昨日、久しぶりに地下鉄に乗った。
都会に出たので百貨店に寄った。
ファッションフロアでは鏡がよくはめ込んでいる。
それに映った自分に驚愕した。
ぼさぼさの頭。
垂れた頬にくっきりと浮かぶほうれい線。
猫背。
オ・バ・サ・ン
すぐに目をそらし、顔を手で覆い思わず駆け出した、
と言うストーリーを頭に思い描いていたら
いつのまにか地下鉄のホーム。
トボトボと電車待ちの3列目に甘んじることになった。
しかし、地下鉄のドアが開くと
俄然、闘志がわく。
しかし、時すでに遅し
座席は一瞬で人で埋まってしまった。
しかし6人掛けなのに5人しか掛けておらず、
ほんの15cmのすきまが目に入ってしまったとき
考える間もなく私は腰をおろしていた。
当然、左右の人の膝にお尻が乗ってしまい
宙に浮いている状態になる。
その後、私はうりうりとお尻を動かして
無事、お尻がシートに着地することができた。
達成感!!
爽快な達成感!!
左右の人とも手を取り合って
お互いのチームプレーを讃えあいたい。
鼻の穴をふくらまして、非常に満足している私は
羞恥心などみじんも感じなかった。
いつから、こんなふうになってしまったんだろう・・・?
昔は椅子取りゲームなんかに興味を示さず
冷ややかな目で乗客を見ていた。
もちろん、常に空いた席に座れるよう
座席の動きには注意を払っていた。
ようするに、座りたい気持ちはやまやまだけど
それをおくびにも出さないように振舞っていただけ。
人の目が気になるから・・・。
でも、今は人の目と言うものが気にならなくなった。
自分を飾る必要がなくなったんだろな。
これが世に言う『女を捨てた』ってやつなのか?
とうとうそんな境地に辿りついてしまったのだろうか?
いやだいやだ・・・!!!
雑誌に小泉今日子が載っている。
私と年齢はかわらないのに、この輝き。
やっぱこうでなきゃ、な。
捨てた「女」を拾いなおそう!
と決めたが、
このままでいいや面倒くさい!
と思う自分がいた。