はこがゆく

~ フランスからモーリシャスへ ~

原爆投下の日を前に

2010-08-04 12:15:38 | Weblog
昨晩テレビで広島の原爆被害者に関するドキュメンタリーを見た。
その中でABCC(原爆傷害調査委員会)という、原爆の傷害の実態を
調査するためにアメリカが広島に設置した機関について述べていた。
この期間は実態を調査するためであったので、治療は一切行わず
人の扱いも実験動物に近いものだったようだ(被爆者が死んだ
場合には解剖して、ほとんどの臓器をアメリカ本国に送ったりした)。

原爆投下自体、人々が一番多く建物の外に出ている時間をねらっていたり
悪質極まりないし、当時のアメリカの黄色人差別が背景にあっただろう、
と想像されるのに、投下後にもこういうことを平気でやり続けた
当時のアメリカには軽蔑を覚えた。

そして何より残念なのはこういう情報を今まで
日本に住んでいたときに知ることがなかった、ということ。

もっと加害者としても被害者としても、
自国の歴史を伝えるべきだろう、と思う。
(といいつつ、アメリカ人で原爆の被害ことを知っている、
ましてやABCCのことを知っている人なんてほとんど
いないだろうけど、それはアメリカの問題。)

日本では良くも悪くも「水に流す」とか
「くさいものにふたをする」というのが物事に対する
対処法として認められているが、それでいいことと
ちゃんと向き合うべきことがある。

日本の外に住んでいるからこそ見えてくる日本がある。