かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『寒気氾濫』の一首鑑賞 47

2023-05-22 17:08:39 | 短歌の鑑賞
 2023年版渡辺松男研究6(13年6月実施)
     『寒気氾濫』(1997年)橋として
      参加者:崎尾廣子、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
     司会と記録  鹿取未放
                   

47 児がじっと見ている沼の奥みれば真っ黒き木の沈みてゆけり

     (当日意見)
★私は真っ黒き木が何なのかさっぱり分からなかった。でも子供が見るものって意
 外と本質を掴んでいるんですよね。(慧子)
★真っ黒き木は、不安とか死とかそういうものの暗示でしょうか。子はそういうも
 のを直感しているのかもしれないですね。怖いけど見続けずにはいられない。実
 存的なうたなんですね、きっと。沼というのも象徴的ですね。人気の無い山奥の
 沼みたいなイメージですが、実 景でも空想でもいいんだろうと思います。
  (鹿取)

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