港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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『1月29日』

2019-01-28 16:01:11 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆ エルンスト・ルビッチ Ernst Lubitsch (1892.1.29~1947.11.30)



ベルリン生まれのロシア系ユダヤ人で、無声時代のドイツ映画を世界に知らしめ、ハリウッドに渡ってからは洒脱な
ソフィスティケトされた作品群によって成功を収めたドイツ人映画監督です。
子供のころから喜劇に興味を持ち寄席に出入りしていましたが、19歳の時にマックス・ラインハルト監督の映画に出演して
映画の魅力に憑りつかれて喜劇俳優として映画界入りし、やがて脚本、短編映画の監督などの機会が増えていきました。
1918年には初の長尺ものでポーラ・ネグリ主演の『呪の眼』を監督、続く『カルメン』『パッション』『寵姫ズムルン』
などが大当たり、史劇的で重厚なだけでなくエロティシズムと洒脱味を香らせる演出でドイツ・ウーファーを代表する
監督になりました。
これらが当時嫌独感の強かったアメリカで大いに受け入れられるとハリウッドに招かれて、W.B.で1924年の『結婚哲学』を
監督、上流社会の男女の機微をソフトケイト・タッチで艶笑味を加味して描き、風俗喜劇の一時代を築くことになります。
やがてトーキー時代に入ると、『ラヴ・パレイド』『陽気な中尉さん』によって大胆に音楽の取り入れたシネ・オペレッタ
の世界を創造して以後のミュージカル映画に大きな影響を与えました。
その後、ナチス・ドイツの迫害を逃れるためにアメリカに永住し、洗練されたソフィスティケイテッド・コメディ作品群を
監督しましたが1947年に心臓発作で帰らぬ人となりました。

【主要出演作品】
1918年『呪の眼』  Die Augen der Mumie Ma
1918年『カルメン』   Carmen

1919年『牡蠣の王女』  Die Austernprinzessin
1919年『パッション』  Die Austernprinzessin
1919年『花嫁人形』   Die Puppe
1920年『山猫ルシカ』 Die Bergkatze
1920年『寵姫ズムルン』 Sumurun
1924年『結婚哲学』 The Marriage Circle

1925年『ウィンダミア夫人の扇』  Lady Windermere's Fan

1927年『思ひ出』   The Student Prince in Old Heidelberg
1929年『ラヴ・パレイド』 The Love Parade
1931年『陽気な中尉さん』 The Smiling Lieutenant
1932年『極楽特急』  Trouble in Paradise

1932年『私の殺した男』  Broken Lullaby

1933年『生活の設計』  Design for Living 
1934年『メリィ・ウィドウ』  The Merry Widow 
1937年『天使』  Angel 

1938年『青髭八人目の妻』  Bluebeard's Eighth Wife
1939年『ニノチカ』  Ninotchka

1940年『桃色の店』  The Shop Around the Corner
1941年『小間使』  Cluny Brown

1950~60年代にソフィスティケイテッド・コメディの名手と言われたビリー・ワイルダー監督もルビッチを我が師として
尊敬しており、『アパートの鍵貸します』においてもルビッチ・タッチが強く浮き出ていましたね。


☆ ヴィクター・マチュア Victor Mature (1913.1.29~1999.8.04)



Hank(肉のかたまり)とあだ名され、その肉体美を武器に史劇などで活躍したハリウッド男優です。
1939年に舞台に立っていたところをプロデューサー兼監督のハル・ローチに見出されて映画界入りし、1940年に同監督の
『紀元前百万年』に出演して脚光を浴びました。戦後ジョン・フォード監督の『荒野の決闘』でドク・ホリデイ役を演じ
ましたが、史劇『サムソンとデリラ』で肉体派に逆戻りしてその魅力を発揮したものの、年齢的な衰えには勝てなくなり
ハリウッドからヨーロッパに移り傍役・端役に甘んじてしまいました。

【主要出演作品】
1940年『紀元前百万年』 One Million Years B.C.
1946年『荒野の決闘』 My Darling Clementine
1949年『サムソンとデリラ』 Samson and Delilah

1953年『バグダッドの黄金』 The Veils of Bagdad
1953年『聖衣』 The Robe
1954年『エジプト人』The Egyptian
1956年『熱砂の舞』 Zarak


☆ キャサリン・ロス Katharine Ross (1940.1.29~ )



舞台やテレビ・シリーズ出身、1967年の『卒業』でエレーン役で一躍脚光を浴びた女優です。
両親の離婚など暗い過去の末に舞台の裏方などをしていましたが、TVシリーズ『バージニアン』などに出演するようになり
1965年の『シェナンドー河』で映画デビュー、翌年の『歌え!ドミニク』で傍役をつとめたのちに1967年には『卒業』で
主役を射止めて人気スターになり、『明日に向って撃て!』で不動の地位を得ることになります。

【主要出演作品】
1965年『シェナンドー河』Shenandoah
1966年『歌え!ドミニク』The Singing Nun
1967年『卒業』The Graduate

1969年『夕陽に向って走れ』Tell Them Willie Boy Is Here
1969年『明日に向って撃て!』Butch Cassidy and the Sundance Kid



【ご命日】

★アラン・ラッド Alan Ladd (1913.9.03~1964.1.29)



下積みの末に168㎝の小柄ながらもスターの座を射止めたハリウッドの二枚目俳優。
主要出演作品として『市民ケーン』『シェーン』『島の女』『地獄へ片足』などがある。