港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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シネマ・ポップス…ときどきイラスト

鈴懸の径

2015-06-30 12:42:43 | 唱歌・童謡・日本のうた

鈴懸の径

佐伯孝夫 作詞
灰田有紀彦 作曲

友と語らん 鈴懸の径
通いなれたる 学舎の街
やさしの小鈴 葉陰に鳴れば
夢はかえるよ 鈴懸の径

YOUTUBEより


戦時中(昭和17年)、灰田有紀彦が作曲し、弟の灰田勝彦が唄いました。
分類からいえば歌謡曲なのでしょうが、とても戦時中とは思えぬ歌曲ですね。






あの町この町

2015-06-29 15:22:41 | 唱歌・童謡・日本のうた

あの町この町

野口雨情 作詞
中山晋平 作曲

あの町 この町
日が暮れる 日が暮れる
今きたこの道
かえりゃんせ かえりゃんせ


YOUTUBEより



二番の歌詞に

「お家(うち)がだんだん 遠くなる 遠くなる」

とあります。
帰りなさいと言われているのに
「お家がだんだん遠くなる」とは
なんて変な歌詞なんでしょう。

この子、回り道して帰ろうとしたのかもしれません。
だから今きたこの道を帰りなさいということなのでしょうか。
はたまた、日暮れなのにまだ遠くに遊びに行こうとしているのかもしれません。
だから今きたこの道を早く帰りなさいということなのでしょうか。

いずれにせよ、「お家がだんだん遠くなる」という歌詞が
この歌の生命線のように感じられます。





四季の雨

2015-06-28 22:49:58 | 唱歌・童謡・日本のうた

四季の雨

作詞作曲 不明

降るとも見えじ春の雨
水に輪をかく波なくば
けぶるとばかり思わせて
降るとも見えじ春の雨


YOUTUBEより



日本の自然美を見事に表現された歌詞ですね。
文部省唱歌となっていますが、
大正時代の尋常小学六年の唱歌だったそうです。



60年代ポップス変遷史 1964年2月

2015-06-27 11:53:28 | 60年代ポップス変遷史

1964年2月にはこんな曲が流行していました。

ワシントン広場の夜は更けて ヴィレッジ・ストンパーズ
恋のパームスプリングス トロイ・ドナヒュー
サンフランシスコの思い出 ブレンダ・リー
僕のマシュマロちゃん ショニー・シンバル
素敵なメモリー ジョニー・ソマーズ
レッツ・メイク・ア・メモリー クリフ・リチャード
愛しのラナ ヴェルヴェッツ
フォーゲット・ヒム ボビー・ライデル
ドミニク スール・スーリール
カム・バック・トゥ・ミー ロイ・オービソン
⑪プリーズ・プリーズ・ミー ビートルズ


『ワシントン広場の夜は更けて』が独走して、それをトロイ・ドナヒューの『恋のパームスプリングス』が
猛追する展開になっていきます。
今週の新曲としてはクリフ・リチャードの『レッツ・メイク・ア・メモリー』がベストテン入りしました。
他にもボビー・ライデルの『フォーゲット・ヒム』、ロイ・オービソンの『カム・バック・トゥ・ミー』が
ランクインしていますが、二曲とも私の記憶には残っていません。
そしてとうとう私が一番忌み嫌うビートルズが登場してベストテンを荒らし始めます。

↓はクリフ・リチャードの『レッツ・メイク・ア・メモリー』 YOUTUBEより


ベストテン入りはしませんでしたが、ドリフターズの『ラストダンスは私に』、映画『突然炎のごとく』で劇中に
ジャンヌ・モローが唄った『つむじ風』、ギリシャ映画『春のめざめ』の主題歌などもこの頃のヒット曲でした。
『ラストダンスは私に』はダリダや越路吹雪などですでに日本でもシャンソンとして知られた曲てしたが、
意外にも米国産で、ドリフターズが1960年にリリースして全米No.1のミリオンヒットとなっていました。当時、
日本では全く話題にすら上りませんでしたが、越路吹雪の持ち歌としてロング・セラーになり、この時期に
やっと本命盤として登場しました。ちなみにドリフターズの1960年日本で発売されたレコードのタイトルは
『今宵の思い出に』だったそうです。

↓はドリフターズの『ラストダンスは私に』 YOUTUBEより

このメーン・ヴォーカルはベン・E・キングです。


雨降りお月さん

2015-06-26 14:18:20 | 唱歌・童謡・日本のうた

雨降りお月さん

野口雨情 作詞
中山晋平 作曲

雨降りお月さん 雲の陰
お嫁に行くときゃ 誰と行く
一人で唐傘差してゆく
唐傘ないときゃ 誰と行く
シャラ シャラ シャン シャン 鈴つけた 
お馬に揺られて 濡れて行く

急がにゃお馬よ 夜があけよう
手綱の下から チョイと見たりゃ    .
お袖でお顔を 隠してる
お袖はぬれても 乾しゃかわく
雨降りお月さん 雲の蔭
お馬に揺られて 濡れて行く


YOUTUBEより


何とも抽象的で難解な歌詞です。

これは野口雨情が幼くして亡くした愛娘を読んだ詩だといわれています。
月に嫁ぐということは、言い換えれば天国に召されるということ。
それゆえに、花嫁には誰一人付き添うことができず一人で行くしかない。
急がなければ夜が明けて月が見えなくなってしまう。
天国に行けなくなってしまう。

父親が深い愛を込めて亡き娘を見送る哀悼の詩ですね。