執事・メイド・従僕・使用人について。あらゆる作品が対象。出版元の詳細は記事中の作品名をクリック。amazonに行けます。
執事たちの足音
伝統ある英国ホテルは執事が創設したのだった
前回ブログで、ホテル従業員と召使いとのつながりを書いたところ、
山橘さんと小手鞠萌さんから素敵なコメントと情報をいただきました。ありがとうございます。
山橘さんと同じく、じつはわたくしもホテルの客室清掃をした経験があります。
高校生の頃、冬休みを利用してのアルバイトでした。
場所は新宿の、某大型ビジネスホテル。
掃除は2人でチームを組んで行いました。
ひとりはユニットバス内の水まわり担当で、もうひとりは居室。ベッドのシーツ換えは2人で行ってました。(その方が断然早い)
私は姉と一緒にそのアルバイトを始めたので、自然と姉妹でチームを組むこととなり、気遣いのいらない相手どうしなので仕事がテキパキとはかどりました。
面白いなぁと感じたのは、お客さまの顔を知らない(アルバイト期間中、一度も顔を合わせなかった)のに、客室に入ると、お客さまの人物像がぼんやり浮かんで来るんです。手持ちの荷物をそのままにしておく、連泊のお客さまの場合、とくに。
いろんなお客さまがいらっしゃいました。
とまあこんな具合に、掃除をしながら、お客さまの裏側の顔、というか素顔が垣間見れました。
「大きな屋敷に仕えている女中さんって、こういう経験いっぱいしてるんだろうな」
ぼんやりとそんな事を考えながら、バスタブを磨いてました。
英国ホテル“クラリッジズ”は、執事とメイドから始まった
さて、私のアルバイト経験の話だけでは何ですので、
ここで英国のホテル“クラジッジズ”についてお話しましょう。
クラリッジズ(Claridge’s)といえば、サヴォイ(Savoy Hotel)と並ぶ、ロンドンの伝統ある豪華有名ホテルです。格式の高さは各国のロイヤル・ファミリーが宿泊されるほど。
(小手鞠萌さまがコメントでお薦めしてた小説『ザ・ホテル―扉の向こうに隠された世界』
の舞台となったホテルですね。)
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、そのクラリッジズは元・執事(バトラー)と元・メイドのご夫婦が設立したそうです。
クラリッジズのHPを読むと、最初にジェームズ・マイバート(James Mivart)という人物が1812年にホテルをオープンさせ、その後クラリッジ夫妻(William and Marianne Claridge)が1854年にマイバート氏からホテルを購入し、大きくしていったようです。
しかし、こちらにはクラリッジ夫妻が召使いをしていた経歴については触れてないなぁ。
もっと詳しく、召使い時代についての記述が見つからないものかなぁと、サイト検索していると…
こんなの見つけました。
Oxford Dictionary of National Biography Online
ホテル経営者…って、説明それだけ!?
いやいや、それ以上読みたければ、料金を払いなさい、と。
うう、オックスフォードめ。
この Oxford Dictionary of National Biography なるものは、書物(全61巻)として国会図書館にはあるそうな。(大学の図書館によってはオンライン版を導入しているところもある)
というわけで、とりあえずは今、国会図書館宛ての「利用者登録申請書」をシコシコ書いているのである…。
山橘さんと小手鞠萌さんから素敵なコメントと情報をいただきました。ありがとうございます。
山橘さんと同じく、じつはわたくしもホテルの客室清掃をした経験があります。
高校生の頃、冬休みを利用してのアルバイトでした。
場所は新宿の、某大型ビジネスホテル。
掃除は2人でチームを組んで行いました。
ひとりはユニットバス内の水まわり担当で、もうひとりは居室。ベッドのシーツ換えは2人で行ってました。(その方が断然早い)
私は姉と一緒にそのアルバイトを始めたので、自然と姉妹でチームを組むこととなり、気遣いのいらない相手どうしなので仕事がテキパキとはかどりました。
面白いなぁと感じたのは、お客さまの顔を知らない(アルバイト期間中、一度も顔を合わせなかった)のに、客室に入ると、お客さまの人物像がぼんやり浮かんで来るんです。手持ちの荷物をそのままにしておく、連泊のお客さまの場合、とくに。
いろんなお客さまがいらっしゃいました。
- 大学入試の受験生らしき人。最後の追い込みなのでしょう、ドレッサーの狭い台いっぱいに、開いた辞書やら参考書が折り重なるようにして積まれていた。 (受験しに東京のホテルに泊まるってことは、地方の人だよな…) ゴミ箱を空けたらリゲインの空きびんがゴロゴロと5つ転がって、おいおいこんなに飲んで身体だいじょぶなのォと故郷のおっかさんの心持に。
- ゴミ箱といえば、ビリビリに破かれた包装紙と化粧箱が捨てられていたこともある。ブランド物のネクタイと一緒に。どんなドラマがあったのか、この男性(いや女性か?)に。
- ドレッサーの上に私物の外国化粧品やら香水瓶が隙間なくずらっと並べられている。 ユニットバスのタオル掛けには黒のガーターベルトと刺繍織りストッキングが干されている。 が、洗面台には使い込まれた歯槽膿漏薬のチューブが、ぽつんと、立っていた。
- ベッドの周囲ぐるりを10センチ間隔に安全ピンで留めていた人。察するにどうやら寝ている間にシーツがよれるのがイヤなようだ。 シーツ換えの時、外すのタイヘンだった。
とまあこんな具合に、掃除をしながら、お客さまの裏側の顔、というか素顔が垣間見れました。
「大きな屋敷に仕えている女中さんって、こういう経験いっぱいしてるんだろうな」
ぼんやりとそんな事を考えながら、バスタブを磨いてました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/e0/d521b5058e0dfbf75897683f2b383cbf.png)
さて、私のアルバイト経験の話だけでは何ですので、
ここで英国のホテル“クラジッジズ”についてお話しましょう。
クラリッジズ(Claridge’s)といえば、サヴォイ(Savoy Hotel)と並ぶ、ロンドンの伝統ある豪華有名ホテルです。格式の高さは各国のロイヤル・ファミリーが宿泊されるほど。
(小手鞠萌さまがコメントでお薦めしてた小説『ザ・ホテル―扉の向こうに隠された世界』
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、そのクラリッジズは元・執事(バトラー)と元・メイドのご夫婦が設立したそうです。
現在のイギリスで格式高いホテルとして有名な「クラリッジズ」が、もとはと言えばバトラーと奥様付きのメイドとが結婚して誕生したという話だ。もちろん名前はクラリッジ夫妻で、二人は結婚して奉公先をやめたのち、下宿屋を営み、それで得た貯金と人脈を生かしてロンドンのメイファにホテルをつくるまでになったのである。 (『召使いたちの大英帝国』 |
クラリッジズのHPを読むと、最初にジェームズ・マイバート(James Mivart)という人物が1812年にホテルをオープンさせ、その後クラリッジ夫妻(William and Marianne Claridge)が1854年にマイバート氏からホテルを購入し、大きくしていったようです。
しかし、こちらにはクラリッジ夫妻が召使いをしていた経歴については触れてないなぁ。
もっと詳しく、召使い時代についての記述が見つからないものかなぁと、サイト検索していると…
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/52/c0abda78e5dc59934893adbd7ec23650.gif)
Oxford Dictionary of National Biography Online
ホテル経営者…って、説明それだけ!?
いやいや、それ以上読みたければ、料金を払いなさい、と。
うう、オックスフォードめ。
この Oxford Dictionary of National Biography なるものは、書物(全61巻)として国会図書館にはあるそうな。(大学の図書館によってはオンライン版を導入しているところもある)
というわけで、とりあえずは今、国会図書館宛ての「利用者登録申請書」をシコシコ書いているのである…。
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