かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の歌の鑑賞 225,226,227

2022-10-13 10:14:12 | 短歌の鑑賞
     ブログ版 清見糺の短歌鑑賞    
                  鎌倉なぎさの会  鹿取 未放


225 うす味の菜(さい)にもようやくならされてたのしきろかも三食昼寝付き
            2003年6月作

 「ろかも」は、間投助詞「ろ」+終助詞「かも」。感動を表す語。楽しいことよ、と言っているがもちろん反語である。病院食をまずい、まずいと言いながら食べていた。

226 ももいろのカーテン引けばそれなりの私的空間も生れてたのしえ
          2003年6月作

 六人部屋のカーテンは薄いピンク色だった。それを「ももいろ」ということで何かエロチックな秘密の匂いをにおわせる。結句の「え」は感動をあらわす間投助詞で、「楽しい事よ」である。ちなみに作者のカラオケのおはこは「桃色吐息」だった。

227 あさあけの検温にくる看護師のボディー・ラインがわれを励ます
         2003年6月作

 結句がいきている。

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