かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞  27

2020-06-24 18:02:55 | 短歌の鑑賞
     ブログ版清見糺鑑賞 4  
          かりん鎌倉支部  鹿取未放  


27 しんとして飛ばない鷺に飛べと言う口々に言う遠足の子ら(95/2)

 遠足だから動物園であろうか。大きな囲いの中に鷺は静かに立っているのであろうか。動かない鷺は子供たちには退屈な存在なので飛ぶ所を見たいのだ。こんなことを言うのは小学生、それも低学年であろう。立ったりしゃがんだり柵に寄りかかったりしながら、口々に叫んでいる子どもたちが目に見えるようだ。動物園で見かけた光景であろうか、子ども好きで教員だった作者の面目躍如といってもいい。斜に構えたところがなく、素顔を見るような歌だ。


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