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なおしのお薦め本(68)『ブッダの幸福論』

 クリエイト速読スクール文演第1期生の小川なおしさんから、お薦め本が届いています。今回も「オマケ」つきです。

  『ブッダの幸福論

           アルボムッレ・スマナサーラ


  初期仏教の僧侶が書いた本です。

  昨今、子供たちの痛ましい事件が起こっています。この本を読んでいて、その背景にあるのはこういうことかも、と思った箇所があります。引用します。

  「世の中でいう『大人になる』という言葉の意味を私なりに解釈すると、『楽しく生きることを早く辞めろ』ということです。『はやく真剣になって、責任感を持って暗い人間になりなさいよ』ということを、大人が言っているのです。『真面目に勉強しろよ』とか『しっかりやりなさいよ』とか、あれこれとライバル意識やらいろいろな暗い感情を煽って叩き込んで、結果として神経質で怯えた暗い人間にしてしまっています。

  別に悪気もなしに、大人は不注意にそういうマズいことを言ってしまいます。『真面目にやりなさいよ』とか、言葉に気をつけずいきなり言ってしまうから、『そうか、人生は遊びではないんだ』と子供も思ってしまう。ほんとうは、人生は楽しくないと前に進むものではないんです。だから、私たちはなんとかして、何をやっても楽しくなれるようにと、工夫しなくてはいけないんです。

  子供たちは大人になる過程のどこかで、この『生きている気分』を、『何でも楽しくやろう』という明るい意欲を落としてしまうのです。『これは真剣にやらなければ』とか、『これはあいつらに負けたらだめだ』とか、そういうふうに大人ぶったりして、大人の真似をして、大人のつくる暗い世界に入ってしまう。入ったとたん、生きる喜びは落ちるのです」

 本来子供たちが知るべきことは、『何をやっても楽しくやろうよ。何をやってもいいんだから、その中で充実感を得よう』ということなのです

  「私たちに必要なのは、日々何かを行うことによって、楽しみ、喜び、充実感、つまりああよかったという気分を得ることです。それが『生きている』ということです」

 

 

 こんなことを言ってくれる人が身の回りにいてくれたら、どんなに気がラクなことでしょう。でも、なかなかいないものですね。

 この本は、そういう人を必要としている人にオススメです。   
なおし

 

             ■参考記事

      ※もりぞう爺さんの話(上) 

       オマケ

       ―なおしのメール―

松田さん、こんばんは。
オススメ本があるのですが、このタイトルです。
宗教と政治はご法度でしたね。
どうせオススメ本にしないからいいや、と思って読んでみたら、途中で「こ、これは」と釘付けになってしまいました。
こういう見方が救いになる子どもが、この国に何人かはいるに違いありません。なぜそう思うかというと、私自身が言ってもらいたかったことだからです。
いやあ、惜しかったなあ。タイトルがいかにも宗教宗教していますからね。そういうわけで、今回は掲載を期待していません。
それではまた。            小川なおし
コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
幸福論って、 (AIZぽにょ)
2008-08-27 11:34:45
さまざまな賢人達が書いていますが、どれも興味深い内容で(難解で挫折することも・・・)エッセンスだけ拾って読んでも励まされます
今度読んでみようと思います!
最近、時間がないなーと思うことが多くなりました。そんな時のための“速読”だったはずですが、筋力と同じで、使っていないと衰えます
忙しいときこそ“速読”!!ですね。
 
 
 
改名? (m)
2008-08-31 18:19:41
AIZぽにょさん、こんにちは。

改名しました?
いい名前ですね。

また、時間を縫ってきてくださいね。
 
 
 
私は (空猫)
2015-02-24 05:03:38
本の内容と正反対でした~

子供の頃「早く大人にならなくちゃ」と深刻になって楽しまずに生きてきたせいで、大人になってからの楽しいこと楽しいこと!!

子供の頃は「楽しい」の意味(気分?)が理解できませんでした。慰めに、ひたすら「面白い」を探してました

私のは自発例ですね。
きっとこの本は、周囲の大人に首根っこ押さえられてしまった人のために書かれてますね。
 
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