ケルビム&KHSでゆくフォトマップブログ/自転車で巡る阪神間の道と街

テーマは「No bike no life」ということで、自転車を巡って過ぎゆく日常を書き綴っていくブログです。

出勤前の輪行ポタリング。今回は武田尾温泉郷です。

2014-11-22 07:26:54 | 阪神間の風景

僕は三田市に住んでて、職場は宝塚市にあります。ですから電車通勤にはJR福知山線を利用します。自宅の最寄駅はJR新三田駅ですが、そこから、三田、道場、と来て「武田尾」、そして名塩、生瀬、宝塚と続きます。この数駅の中で「武田尾」駅だけが全くの異質の存在なんです。あとの駅は市街地や山を切り開いて出来た新興住宅地、と比較的人口の多そうな場所に駅があります。

自宅から道場駅までは自転車でのんびり走れるし、宝塚から名塩までは、まぁ少し坂を登らないといけないけどR176沿いに走っていけば着きます。しかし、この「武田尾」駅だけがその路線から完全に断絶しているのです。三田もしくは宝塚から自転車(もしくは車で)で武田尾駅に行くとすれば、それは峠越えや幾多のアップダウンの山道を経て辿り着くツーリング的な走りを必要とします。とても通勤のような楽ちんな気分で行ける場所にはありません。

JR武田尾駅は、武庫川渓谷が織り成す「武田尾温泉郷」の唯一の玄関口となっており、武田尾温泉郷は人里離れた阪神間の深山幽谷といった雰囲気の場所です。なんで今までここで下車してポタリングしなかったんだろう、と思いましたが、すぐに理由が分かりました。電車を降りて、この場所を走ってもまた電車に乗って宝塚に向かわないといけないからです。一度下車したら、そのまま自転車で職場まで行く方が楽なので、何度も乗り降りしないといけない武田尾を知らず知らずのうちにポタリングの候補から外していたのだと思います。

でも今日はここで下車してみました。出勤前の早朝ですよ。わざわざこんなところに。ブログのネタのために、というのもありますが、本心はまた別のところにあります。秋ということもあって、こういう人気のない寂しい場所を何となくぶらぶらと自転車で走りたいというのが今の心境なんです。長い人生の中でそういうこともありますよね。うん、あるある。ということで、冷え込み厳しい武庫川渓谷下、武田尾温泉の輪行ポタリングです。

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駅を出るとすぐに武庫川が流れています。武田尾温泉郷は山と山に挟まれた谷の縁に作られた温泉郷ですね。僅かばかりの平らな土地に道が走り、温泉旅館が数件あるという風情です。


平らな土地は僅かですぐに山肌が迫り出してきているので、道路もトンネルとなります。対岸に渡る赤い橋が武田温泉のトレードマーク的な存在ですね。よく写真に使われています。


武田尾橋です。遠くから見ると小さい感じでしたが、傍まで来ると結構立派な橋でびっくり。


その先の道を進んでいけそうなんですけど、すぐに行き止りなんです。この道がJR道場駅方面に繋がっていると、ツーリングコースとして走り易い良いコースになるんですけどね。渓谷の険しさでそれは難しいようです。


武田尾橋からの武庫川の風景。左岸に数件の温泉宿が見えますね。空気が冷たくてピリピリとします。


マルキ旅館という温泉宿の看板です。


武庫川沿いに見事なモミジ。谷間にはまだ日が下りてきません。


古びた温泉宿の雰囲気です。誰も居ません。良い感じです。


岩窟温泉、マルキ旅館とありますが、この渡り廊下が面白い。実は以前にこの建物の中に入ったことがあります。建物全体に古く、赤い絨毯敷で建物の中全体がどこかかび臭い感じです。まさに昭和ノスタルジー的雰囲気です。


奥へ進むとさらに古そうな温泉宿があります。


この適度なボロさ加減よ。


モミジの木が茂る谷間の中に古くてボロい温泉旅館が溶け込んでいるようですね。


日が当たらないようでまだ紅葉しないのかな。


対岸に見えるのは「あざれ」という温泉宿ですが、小洒落たペンション風の宿ですね。仕事仲間たちと遊びで泊まったことがありますけどなかなか風流なお宿でした。


温泉旅館がある地区を出て武庫川沿いをのんびりと走ります。


こんなところに「名塩」の道標がありました。登山コースのようです。


自転車に乗り初めてから登山も遠ざかっていますね。ぼちぼち登山に復帰してみたい気も少しあります。


朝の太陽が渓谷にも少し下りてきたようです。景色が明るくなってきました。


ということはそろそろ仕事に向かわなければいけません。JR武田尾駅に戻ります。


トンネルの中に駅があるという効率設計。いや、単に駅舎を作るだけの広い場所が無かったのでしょう。


銀河鉄道999にこんな暗い駅があったような。寂しさの中に仄かな温かさがあるような。今の心境にぴったりです。

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (らら)
2014-11-22 13:30:18
こんにちは。

武田尾温泉、先を越されてしまいましたね。
それも出勤前の早朝とは恐れ入りました。昨年の紅葉は11/27が見頃だったので、私も月末に行ってみようかな!でも、ぼこぼこ旧道を走るのは大変なんですよね。
温泉旅館は風情がありますね。次回は温泉街まで行ってみようと思います。
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Unknown (imurin)
2014-11-22 19:22:25
早朝の武田尾視察ご苦労様です。

これからが紅葉が本番みたいで楽しみです。
マルキ旅館辺りはしなびた旅館で中々風情があって、熟年夫婦の癒しスポットもしくは不倫なんかにはよさそうです(笑)。
早朝の駅にfumitaroさん以外に乗客が一人だけいますね。
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こんにちは (たける)
2014-11-23 09:18:35
こんな温泉街が近くにあるとは驚きです

もっと遠いところにあるイメージがありましたが
写真を見ていると行ってみたくなります…
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ららさんへ。 (fumitaro )
2014-11-24 11:04:39
武田尾の温泉街は情緒がある、というよりボロボロの方に片寄っていますよ。下手に改修するより古い鄙びた温泉宿を突き詰めていってほしいですね。紅葉の見頃に自転車でのんびり走るのにはいい場所かも。
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imurin さんへ。 (fumitaro )
2014-11-24 11:12:06
マルキ旅館の岩窟風呂には昔一度だけ入ったことがあります。岩窟風呂もなかなか面白かったんですけど、古くてカビ臭い宿の方に興味が行きました。通路の壁紙なんかパリパリと捲れていて建物全体がかなり淫靡な感じでしたよ。
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たける君へ。 (fumitaro )
2014-11-24 11:15:29
こんにちは。コメントをいただいたのは初めてですね。
武田尾温泉、十万辻を登ってその先の切畑地区からすぐですよ。一度はぜひ行ってみてください。旅館の温泉に入ってみるのも楽しいですよ。
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Unknown (七蔵)
2014-11-25 09:56:06
自転車で武田温泉へ行くルートは、「行きはよいよい、帰りは怖い」ですね。未だにオートバイでしか行ったことがありません(苦笑)

もっと楽なルートを作って欲しいとも思いますが、鄙びた雰囲気が変わるのももったいないと思ったり・・・。非日常に浸りたい時にはこんな場所も必要なのかもしれません。
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七蔵さんへ。 (fumitaro )
2014-11-26 06:13:36
おはようございます。
武田尾温泉は電車で簡単に行ける矛盾した隠し湯ですね。
古びた温泉宿は風情どころか、少し卑猥な感じまであり
ますよ(笑)。自転車で爽やかに乗り付けるのは似合わない
かも知れません。
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Unknown (ポタポタ)
2014-11-27 22:41:57
今日ららさんと話しをしたのですが、
出勤前にブログの為に出来る情熱に
感服です(`_´)ゞ
自転車を抱いて寝れるぐらいな愛を感じますよ*\(^o^)/*
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ポタポタさんへ。 (fumitaro )
2014-11-29 07:22:01
おはようございます。
出勤前のポタリングは自転車愛というよりふわふわと
した秋の気持ちの産物ですよ。寒くなったら絶対に
しませんから。
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