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サッカー、NBA、プロ野球、ラグビー、何でも書きます。想いをそのまま文章にぶつける。

プロ野球総括 2005

2005年10月27日 21時42分03秒 | Weblog
今年の日本一はロッテに決まり、セの覇者阪神は本拠地甲子園で涙を流すこととなった。今年のプロ野球を振り返ると、セもパもマッチレースが展開された。そしてどちらも同じようなチームが首位を争った。セでは中継ぎに絶対的な自信を持つチーム同士が争い、パでは素晴らしい先発陣を得たチームが3位以下を大きく引き離した。
今季のセは開幕前、中日と巨人のマッチレースになるだろうと予想した専門家が多かった。投の中日、打の巨人と思われていた。しかし見事に予想は覆された。中日は開幕から首位をひた走ったものの、交流戦で大きく負け越した。巨人は思ったとおりの投壊、そして故障者の続出。そんななか、首位に立ったのが阪神だった。交流戦を境に調子を上げ、勝利の方程式JFKの存在がマスコミにも大きく取り上げられた。しかし中日も去年の覇者としての意地か、簡単には引き下がらない。8月9月には何度も激しい首位攻防戦が繰り広げられた。両チームともエースの井川、川上で勝つことが出来ずに苦しんだ。阪神のJFK、中日の岡本-岩瀬と安定した中継ぎを擁していたため、先発の出来が明暗を分けた。そして中日の致命傷となったのが岡本の負傷離脱。中日も9月前半に大きく負け越し、阪神の優勝は揺るぎないものとなった。今季のセは絶対的な先発ピッチャーがいなかった。最多勝は15勝の下柳と黒田。三浦が最優秀防御率に輝き、最多奪三振は同僚の門倉を分け合った。ただ黒田にしても三浦、門倉にしても絶対的な安定感があったわけではなく、大きな話題になることもなかった。投手陣では阪神のJFKと中日の岩瀬が最も活躍したといって良いだろう。それに対してバッターはよく頑張った。(ピッチャーが駄目なら当たり前か)阪神の四番五番は打点1位2位に輝き、赤星は5年連続の盗塁王に輝いた。首位打者はイチロー以来の200本安打を達成した青木、本塁打王は新井が初めて獲得した。ただ今季は阪神の金本今岡のコンビがあまりにも強すぎた。今季のセは打高投低の印象を見る者に強く与えた。
それに対してセでは投手の印象が強く残っている。今季はロッテが開幕から飛びぬけ、それをソフトバンクがすぐに追いかけた。そして夏前に捕らえ、何度か再接近もあったものの、一位ソフトバンク、二位ロッテの順位が入れ替わることはなかった。この2チームの強みはなんと言っても磐石の先発陣。ソフトバンクは沢村賞に輝いた杉内と15連勝の斉藤で大きく貯金を増やした。さらには和田や新垣も二桁勝利を挙げた。それに対してロッテは渡辺俊、小林宏、セラフィニ、清水、久保、小野と6人の二桁勝利投手を誕生させた。この先発陣はあまりにも豪華で、常に試合をコントロールした。3位争いはオリックスと西武の争いになり、最後にオリックスが調子を崩し、西武がプレイオフ進出を決めた。オリックスがパウエル一人に頼りっぱなしだったのに対し、西武は松坂、西口、帆足の3本柱がいたことが明暗を分けた。今季のパは13勝以上挙げた投手が8人。(セは3人)打撃部門は首位打者に輝いたのは和田。ただ三割二分二厘という結果からも分かるとおり、投高打低のシーズンだった。それでも二冠に輝いた松中の偉業は評価すべきだろう。去年から行われているプレイオフは第一シリーズでロッテが西武と対戦した。西武の3本柱がどれだけ躍動するか注目を集めたが、渡辺俊、小林宏には敵わなかった。そして優勝決定シリーズであいまみれたロッテとソフトバンク。ただシーズンからのブランクがあったソフトバンクのバッターの振りは鈍く、一度は傾いた流れを手にすることは出来ず、ロッテが31年ぶりにパを制覇した。
日本シリーズでは共に派手な応援団を持つロッテと阪神が対戦した。しかしソフトバンクのときと同様に阪神に約3週間のブランクは大きく影響した。投手の腕の振り、打者のバットの振り共に鈍く、ことごとくバットは空を切った。併殺打を重ね、バントも失敗した。ただでさえ先発陣の実力ではロッテに大きく劣る阪神がブランクまであっては試合にならず、試合はあっけなく4連敗で幕を閉じた。もしブランクがなければ。そう思わずに入られなかった。今オフ、このプレイオフ制度はどうなるのか。セもプレイオフか、それとも廃止になるのか。もうつまらない日本シリーズは見たくない。一阪神ファンとして悔しくてしょうがない。

スモール・ベースボール全盛期、そしてヤンキースの未来

2005年10月27日 20時48分36秒 | Weblog
今年のMLBの覇者はホワイトソックスに決まり、今季のメジャーは幕を閉じることとなった。そんな中、話題になっている言葉がある。それこそが、スモール・ベースボールだ。スモール・ベースボールとは簡単に言えば、小技の野球である。バントやエンドランを駆使して、ランナーを進め、ホームランに頼らずに得点を奪う。今までのメジャーのイメージはマグワイアやボンズに代表されるようなホームランだった。しかし、今季スモール・ベースボールを掲げたホワイトソックスがMLBを制したことで、メジャーの風向きが変わろうとしている。ちなみに今季ホワイトソックスがリーグ優勝決定シリーズで対戦したエンゼルスもスモール・ベースボールを掲げていた。エンゼルスは3年前には世界チャンピオンになっている。
そして来季から栄光の巨人軍の監督に任命された原監督も来季はスモール・ベースボールを掲げて戦うことを宣言している。今季まで巨人の野球は清原やローズ、小久保のようなホームランバッターに代表されるような豪快な野球を展開していた。しかし、打撃とは所詮水物。いい日もあれば、悪い日もある。しかしバントやエンドランにその日の調子など関係ない。巨人がスモール・ベースボールを掲げて、どこまで優勝に近付けるのか楽しみだ。今年のロッテもエンドランを多用する(バントは少なかったが)スモール・ベースボールに近いものがあった。来年巨人がセを制するようだと日本もスモール・ベースボール全盛期突入するだろう。
そして最後にヤンキース。このスモール・ベースボール全盛期に未だ昔の野球を続けている。二番にロドリゲスを起用するようじゃスモール・ベースボールは出来ない。さらに一番のジーターもそれほどの足の速さはないため、スモール・ベースボールを展開するのは難しい。今季はエンゼルスもホワイトソックスも共に一番に盗塁王を争うほどの選手を起用して、大成功した。さらにホワイトソックスは二番に井口という小技や大技なんでも出来る選手を起用したのも成功した。エンゼルスが小技にいまひとつさえのないカブレラを二番に用いたことが、今季のリーグ優勝決定シリーズの明暗を分けたといっても過言ではない。話は逸れたが、それではヤンキースはどうすれば良いのか。つまりヤンキースは足の速い一番タイプの選手を獲得する必要がある。ジーターやカノーに一番は適任ではない。カノーはもっと小技を出来るようにして二番に固定して見たほうが面白いかもしれない。ジーターには三番を任し、チャンスメークをしてもらおう。四番はジオンビーかシェフィールド。そして五番にはロドリゲス。六番に松井。七番はポサダ。八番にクロスビー。九番は若手で良いだろう。ジグザグ打線は相手の投手も嫌がるだろう。つまりジオンビーかシェフィールドをトレード要因にして、一番打者を獲得するのがベストだろう。そしてその選手に外野を任せると、一塁か外野が空く計算になる。一塁はマルティネスでも良いが、やはり未来を見据えて若手を起用したい。若手に見えてそれほど若くないクロスビーも調子が悪ければ、若手に帰るべきだろう。こんな布陣にしたらスモール・ベースボールらしきものは出来るかもしれない。ただ全ては今季の補強にかかっている。誰を放出し、誰を獲得するのか、来季もGMを引き続き任されたキャッシュマンの腕の見せ所だろう。