音楽する力

　昨日の新聞を見ていたら、私の高校時代の恩師のそのまた師である、S先生の記事が載っていた。
パラリンピックの委員長でいらっしゃることは知っていたが、こうしてお元気そうな姿を拝見すると、いつも何かに向けてエネルギッシュに取り組んでいらっしゃっているのは変わらないなぁと嬉しくなってしまった。

「音楽する力は誰にでもある」とはリトミックのI先生もおっしゃっていて、それにはしごく共感できる。

私は、同業者としても端くれだが、将来有望なピアニストになるような子をおけいこしたいのではなく、ピアノには向いてないかもしれないけれど、音楽の素晴らしさだけでも知って欲しいと切に願う親御さんの気持ちを汲んであげられる先生になりたいのです。

たとえば、一筋縄ではいかない子が、発表会で一人で舞台に立ち、１曲弾けて本当に満足そうに帰ってくるのを見た時、あぁよかったと心から思う。
大げさだけど、この経験が自信になって、将来のあなたを支えてくれますように、とも思う。
その瞬間に立ち会えてよかった、と思うのです。

S先生はその最たる道を行ってる、かっこいいなぁと憧れます。