なんくるないさ~、沖縄での研修医生活

臨床研修のメッカ沖縄にあって忙しさNo.1を自負する中部徳洲会病院。スーパー研修医がリレーでつづる研修医ブログ。

関東より

2009-04-20 20:23:10 | Weblog
はいさい!今年の3月まで中徳でお世話になっていた4年目Tですが、みなさん元気でしょうか?

僕は元気いっぱいです。10年間いた沖縄を飛び出し、関東進出を果たしました。
ただしこちらは寒い!半ズボンしかもっていない僕にとっては朝晩の自転車通勤が苦痛です。10年ぶりに電車に乗ったら、乗車券を通さない改札口(いわゆるsuica専用)があり、切符を持ってマゴマゴしてたら僕の後ろには無言で長蛇の列が!寒いのは季節だけじゃないのか??
こんなシビアな関東へなぜ出てきたかと言うと、ディズニーランドデビューする為・・・ではなく将来僻地で総合診療するという夢があるため、さらなるレベルアップをしたかったからです。

僕のいる病院の紹介ですが病床数は約700床で人口40万人の医療圏で唯一の急性期を担っている病院です。年間救急車搬送数は8500台と圏内に工業地帯もあり外傷も豊富です。医師数は約200名。うち内科スタッフは20数名、内科後期研修医は約20名と大所帯です。3,4年目の仕事は、病棟業務、月5回の当直と週3コマの検査です。

病棟は僕たち後期研修医が中心となって行っており、システム中徳と一緒で救急、一般外来から入院するオペ適応以外の疾患を各科縦割りにすることなくすべて内科で見ます。実質仕事初めて10日間ですが症例の豊富さに驚きの毎日です。たとえば僕が受け持っている患者さんは心不全、RAの背部痛、胃Caのターミナルなど。僕の受け持ちの一人はlymphomaの再燃+ITP合併症で本日からガンマグロブリン大量静注療法開始しました。血小板回復したらR-CHOPを行う予定です。僕以外の後期研修医もevans症候群だと思っていたらAIHA+TTPの症例や、TTP、腹水を主訴にやってきたATL疑いとちょっとした血液ブームです。他にもPEや不完全型ベーチェット病疑い、多毛症精査、プロラクチノーマ疑いといった方もいらっしゃいます。たった10日間の入院だけでです!以前からの入院ではクロイツフェルトヤコブ病が2,3名いらっしゃいますし、HIVベースのカリニ肺炎などもいて、血液、神経変性疾患、膠原病なども勉強したかった僕にとってはまさに勉強の毎日です。印象としては市中病院の症例から大学病院の症例、救急から慢性期までと範囲が広く、内科医局もまとまっているため風通しが良いところです。

当直ですが、救急のwalkin対応で、中徳研修医の1年目の仕事内容とほぼ同じです。当直帯は初期研修医を除いて院内に循環器1名、内科病棟2名に外来1名、外科病棟1名に外来1名、整形外科1名、小児科1名、救急科3名もいます。CPA来ても手伝う必要がありません!

検査ですが半年ごとのローテーションです。僕は・救急車対応・気管支鏡・心エコーをやっておりなかなか楽しい時間を過ごしております。

まだ仕事始めで印象でしか語れませんが、ここでやってきている4年目の先生方は、むちゃくちゃに優秀です!また、教育のされ方が中徳とは異なり、どちらかというと中徳は診断までのプロセスを大事にしますが、こちらでは診断後の治療をきちんとエビデンスに則って行っているかを大切にしている印象です。カンファも診断した後どうするかという議論が多いです。おそらく中徳は総合内科ベースの総合診療やっていて、こちらは専門家ベースの総合診療をやっているためではないかと考えています。こちらの4年目と比較して、自分もまんざらではないなと感じるのは分野別では感染症、生活習慣病、循環器でしょうか。ただし、身体所見の取り方、救急は負けません。僕がこちらの病院に貢献できるとしたら内科walkin対応時の底上げではないかと考えています。

他の感想としては中徳では病棟30名見てましたがこちらでは10-15名になりそうです。しかし、こちらでは30名は見きれません。なぜかと言うとやはり雑用も少々多いためそれ以上だと手が回らなくなります。中徳の先輩方が言っていましたが、本当に中徳のコメディカルの皆さんは良く働いてくれます。3年間大感謝です。また中徳で働きたいと思いますしその時は貢献できるようさらにレベルアップしてまいります!!それではー。


PS:ちなみにこちらでは初期研修医は主役になれる場が少なく後期研修医が主役な印象です。中徳研修医の皆さん、大変でしょうが主役でやれるチャンスを活かし頑張ってください!