で、プーチンは、

先般のイギリスの駆逐艦HMS Defenderの行動は、明白な挑発行為だ

と言い、



だがしかし、

たとえロシアがあの船を沈めていたとしても、第三次世界大戦の危機となることは想像しずらい、なぜなら、USもUKもあの衝突を勝って終わりにできないことを知っているから

“Even if we had sunk that ship, it would still be hard to imagine that the world would be on the brink of World War III,” the president said. “Because those who are doing this know that they can’t get out of this war victorious. That’s a very important thing.”

Even if Russia had sunk British warship, it wouldn’t have started WW3 because US & UK know they can't win such a conflict


と、考えてみれば大変なことを、かなりあっけらかんと概括した。


まぁ、実際そうでしょう。

薄汚いコロニアリストの英だのオランダが無茶をして戦争を起こそうと頑張ったところで、一体誰があんたたちと行動を共にしないとならないわけ???? だから。

勝手に沈められろ!でしょう。

別の言い方をすれば、NATOの自動参戦義務なんて絵空事だということです。

自動参戦が義務化されている条約を結んで、本当に真面目に参戦する国があるとしたら、それはその国にとってもそうした方が都合が良いから行くのに過ぎない。

NATOを作ってる人たちは戦争をわかってない。これに尽きる。


というか、そもそもNATOって軍事同盟じゃなくて政治同盟にすぎない。ソ連の恐怖を作って、ドイツ、フランス、イタリア etc.を英米主導の同盟に組み入れるための装置だった。

そして、その武力組織が本当に使われたのは、対ソ連ではなくて、イタリア、フランス、ドイツ等々の欧州諸国に対してでしょう。偽旗作戦とかマフィアを使った政治体制を正当化するためにこそ、ソ連の恐怖が叫ばれ、そして、我々はNATOなのだとか言ってた。

何度も書いてるけど、グラディオ作戦のツケをNATOなる組織は支払うべきですね。



■ 阿呆と利益

ただし、ここに、自国民と自国領土を犠牲にしてでもこの体制について行こうとする、「不沈空母」としての我々とか言い出す国があれば、事態は根本的に異なる。

それがWW2だったなと言ってみたいところでもあるけど、まぁそれはそれとして、しかしながら、それもまた、結局は「利益」の問題なんだろうと思うんですよね。

1940年とか50年においては、巨大資本家と言論支配のアングロに鼻づらを引き回されることには、それはそれなりに利益があったんだろうと思う。このチームに入れてやる、そうするとお前は民主主義国だ、先進国だ、G7だ、西側の価値観を持ったなんちゃらかんちゃら、という名誉欲を満足させるのみならず、アメリカという市場を開放してもらって輸出できることとか、世界銀行が金を貸してくれるとか、エネルギー確保してもらえるとか、経済的便益はあったんだろうと思う。

しかし、現在、これがどこまで大きいのかはかなり怪しい。

■ アメリカについて

アメリカについては、

USは世界が変わってることをわかってる、でもまだ支配的なポジションを確保したい

Vladimir Putin: US Understands That World is Changing But Still Wants to Preserve Dominant Position 


まさにその通りでしょう。

アメは、ネオコンのような壊れた集団が目立つけど、一般人を含めて考えれば、だいぶ冷静。というか、実利的。そんなことより国内をどうするんだ、と思ってる人の方が多い。

支配層には、カオスを起こして相手の敵失狙いで上に立ちたいみたいな、性質の悪いことを考えるのをやめられないグループもいる。だがしかし、多分、そうはいっても、実は実利狙いで行動していると思うな。制裁のかけ方なんかを見てると、他人の商売を邪魔して自分に都合のいいようにしようとしているわけで、これは実利を取りに行ってるというべき。

その中でいえば、日本では米中、米中とそこばっかり見てるけど、アメはEUを壊しに行くシナリオだってあるよな、とか思うことすらある。

メルケルがいなくなる9月からは、中心のないEUになるし、欧州中銀と米中銀は方向性が同じではないように見えるんだもの。

どうなるのかわかりませんが、ともあれ、プーチンが言うには、

この変化する世界の中で、USが自分の優先順位と利益を考え直し、それが、やがてはもっと魅力的なものになる世界の秩序に繋がるといいなと思ってる

"I hope in this changing world, [the US] will rethink its own priorities and interests, and it will lead to the world order that will eventually take [on] a more attractive character", the Russian president said.

だそうですよ。

こういう発言は、日経新聞だの共同通信だのは聞かなかったことにする、といった態度を取るだろうし、右派は右派で、露助黙れ、みたいなリアクションしか取れないでしょう。

だがしかし、考えてみて。プーチンのこういう感じを喜ばない、非・西側の人々は多分あまりいない。

誰だって馬鹿より頭のいい人が好ましいし、詐欺と人殺しをもっぱらとして反省もできない人より、なんとかそれを止めようとしている人を魅力的だと思うもの。

つまり、世界という地平から見たら、プーちゃんは希望ある未来を願ってる大国のリーダーなわけ。中国だろうがインドだろうが、イランだろうが、それぞれにロシアとの間の悶着はあるにせよ、この無様な西側の態度をまるのまま飲み込む人が、非・西側で大多数とは到底思えない。



逆にいえば、西側は、一極支配妄想とそれに伴うヘイトに捕らわれて、身動きができなくなってる。殊に、言論空間においてそれが著しい。

このツケを払わないとならないって、結構大変よ。


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2 コメント

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ロシアの外交 (金 国鎮)
2021-07-01 11:48:58
プーチンは独自の世界観を持っている。
もしかすると唯一の指導者かもしれない。

逆説的ではあるが英仏は何が何でもロシア近海の軍事作戦にアメリカを巻き込みたい。
東アジアに英仏の艦隊を派遣するというのも同じ発想からきている。
アメリカと英仏は別物であるという認識を日本が持てるかどうかは重要だろう。

英仏は今がチャンスとばかりに中国に対してこれでもかという中傷をしているがその実態はいかがわしい。
気になるのはドイツがロシア寄りの政策を取って英仏と距離を置けるかどうかだろう。
それを決定するのは政治ではなくて中部ヨーロッパの文化であると見ている。
返信する
トンキン湾で軍艦沈めても北爆来ない時代! (ローレライ)
2021-07-01 12:21:16
プーチン大統領は、トンキン湾で軍艦沈めても北爆が出来る時代ではないと言っている。
返信する

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