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ヤンキースが負けた

2005年10月12日 23時10分04秒 | Weblog
ヤンキースが今年地区シリーズで負けた。一昨年はワールド・シリーズで敗れ、昨季はア・リーグ優勝決定シリーズで敗れ、今季はさらに短いシーズンとなってしまった。今季はシーズン開幕当初からおかしかった。4月を負け越し、その後もなかなか調子は上がってこなかった。そしてシーズン終盤になって同地区首位に立つレッドソックスを追いかけ、最終的には定位置ともいえる地区首位の座に就いたものの、シーズンで力を使い切っていたのは見ていて明らかだった。今年のヤンキースはなぜこんなにも早いシーズンの終わりを迎えてしまったのか。検証してみたい。
まず野手陣は今季も比較的好調だった。先発は日々変わっていったものの、キャッチャーにポサダ、ファーストにジアンビー、セカンドにカノー、ショートにジーター、サードにロドリゲス、レフトに松井、センターにクロスビー、ライトにシェフィールド、DHにはウェイリアムスが多かっただろうか。ポサダは打撃はシーズンを通して低調だったものの、守備の要として、しっかり自分の仕事はしていた。ジアンビーもカムバック賞をもらうなど、最近の不調からの復活を見せた。新人のカノーも守備、打撃ともに日が経つごとに安定していった。23歳という若さも魅力だ。ジーターは相変わらずキャプテンとしてチームをまとめあげ、自身の成績も3割をキープするなど終始安定していた。ロドリゲスは今季ホームラン王を獲得するなど、メジャーを代表するスラッガーぶりを見せた。松井は相変わらず波が激しかったものの、3割、100打点をクリアしたため、いいシーズンだったといえる。クロスビーも広い守備範囲で定位置を確保した。今後の課題は打撃だろう。シェフィールドは勝負強いバッティングで四番の仕事を全うした。DHはウィリアムスが多かったが、他にもマルティネスやシエラの場合もあった。ウィリアムスは今季年齢から来る衰えからか、いつもの安打製造機を見ることは出来なかった。来年ヤンキースにこの選手がいないことが残念だ。マルティネスとシエラは代打としての出場も多かった。マルティネスは守備範囲の広い一塁守備も評価すべきだろう。こう見てみると、野手陣は特に大きな穴はなく、活躍していた印象が強い。しかしバーニーの引退(退団?)からも分かるように、ヤンキースの野手陣も高齢化が目に付く。シエラは40、マルティネス、シェフィールドは38、ポサダ、ジアンビーは34、ジーター、松井は31、ロドリゲスは30、クロスビーも若そうに見えて29、カノーはまだ23と若いものの、やはりどう見ても高齢化は大きな問題だ。来季の活躍が約束できるのはジーター、松井、ロドリゲスだけだろう。他は年齢から来る衰えやまだメジャーでの経験が足りないため、来季の活躍は未知数だ。特にシェフィールドをDHにして、打撃に専念してもらうためにも、外野を補充する必要がある。さらにポサダの代わりがいない捕手にも補強が必要だ。
投手陣は今年ことごとく打たれた。メディアは中継ぎ崩壊と騒いだが、崩壊したのは中継ぎだけではない。先発も同じである。唯一安定していたのはリベラのみ。これではワールド・チャンピオンになれない。今季ヤンキースのローテーションを構成したのは、ランディ・ジョンソン、ムシーナ、王建民、チャコン、スモール、パバーノ、ブラウン、ライト、ライターの9人。このほとんどが怪我をし、一年ローテーションを守りきれなかった。唯一ランディが17勝と最低ノルマは果たした。ムシーナの13勝も決して悪い数字ではない。今季途中からヤンキースに加入したチャコンやライター、さらに先発に転向したスモール、新人王建民らの活躍がなかったら、ヤンキースがプレイオフに進出することはなかっただろう。今期開幕前にはローテーションの一角を担うと思われていたパバーノ、ブラウン、ライトは皆期待外れに終わった。さらに中継ぎ陣もスターツ、エンブリー、プロクター、ロドリゲスも安定感を感じることはなった。セットアッパーを務めたゴードンもシーズン中は良かったものの、プレイオフは二年連続して崩れた。そして投手陣にも野手陣と同じ問題が浮き彫りになっている。そう高齢化だ。先発陣ではランディが42、ブラウン、ライターが40、ムシーナが37、スモールが34、ライトが30、パバーノは29、チャコンは28、王建民は25。ライターはもう既に引退を仄めかしているが、今季先発で活躍したランディ、ムシーナはもう確実にピークは過ぎている。いつ衰えが来ても、引退となってもおかしくない。当然ブラウンに大きな期待は出来ない。スモールも来年ローテーションに入ることはなさそうだ。つまり来年はライト、パバーノ、チャコン、王建民といった若手から中堅の選手が鍵となってきそうだ。そして中継ぎ陣はスターツとエンブリーは35、ロドリゲスは33、プロクターは28とプロクター以外は今後の成長は見込めない。プロクター以外は来年ヤンキースのユニフォームを着る確率は低そうだし、来年の活躍は期待できない。さらにセットアッパーのゴードンとクローザーのリベラも38、36ということを考えると決して安泰ではない。既に二年連続してプレイオフで役に立たなかったゴードンには退団話が出ている。リベラにしてもここ10年で600試合以上に登板している。いつ肩が悲鳴を上げてもおかしくない。
ここまで述べてきた通り、ヤンキースはもう昔のような強いヤンキースではない。いつ崩れてもおかしくない。この冬の補強が来年をそして今後5年に影響することだろう。今まで年齢を気にせず、実績のある選手を獲得してきた。しかし高齢化が大きな問題である以上、若い選手を、そして未来がある選手を獲得する必要性がある。ニューヨーク・タイムズには西武の松坂を獲得する可能性があると書かれていた。松坂は決して悪い買い物ではないと思う。どこの国からでも力のある若手から中堅にかけての選手を獲るべきだ。もうベテランは要らない。さらにしっかり弱点を補う補強であって欲しい。先発、中継ぎ、外野、捕手、少なくてもこれらのポジションにしっかりとした補強が欲しい。そしてベテランをトレード要員にすることも考えるべきだろう。