執事ニュース・「執事サービス」の夜明け

けっこう前に、どこのメーカーだったか忘れましたが、
「通信機能が付いたお茶ポット」が発売されました。

ポットの作動状況(つまりお茶を何時に何回いれたかどうか)が、
離れた場所からでも分かる仕組みになっていまして、
遠くに住む家族がポットの使用状況を把握することで、、一人暮らしの高齢者がいつもどおりの日常生活を送っているか否かが分かる…というモノです。

このポットの宣伝をテレビで見たとき、

「このポットの機能って、つくづく執事の仕事だよなぁ」

と、思いました。(ついでに「執事ポット」と勝手に命名。)

「…いや、そもそも、本物の人間の執事が、おばあちゃん・おじいちゃんにお茶をいれてあげて、そばで見守るのが一番なんだよな」

モノではなく、人間が「執事」としてのサービスを提供する。
今後の高齢化社会に向けて、そんな「執事サービス」を目玉にした事業が誕生しそうだな―と、思っていたら、ありましたね。やはり。

在宅高齢者向けオンライン執事サービスを開始
-セバスチャン、「生活執事サービス」と「電話執事サービス」を提供-

(ふくしチャンネル 2006/06/08付)

セバスチャンとは、執事サービスを請け負う会社の名前です。
株式会社セバスチャン。

株式会社セバスチャンのHPはこちら。
株式会社セバスチャン

上記会社のHP、「サービス案内」に、惹かれる一文があります。

お客様は、昨日の出来事や今抱えているちょっとした悩み事を執事に話すことにより、「心の栄養」を補給していただきます。

この会社、執事のツボを押さえているわぁ(笑)。

しかし、なぜ「執事」の名前を冠したのか?
利用者の日常生活のこまごまとした用事を請負う仕事は、とくに目新しいものではありません。(と思う。)
なぜ「ご相談担当者」「生活ヘルパー」といった、
分かり易い(ありきたりだが)名前にしなかったのか?

代表取締役の方は、「会社概要」の「執事の必要性」でこう述べています。

弊社では、安心して終の棲家をご自宅で過ごすならば、「執事」という家族とはまた違うへりくだった立場の人間が必要と考えました。

この視点、いまの日本の高齢化社会において、とっても的を得ていると思います。

「家族には迷惑かけたくない…」そんな遠慮が根底にある限り、
家族が差し伸べた手に「ありがとう」よりも「すまないね」が口をついてしまう。
とくに、高齢者は。

しかし、相手が自分(利用者)よりへりくだった立場の「執事」ならば、
サービスを受けたときに、やたら「すみません」を繰り返すおそれはないでしょう。
サービス提供者には、わりと自然に「ありがとう」と言えるのでは。
(そして「ありがとう」は言う側も、言われる側も嬉しいものです)

わたしは思います。
「高齢化社会を迎えた日本は、執事のような存在を求めている」と。

日本では、これから執事は「お金持ちのステータス」ではなく、
意外と、福祉業界で伸びる業種なのかもしれない。
(いまはカフェで儲けていますけど)
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 執事ニュース... 執事ニュース... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。