港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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旅の友・ポップス編 (295) 『パフ』

2017-11-30 13:37:07 | 旅の友・ポップス編

『パフ』 ピーター、ポール&マリー
”Puff The Magic Dragon” Peter, Paul & Mary 【YOUTUBEより】


この曲は1959年にレニー・リプトンが詩を書き彼の学友であったピーター・ヤローが歌詞を加え二人で楽曲を
作り上げた子供向けのフォーク・ソングです。そのピーター・ヤローは1961年にピーター、ポール&マリーを結成、
1963年2月に『パフ』をリリースし1963年全米2位を記録する大ヒットになりました。
歌詞は、少年ジャッキー・ペーパーとマジックドラゴンのパフとの交流そして少年の成長に伴う切ない別れを綴って
います。また、この歌詞が曲解されて反戦フォークだともいわれていますが、ピーター・ヤロー自身は「他意はなく
子どもの成長の歌だ」と述べています。当時はフォーク・ソングというだけで何でもかんでも反戦歌に結び付けて
しまうという風潮がありましたが、どうやら純粋な子供向けの歌でプロテストソングではないようです。
ピーター、ポール&マリーは1962年に『レモン・トゥリー』でデビュー、同年に『花はどこへ行った』『天使のハンマー』
などのレコーディングがあったものの、日本ではこの『パフ』が実質的なデビュー曲となりました。
【今週のベストテン】では1963年7月第1週に初登場し9月第2週までの11週間にわたってベストテン入り(最高6位)を
果たしています。

旅の友・ポップス編 (294) 『花のささやき』

2017-11-29 15:14:05 | 旅の友・ポップス編

『花のささやき』 ウィルマ・ゴイク
”In Un Fiore” Wilma Goich 【YOUTUBEより】


この曲は、作詞L・C・ドニーダ、作曲モゴールによる1966年のサン・レモ音楽祭入賞曲で、ウィルマ・ゴイクの
最大のヒット曲となりました。
ウィルマ・ゴイクはイタリアに帰化したユーゴスラヴィア人の両親を持つアイドル系の歌手で、1964年には
第6回地中海フェスティバルで『愛のめざめ』を唄って優勝、1965年サン・レモ音楽祭では『花咲く丘に涙して』で
入賞を果たしています。
しかしその後は芳しい活躍なきまま姿を消してしまいました。

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2015-09-25  続・60年代ポップス変遷史 1966年『花のささやき』ウィルマ・ゴイク

旅の友・ポップス編 (293) 『ドミノ』

2017-11-28 11:40:02 | 旅の友・ポップス編

『ドミノ』 パタシュー
”Domino” Patachou 【YOUTUBEより】


1950年にジャック・プラトン作詞、ルイ・フェラリ作曲による狂おしい愛を綴ったシャンソンで、アンドレ・クラボーが
唄ってヒット、英詩もつけられてアメリカでもドリス・デイなどがレコーディングし世界的な楽曲になりました。
タイトルのドミノとはドミニクの愛称です。ドミニクは男性でも女性でもどちらも使える名前で、ラテン語のドミニカ
(dominica=日曜日)が語源となっており、この名前の人は日曜日生まれが多いそうです。
以前にこのブログの名曲セレクションではアンドレ・クラボーの歌唱を紹介しましたが、今回は日本ではあまり
馴染みのないパタシューで取り上げてみました。
パタシュー(1918―2015)は知性的なシャンソンが発達したセーヌ左岸サン・ジェルマン・デ・プレにあるカフェ
『シェ・パタシュー』の経営者なのですが、そこで自ら唄ったことでシャンソン歌手となった変わり種です。
パタシューの映像はあまりお目にかからないかもしれませんが、1954年制作のジャン・ルノワール監督による
フランス映画『フレンチ・カンカン』で、ベル・エポック期のキャバレー歌手であったのイヴェット・ギルベール役で
出演しています。
また、パタシューは無名だったジョルジュ・ブラッサンスの才能を高く評価して世に送り出したことでも有名です。

関連記事
2016-05-04 名曲セレクション 『ドミノ』アンドレ・クラボー

イントロのアコーデオンがたまりません。


旅の友・ポップス編 (292) 『殺られる』

2017-11-27 11:36:55 | 旅の友・ポップス編

『殺られる』 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズ
”Des Femmes Disparaissent” Art Blakey & The Jazz Messengers 【YOUTUBEより】


1959年制作、エドアール・モリナロ監督による同名のフランス映画の主題歌です。
映画はG・モリス・デュムランの書き下ろしシナリオによるフィルム・ノワール作品で、この種の演出を得意とする
エドアール・モリナロが監督にあたりましたがB級ヴァイオレンスに終始、後味の悪い作品でした。
曲の方は、アート・ブレーキ―と、テナーサックス担当のベニー・ゴルスンによる共作で、シンバルとドラムによる
斬新的なリズムが効果的で、この時代の流行となったシネ・ジャズの名曲となりました。

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2014-04-16 映画音楽史(104)『殺られる』1959年公開

旅の友・ポップス編 (291) 『この胸のときめきを』

2017-11-26 09:43:14 | 旅の友・ポップス編

『この胸のときめきを』 ピーノ・ドナッジョ
”Io Che Non Vivo Senza Te” Pino Donagio 【YOUTUBEより】


1965年にピーノ・ドナッジョが作詞・作曲してサンレモ音楽祭で自ら唄って入賞したカンツォーネの名曲です。
この年のサンレモ音楽祭はボビー・ソロの『君に涙と微笑みを』が大賞に輝いたため注目されなかったのですが、
ヴィッキー・ウィックマンとサイモン・ベルが共同で英詩をつけてダスティ・スプリングフィールドか唄ったことにより
世界的な大ヒットになりました。
レコードとしてはイタリア語盤としてトニー・ダララ、ミルヴァ、ボビー・ソロ、コニー・フランシスなど、英語盤として
ダスティ・スプリングフィールド、エルヴィス・プレスリー、ヴィッキー・カーなどが、またインストゥルメンタルとして
カラベリ、ポール・モーリア、レイモン・ルフェーヴル、リチャード・クレーダーマン、フランク・プウルセルなどが
競合していました。

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2015-09-30  続・60年代ポップス変遷史 1966年『この胸のときめきを』ダスティ・スプリングフィールド
2015-12-30  続・60年代ポップス変遷史 1971年『この胸のときめきを』エルヴィス・プレスリー


私の好みであるブレンダ・リーをついでに貼っておきます。
”You Don't Have to Say You Love Me” Brenda Lee 【YOUTUBEより】