若冲展で、私が一番気にかかったのは、こちらの鶏と紫陽花の絵。
日常的な鶏さんが、まるで高価で高貴な白鳳くらいに昇華しちゃったような不思議な作品。
躍動感があるようで、一瞬の動きを切り取ったような静寂間もあって、
なんだか現実離れしているけれど、私たちが「イメージする現実」に近い感じもする。
人が桜をイメージするときに、実際の目で観た桜の色よりもピンク色の桜をイメージしてしまうように、
実際よりもより実際らしく処理する技法的な美的感覚は、生け花やお茶の文化にも匹敵するようで、やっぱ日本のお家芸なのかな~?
って深く感嘆してしまった1枚です。
実際の展覧会の掛け軸の方が、鮮やかでダイナミックな迫力がありますよ。
まるで現代でもいけてるグラフィックアートです。