元ピンクフロイドのロジャー・ウォーターズが、4月13日のコンサートで、ホワイトヘルメットはプロパガンダ組織だと発言していた。
動画はこのへん。いくつかると思うけどこれはベネッサさんのところ。
ROGER WATERS - WHITE HELMETS ARE FAKE PROPAGANDA CONSTRUCT FOR TERRORISTS
スプートニクが記事にしている。
「ピンク・フロイド」のメンバーが痛烈批判 「ホワイト・ヘルメット」はフェイク組織
元「ピンク・フロイド」のメンバーの英国人ミュージシャン、ロジャー・ウォーターズさん(74)はシリア情勢についての声明を表し、「ホワイト・ヘルメット」(正式名称:シリア民間防衛隊)は急進主義者の活動を推進するプロパガンダを行ったとして、これを厳しく糾弾した。ロジャー・ウォーターズさんはバルセロナでのコンサートに出演した舞台でこの声明を表した。その模様はYouTubeに公開された。
https://jp.sputniknews.com/politics/201804174791726/
短い動画だから見たけど、
「もし僕らが『ホワイト・ヘルメット』や他のプロパガンダを信じるなら、自分たちの政府がシリアに爆弾を投下するのを助けてしまうことになる。これはものすごい過ちだ。」
「僕らのすべきことは、僕らの政府が人々に爆弾を落とさないよう分からせることだ。完ぺきな調査を行わず、実際に現地で何が起きているのかわからないうちは、そうさせてはならないんだ。」
で、動画の中で、ロジャーがシリアのことを口にしだした時、どっちに行くのかわからないわけで、何を言い出すんだろうみたいに思ってた人たちが、ホワイトヘルメットをプロパガンダ組織と言い始めると多少困惑が見え、一方、ありがとー、みたいなことを言う人がいる。
でも、まず調査だろ、と、最近は現実よりもプロパガンダが重要な時代になってるから云々で締めると、みんなして拍手になっていた。つまり、まず調査だろ、というのは最低限誰でも合意できること。
これが common sense、でしょ? common senseは一般に常識と訳されることを通例とするんだろうけど、私がどうも落ち着かない気持ちになるのは、日本語環境では「常識だろ」というのは、結構上から下の目線が優位の使用慣行があるように思うからかなぁ。これは、トマス・ペインを持ってくるまでもなく、上も下もなく、みんなが共有できる考え方でしょ、みたいな意味の語だし、そう使われたことによって、アメリカ独立革命は進みましたという来歴のある語でもある。その意味では、everyone is created equalにも通じる。つか、同じ意識。
で、今回のUS、UK、フランスの行動は、ほとんどもう反・人類の知性みたいな行動と言っていい。まだ何にも調査もしていないのに、他人の頭の上に爆弾を落とすと何かいいことがあると思ってるみたいなその発想は断罪されてしかるべき。
その上、疑問を持つ人に対して、政府は余人の知らないことも知っているがそこは秘密だ、とか言い出し、さらに疑問を持つと、プーチンの言うことは嘘、ロシアを庇うのか、みたいな発想で人を追い詰める。ロシアを差別対象として盛大に開放して、差別意識を助長して野蛮性を扇動する方が真実の追及より重要だというこの態度がまた、薄汚く反・知性的。
US、UK、フランス etc.のジャーナリズムのロシア論調は、もはや明確に差別だと思ってますね、私は。それも、blood libel(血の中傷)に近いと思ってる。民族ごと悪魔化するやつ。つまりユダヤ人差別とまったく一緒と言っていい。イラク、北朝鮮etc.よりずっと酷い。
ということで、シリアに作った穴とシリア人を恐怖にさらした罪は消えないのだとしても、UKの中から多少なりとも理性の声が聞こえて来たことに安堵する今日この頃。
We hope common sense will prevail(常識が広がりますように)というプーチンの言葉は私たちの願いでもある。
理性の声とアングロの焦りとネオコン
ELPのタルカスの「clear the battle fields and let me see all the profit from our victory.
You talk of freedom, starving children fall.
Are you deaf when you hear the season's call?」(まず戦場を片付けて、勝利で得た利益とやらを見せてみろ。飢えた子供たちが崩れていく自由か?季節を感じる感覚は不全か?)なんかも好きですね。
季節の感覚というのは、本来生物共通のもので様々な食物のそれぞれの旬に食べられるものを食べる自然な生き方は季節の感覚無しではあり得ませんし、冬場に壁も屋根もないところに放り出されたり、燃料を禁輸されたらどうなるのかということも季節の感覚の欠如ですが、生物である以上、わからないはずがなく、やはりTAKUMIさまがおっしゃる通り、the Westというのは人がグチョグチョのミンチになり街が粉々になることを好む変態なのでしょう。そう考えないと辻褄が合いません。
変態ではない我々は、この変態に対してどう対処すれば良いのでしょうか?
いいですね。atom heart motherを久しぶりに聞きたくなりました。
で、こういう人たちに対する対応は、彼らはおかしいとはっきり認識することがまず一歩でしょうね。
力のない人が病んだ人を説得しようとするとこっちまでおかしくなることがあるように、振り回されないようにすることがまず第一かと思いますです。
良い音楽を聞こう!
>僕らのすべきことは、僕らの政府が人々に爆弾を落とさないよう分からせることだ。完ぺきな調査を行わず、実際に現地で何が起きているのかわからないうちは、そうさせてはならないんだ。
そして、完璧な調査が行われたら事件のの背景と犯行の動機がわかり、適切な対処法も自ずとわかるので、爆撃する必要も多分無い。あるのは恐らく変態たちの社会復帰に向けた再教育であり爆撃ではない。
どう考えてもまずはじめに爆撃ありきで起こされているんですね。