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最終処分場--公表資料には「一〇万Bq/kgを超える廃棄物も処分する可能性

2012-10-08 11:18:45 | 放射能瓦礫と水源地へ埋立問題

栃木県矢板市長に拒否された最終処分場候補地――問題山積の高濃度汚染ゴミ

週刊金曜日 10月4日(木)19時11分配信

 環境省は九月三日、栃木県矢板市塩田にある国有林野を、放射性物質汚染対策特措法で「指定廃棄物」と呼ばれるゴミの最終処分場の候補地に選定したと発表した。指定廃棄物とは、東京電力福島第一原発から放出された放射性物質が大地、森、川に降り注いだ結果、ゴミ焼却や水道・工業用水の浄水、下水処理の過程などで八〇〇〇~一〇万Bq(ベクレル)/kgに濃縮され、高濃度に汚染された灰や汚泥のことだが、問題は山積みだ。

 第一に、指定廃棄物の多さだ。八月三日時点で環境省が把握しているだけで、福島県で三万一九九三トン、栃木県で四四四五トン、茨城県で一七〇九トン、千葉県で一〇一八トン、東京都で九八二トン、新潟県で七九八トン、群馬県で七二四トン、宮城県で五九一トン、岩手県で三一五トンあり、今後も増え続ける。最終処分場は都道府県ごとに国が建設する。

 第二に、最終処分場には遮断型の埋立施設のほか、焼却炉が併設されること。環境省が林野庁や国土地理院などのデータで適地を複数抽出し、現地踏査で絞り込むが、水道水源からの距離は考慮しても、灌漑用水の水源は考慮されない。矢板市の場合、候補地は灌漑用の塩田ダムの集水域にある。

 第三に、都道府県とは複数の候補地について相談するが、市町村との協議や住民との合意形成は行なわないこと。今回は横光克彦環境副大臣が突然矢板市役所を訪れ、市長に即断で断られたが、環境省はこの失敗に学ばず、今後、他でもこのやり方を続けると言う。

 第四に、年間一ミリシーベルトを下回るまでに一〇〇年はかかると環境省は考えているため、建設できたとしても、建設・管理費、地域が抱える健康・環境リスクは想像を絶することだ。

 最大の問題は、指定廃棄物の処分場であるとの報道とは裏腹に公表資料には「一〇万Bq/kgを超える廃棄物も処分する可能性がある」とも書かれていることだ。特措法には処理体制についての定めはない。一般ごみや産廃施設でさえ、利害関係者は生活環境の見地から市町村長や知事に意見を出せる廃棄物処理法がある。ところがこれは、ほぼ無法状態で、地域の一〇〇年を左右する高濃度汚染ゴミを、環境省の裁量だけで処理しようとしているのである。

(まさのあつこ・ジャーナリスト、9月14日号)


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