港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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シネマ・ポップス…ときどきイラスト

旅の友・ポップス編 (最終回) 『恋人よさようなら』

2018-05-28 17:53:22 | 旅の友・ポップス編

『恋人よさようなら』 レス・バクスター楽団
”Auf Wiedersehen, Sweetheart” Les Baxter 【YOUTUBEより】



「旅の友・ポップス編」は永い旅立ちにあたってその旅の道連れに是非とも携えたいポップスを取り上げてまいりましたが
いよいよこのカテゴリーのエンディングです。
記事数もちょうど四四四と良い区切りになりました。
第一回目の「旅の友・ポップス編」の表紙をロイ・エルドリッジの『スターダスト』で始めましたので、最終回は必然的に
レス・バクスター楽団の『恋人よさようなら』を裏表紙といたします。

この曲は、ドイツのエバーハルド・シュトルヒが、病床の妻のために書いた曲といわれています。その後、1952年に
「イギリス軍の恋人」と呼ばれたヴェラ・リンがこれをレコーディング、1952年の7月第2週から9月第1週まで連続9週
に渡って全米No.1の大ヒットになりました。
日本でのヒットの記憶はないのですが、1952年の11月にレス・バクスター楽団がこれをカヴァー、その年の年末に
スタートしたラジオ神戸(現在はラジオ関西)の【電話リクエスト】のエンディング曲として取り上げられたことで関西圏の
洋楽ファンに愛される一曲となりました。

Auf wiederseh'n auf wiederseh'n
We'll meet again sweetheart
This lovely day has flown away
The time has come to part
We'll kiss again, like this again
Don't let a teardrop start
With love that's true I'll wait for you
Auf wiederseh'n sweetheart
Auf wiederseh'n auf wiederseh'n
We'll meet again sweetheart
This lovely day has flown away
Auf wiederseh'n sweetheart


  ****


長らく「旅の友・ポップス編」にお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。

この後ですが、無謀かもしれませんが体力と気力があれば引き続きましてこのブログの集大成として
「旅の友・シネマ編」を思案中です。
ただ、「旅の友・シネマ編」は資料の整理などかなり手間暇かかりそうなので連日の掲載という
わけには参りません。
従いまして、「旅の友・シネマ編」は記事が仕上がった都度上げようと思っております。
その間は、アルゼンチン・タンゴ及び「旅の友・ポップス編」等で掲載できなかったポップス、インストゥルメンタルなど
を取り上げつつ、私のイラストを画像庫にて整理しておきたいと思っています。

繰り返し申し上げていますように、偏見に満ちたワガママなブログですが、是非ご寛容に
閲覧いただけますようお願い申し上げます。





旅の友・ポップス編 (442) 『悲しき少年兵』

2018-05-27 02:46:33 | 旅の友・ポップス編

『悲しき少年兵』 ジョニー・ディアフィールド
”Lonely Soldier Boy” Johnny Deerfield 【YOUTUBEより】


「旅の友・ポップス編」を締めくくるにあたり、私が最初にフルで覚えた思い入れの強い一曲を上げておきます。
高校生時代に何かあればいつもこの曲を唄っていましたので、ある意味私のテーマソングでもありました。
この曲は1959年にジャック・ローズが作詞しジョニー・ファリンが作曲したいわゆるロックン・ロールです。
唄っているジョニー・ディアフィールドは本国では全くの無名の歌手でしたが、当時タイトルを「悲しき○○」とすれば
必ずヒットするという波に乗り、また “Good-by my darling Good-by” のフレーズが大いに受けて爆発的なヒット曲に
なりました。

【今週のベストテン】においても1961年1月最終週に10位で初登場、その後11週連続ベストワンに輝き1961年7月3週
までの長期にわたってランクイン、同番組の年間3位となるメガヒットになりました。
歌詞の内容は、恋人を残して海兵隊に入った17歳になったばかりの少年兵がその任務に赴くが、恋人が心変わり
したのではないかとの不安に駆られ、その後除隊して港に戻ったが彼女の姿はなかった、という悲しい物語となっています。

A few manths back a young man
who had just reached sevnteen
Waved“Good-by”to the girl he loved
he had become a Marine
As he walk down the dock with his head up in the are
carrying his shoulders high
He head from the crowd a faint little wisper
“Good-by my darling Good-by”

この曲の出足はエディー・フィッシャーの『愛しのシンディ』によく似ていますね。


旅の友・ポップス編 (441) 『風に吹かれて』

2018-05-26 23:50:49 | 旅の友・ポップス編

まず、ボブ・ディラン作『風に吹かれて』を記事にするにあたり、どうしても【嫌われ事】を書かざるをえませんので
不愉快に思われるかもしれませんが是非ともご容赦願います。
この曲を「旅の友・ポップス編」に編入することに関しまして、あの世で閻魔大王に会ったときに「こんな奴の曲を携えて
くるなんて、この大馬鹿者めが!」と怒鳴り散らされるのではないかと悩みました。しかしながら、この歌詞を信じて
これを唄ったピーター、ポール&マリーやマリー・ラフォレが不憫でなりませんので避けてしまうわけにはまいりません。

『風に吹かれて』 ピーター、ポール&マリー
”Blowing In The Wind” Peter、Paul & Mary 【YOUTUBEより】


『風に吹かれて』 マリー・ラフォレ
”Blowing In The Wind” Marie Laforet 【YOUTUBEより】



この曲は1962年にボブ・ディランが作詞・作曲したもので、奴隷解放時代に唄われていた”No More Auction Block”
(競売台はもういらない)の歌詞やメロディーに誘発されてこの曲を作ったといわれています。
歌詞としては、「人はどれ位の道を歩めば人として認められるのか (人種差別問題)」に始まり、社会悪に対するいくつもの
疑問を抽象的な言葉で問いかけ、その答えは風に吹かれているとして結論付けずに人々にその答えを委ねています。
ご本人は否定するかもしれませんが、ボブ・ディランといえば当初は反体制のプロテスト・ソング・ライターであったことは
間違いはありません。

そんなボブ・ディランがノーベル文学賞を自らの手で受け取ったことは強い衝撃でした。

私たちは小さい頃から『ノーベル賞』とは、偉人・ノーベルが私財を提供し、各分野において人類のために最大たる
貢献をした人物にに与えられる世界で最高の権威のある賞だと教えられ擦り込まれてきました。
このことは一般常識として殆どの人々がそのように認識されており異論を唱える人はいないでしょう。
しかしながら、その設立に関する裏側の暗い影の部分は殆ど教えられていません。
 ノーベル賞を支えている莫大な資金はどのようにして形成されたのか⇒「死の商人」が武器商売などで
 ノーベルがノーベル賞を設立しようとした動機とは⇒自分が「死の商人」と呼ばれていることの名誉回復のため
ノーベルは偉人だといわれていますが、偉人どころか自己中心の悪徳な死の商人でもあるのです。

ノーベル賞受賞者にそんなノーベルの汚れた遺産を受け取ることへの抵抗はないのでしょうか。
「死の商人が自己の名誉回復のために設立したノーベル賞を受けるなんてことは良心が許さない。
まして汚れた遺産を受取るなどもっての外」という受賞候補者が現れても不思議ではないことだと思うのですが。
クリミア戦争での武器売買で大儲けをしたノーベル、その一方でクリミアで負傷兵たちへの献身的な看護に奔走した
ナイチンゲール。そんなナイチンゲールの意思を受け継いで国際赤十字を創設したアンリ・デュナンに至ってはなんと
1901年に第1回ノーベル平和賞を受賞しています。きっとナイチンゲールが草葉の陰で悔し泣きしたことでしょう。

今回ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランに申し上げたい。

How many times must the cannon balls fly Before they're forever banned ? 
 (どれ位の砲弾が飛び交えば永久に禁止されるのか)
How many deaths will it take till he knows  That too many people have died?
 (どれ位の人が死んだらあまりにも多くの人が亡くなったと気づくのか)

歌詞では、その答えは「風に吹かれている」となっているものの、最終回答が
The answer is ⇒ 「死の商人ノーベル」からのノーベル賞を受賞して光栄

となればこの歌詞は一体何だったのか。

「死の商人」に魂を売ってその軍門に下ったボブ・ディラン、と言わざるを得ません。


旅の友・ポップス編 (440) 『さすらいのルンバ』

2018-05-25 22:48:13 | 旅の友・ポップス編

『さすらいのルンバ』 ホセイト・ロメロ楽団
”Orquidea Errate” Joseito Romero


楽曲についての資料がありませんが、私の青春時代に欠かせない一曲です。
ウーゴ・ブランコの『コーヒー・ルンバ』の後に流行ったもので曲調はとてもよく似ています。
個人的には『コーヒー・ルンバ』よりも好みの楽曲でした。
日本のチャートとしては【今週のベストテン】において、1962年3月第1週に第18位で登場したもののベストテン入りは
ならず、1962年4月第4週の第20位を最後にチャートから姿を消しています。
ただ、【今週のヒットレコード】ではほぼ同時期に4週連続でベストテン入りを果たしておりました(最高6位)

【YOUTUBE】 に西田佐知子のカヴァー・ヴァージョンはあるようです。

*****

音源のない記事ばかり三日連続になってしまいました…

旅の友・ポップス編 (439) 『ひとりぼっちの愛情』

2018-05-24 23:11:57 | 旅の友・ポップス編

『ひとりぼっちの愛情』 サウンド・トラック
”La Tia Tula” Sound-track


1964年制作のミゲル・ピカソ監督による同名のスペイン映画の主題歌です。
映画はミゲル・デ・ウムナノの小説をもとに、義兄との愛に悩む女性の悲哀を描いた心理ドラマで、意外と見ごたえの
ある作品だったのですが公開時にはあまり注目を浴びておりません。
主題歌の『ひとりぼっちの愛情』はアルトロ・パソの作曲による哀愁を帯びたメロディーで、映画の全編に流れて
効果をあげていました。

関連記事
2014-11-06 映画音楽史(277)『ひとりぼっちの愛情』1966年公開

これも動画が見当たりません。
手元に音源はあるのですがお聞かせできなくて残念です。


*** 追記 *** 2021.12.16
少し音源が悪いようですが、やっとYOUTUBEで動画を見つけました。