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一家に1冊の本『ペインクリニックでいろいろな病気を治せます』

  クリエイトの推薦文をお願いしたことのある河手真理子さんから、「本がやっと完成しました」と著書が送られてきました。

 このブログを読んでいる方の身のまわりで、「痛みのこと」で苦しんでいる方がいたら、この本を紹介されたらどうでしょうか。

 きっと喜んでいただけるはずです。

 第1章ペインクリニックとはには、こんなことが書かれています。

 「整形外科は、骨折や捻挫などで筋肉や骨や関節に異常がでてしまった時は、手術をしたりギプス固定をしたり、またその後には機能回復のためのリハビリを指導したりと非常に頼りになります。しかし、手術の必要のないような痛みに対しては、理学療法以外にそれほど有効な治療手段をもっていません年齢(とし)だから仕方ありませんとか、『痛みとうまくつきあっていきましょう』など、痛みをとることを期待するなといわんばかりの話をされます。『老化が原因です』といわれることもあります。(略)本当に今の痛みに治療法がないなら、あきらめるしかありませんが、身体のどこかに痛みを感じた時、このような痛みを得意とするのがペインクリニックです」(p7)

 「ペインクリニックとは、文字通り、痛みの治療を専門に診療しているところです。どのようにして痛みを治療するかというと、外科が主として手術で、内科が薬で治療するように、日本のペインクリニックでは主に神経ブロックで治療します。ほかに、漢方を含めた薬物療法や心理療法、理学療法、鍼(はり)治療など、わたしは痛みに有効と考えられるものはなんでも使います」(p7)

 「がんや心臓病など命に関係の深い病については、医師は競って情熱をかたむけるのですが、死に直結していない『痛み』に対しては長い間、ほとんど関心が払われずに放置されてきました。多くの医師は、手術や処置が終わったら自分の責任は果たしたと思っています。術後早期の痛みはともかく、痛みが長引いていると言おうものなら『切ったのだから痛いのはあたりまえ、命が助かったのだから痛みくらい我慢できるでしょう』などと言われ、ワンパターンの消炎鎮痛薬を処方するだけで、痛みについて真剣に考えてはくれません」(p9)

 「医師の使命は命を助けることではありますが、今の医療は『命を助けることだけ』に主眼がおかれて、その後その人がどんな生活を送るかまでは関心が及びません。(略)だからこそ、全身のあらゆる痛みの治療を専門とするペインクリニックが必要な時代になっているといえます。大きな手術をしたあとの経過を見守ってくれるかかりつけの医師にも、ペインクリニックの存在を知ってほしいと思います。一通りの痛みの治療をしてもなかなか痛みがとれない時は、すぐにペインクリニックを思い浮かべてください」(p10)

 「ペインクリニックは診療科としては麻酔科に属しています。麻酔科は1952年(昭和27年)に東大で発足しました。1962年、東大麻酔科のメンバーであった若杉文吉先生が痛みを専門に扱うチームを作られたのがペインクリニックの始まりです」(p15)

 「ペインクリニックを専門とする医師は他の専門医に比べてまだ多くありません。ペインクリニックだけをやっている開業医も少数です。これにはいくつか理由があります。まず出発点となる麻酔科医がまだ少ないということです。それは、麻酔科が特殊な科であるからです。麻酔科を標榜する、すなわち麻酔科の看板を掲げるには、厚労省から『標榜許可証』をもらって『麻酔科標榜医』の資格を得なければなりません。医師免許証に加えていわばもう一つの国家資格のようなものです。こうした仕組みは、麻酔科だけにあてはまります」(p18)

 「腰痛・肩こりはストレスの影響を受けて症状が長引いたり、悪化したりするのが特徴で、一時的な痛み止めの薬では改善することが難しいものです。ストレスが関係する症状は、ペインクリニックでうまくコントロールできるので、ペインクリニック受診の患者さんは潜在的には非常に多いことがわかります。わたしのクリニックにみえる患者さんもかなり遠方から通院している方が多いことから、痛みを主に治療しながら病気を治していくペインクリニックは、各駅前に一つずつあってもよいくらいだとわたしは思っています」(p23)

 「ペインクリニックで治せる病気はたくさんあります。しかし、ほとんどの医師はどんな病気が治せるかを知りません。どんな病気や症状にペインクリニックでの治療が効果があるかを知らない医師が多いということは、そのような患者さんが来院された時に、この症状ならペインクリニックを紹介しようと思ってもらえないということです。紹介してもらえないだけではありません。高血圧、糖尿病、喘息などの慢性疾患で内科にかかっている患者さんが星状神経節ブロックを受けていると内科の医師に言うと、『危ないからやめなさい』と止められてしまうことがあります。ペインクリニックでの治療の効果を知らないか、あるいは誤解しているから止めるのでしょうが、そんなことを何回か経験すると、患者さんは、星状神経節ブロックを受けていることを他科の医師に隠すようになります。こうして、他科の医師に星状神経節ブロックの効果を示す機会がますますなくなってしまいます」(p24)


 ペインクリニックでいろいろな病気を治せます目次

 第1章 ペインクリニックとは(p6~)

 第2章 痛みと神経

     1.痛み(p40~)
     2.神経(p54~)

 第3章 ペインクリニックでの治療
     
1.痛みを発生源からみると(p66~)
     2.ペインクリニックでの治療(p70~)
     3.星状神経節ブロック(p81~)
     4.星状神経節ブロックの効果(p93~)
     5.星状神経節ブロックの安全性(p107~)

 第4章 星状神経節ブロックの症例から
     1.自律神経失調症(p126~)
     2.頭痛(p155~)
     3.その他の病気や症状への効果(p180~)

 各節は、さらに細かく分かれていきます。

  河手さんの文章には、頭の固い、あるいは不勉強な同業の医師には「もう少し、苦しんでいる患者の身になってください」という静かな怒りのようなものがあります。

 ただ、それは告発的なものでなく、親や子や配偶者というような自分の身内の人間が、患者と同じ痛みに苦しんでいるとき、そんなに鈍感でいられますか? というような人間的な視線からのもののような気がします。

 だから、読んでいると、プロフェッショナルの医師としての腕と、家庭人としての目のバランスのよさから、何かあったら診てもらいたいと思ってしまうはずです。

 実は、こちらもクワタさんも、河手さんにはたまにお世話になっています五十肩、注射2回できれいに治りました。劇的ですよ)

 ただ、ペインクリニックには、外科医のような腕の差があるようです。

 河手さんのように腕のいい医師になると、受診することさえなかなか難しくなってきています。突然行ってハイどうぞ、といかなくなっています。初診の段階から予約が必要になっています。

 信じられないほどの可能性をもつ医療にもかかわらず、あまりにもペインクリニックを専門とする医師が少ないという現状も、読んでいくと分かってきます。

 医学生にも読んでほしい本です。   

 

 

             ※クリエイト速読スクールHP    

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