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チャレンジ鍼灸師82歳:今、新しい医学・医療創造の志に燃えて生きる!

青春時代の社会変革活動の挫折をのりこえ、鍼灸の道へ。

お灸の効果・・恥ずかしながら「失敗」で知った!  ②

2013年06月27日 | 最近の治療体験から

現在86歳の女性・Bさんは、5年来の患者である。

81歳のとき、たまたま普段やらない「砂利運び作業」で背中を痛めて

私の知人の「整体治療家」からの紹介で、鍼治療を始めた。

 

彼女は、若いときから、テニスを続け、

今でも「現役プレイアー」として、全国を駆け巡り

女性最高年齢で、全国制覇も果たしている。

 

背中の痛みは、すぐに楽になったが

聞いてみると、

テニスのプレイ中も、数年前から腰痛や臀部痛があり

スマッシュ時には「右肩峰部」に激痛があるのを我慢しながら頑張っている

と言うのである。

 

これは、きちんと治療すれば痛みは軽くなるし、

テニスプレイヤーとしての健康管理も必要であると話すと

毎週一度治療を継続しようということになり、

それ以来、今日まで何かの「用事」が入らなければ続いていた。

 

腰や臀部の痛みは、ほとんどなくなったが

「右肩峰部」の痛みは、軽くはなっているが

しぶとく残っていた。

 

治療法もいろいろ試みたが

刺して置いてあるハリの頭に「もぐさ」をつけて燃やす「温鍼法」

一番効果があるようであった。

 

数週間前、

たまたま「もぐさ」をハリの柄に巻きつけるときにゆるかったためか、

燃えたもぐさが肩に落ち、大きな「やけど」をしてしまった。

この患者は、昔「弘法灸」をやったことがあるため、熱いのを我慢してしまったのである。

 

それから、2,3度治療に来たが

あの「失敗」からあと、

肩の痛みが全然なくなってしまったというのである。

 

「失敗」が結果的に「弘法灸」と同じことになってしまい

それが「効果」あったと言うことだろうか・・・・・

 

Bさんは、

それで、日常もテニス時も痛みや疲れなどの不都合がなくなったので

「健康管理」の鍼治療も毎週でなく

適当なときに、時々やることになってしまった!

 

これは、患者にとっては嬉しいことだが、

患者激減の中の私にとっては

正直なところは、複雑な心境である。

 

 

 

 

 

 

 


お灸の効果・・恥ずかしながら「失敗」で知った!  ①

2013年06月26日 | 最近の治療体験から

私はほとんど患者に「お灸」はやらない。99パーセント「ハリ専門」。

自分では、

「ハリ」は毎日女房の治療をしながら、今でも、練習を兼ねて自分の足腰に刺している。

しかし、お灸は、時々気が向いたときに、脚の「三里」にすえるだけである。

ピリッと熱くて気持ちがいい。脚が軽くなる感じはある。

 

自分でお灸をして「効果」を実感した経験は、あまり記憶にない。

今でも覚えているのは、

もう数十年前に目に「物貰い」ができて、しばらくうるさかった。

眼科に行って「薬」を貰っていたが効果はなかった。

「物貰いのお灸」のことは、本で知ってはいたが、信じていなかったので、

「やってみよう」とも思っていなかった。(きゅう師の資格がありながら恥ずかしい!)

 

しかし、あまりに”うるさい”ので、本に書いてある通り

「目と同じ側の人指し指の爪の脇のツボ」にお灸を3回位すえてみた。

すると、不思議!

気づいて見ると、その日のうちにきれいに治ってしまっていた。

それ以後、一度も「目の物貰い」はできない。

私の「お灸体験」はそれで終わりだった。

 

ところが・・・・である。

つい最近の「治療体験」でもう一度見直さなければならないことになってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


整形外科医は、治らないと簡単に言い切るが・・・・・

2013年02月13日 | 最近の治療体験から
先日(2月初旬)、右の手首が数週間前から痛んで、車運転にも困り、
今朝は右手でつかんだ「湯飲み茶碗」を落としてしまった。
と旧知の患者が治療に来ました。

最初は、手首を回したり屈伸するときに痛んだが、
現在は使用時でなくても痛んで気になる、とのことです。

発症時に、「整形外科医」に診察していただいたが、
骨は異常なし、自然に痛みの取れるのを待つしかない、
特に治療法はないと言われ、貼付薬をくれたが全然痛みはとれず、
漸次ひどくなってきたので、
「ハリしかない」と思って治療に来たといっていました。

手首の痛点は特定できないから、
これは「手首の問題ではない」と考えて
頚椎の両側を丹念に触診したところ、
明確な圧痛の左右差を感じる部位があったので、
そこに水平刺をしてみました。

すると、手首の屈伸時の痛みは、少し緩解し、
最大痛点が特定できるようになりました。
それで、反対側の手首の最大痛点相当部に直刺し、
少し「刺した痛み」を感じるようにハリを捻りながら、
痛む手首をいろいろに動かして貰いました。
これで、かなり痛みが和らいだようでした。

しかし、
次の日まだ内外に回旋するときに、手首の小指側に広範囲に痛みがでると
治療に来ました。

今度は、肘の問題があると考え、
肘の小指側外側のツボ(小海)に水平刺で
数分置鍼し、時々いろいろに動かしてみて貰いました。

これで一応OKでした。その後の経緯が楽しみです。

この患者さんは、以前、かなりひどい腰痛で整形外科にかかり治らずに
ハリでよくなったことがあります。

それで、先生に「ハリで楽になり完治した」ことを話しましたが、
全く無視されたそうです!


「頭皮」治療もおもしろい!

2013年02月08日 | 最近の治療体験から
昨年6月に左踵の痛みを治療した患者さんが、
最近前日から右肩が痛くて挙がらないと治療を受けに来ました。

例の通り「脈診」をしたら、正常。
まず、右肩の痛むところを押して見ると筋緊張がありました。
左肩にはなし。

そこで、右肩の緊張点に浅く鍼を刺し10分くらいそのままに置鍼。
いくらか挙上痛は軽減したが、著効とは言えないので
反対側にやや深く刺し(「巨刺」という)て撚鍼し、かなり好転しました。

しかし完治とは言えないので、更に「頭皮」の治療点を探ってみました。
左の感覚区の肩相当部を軽く押して見ると、明瞭な圧痛があったので
刺鍼しました。

1分もしないうちに右肩を挙げていただくと
全く痛みなし!

これでOK。
その後数日後確認しましたが、右肩は痛みなく挙げられるとのことでした。

「昨年6月27日の記事再録」 ↓
◆「3ヶ月前から、歩くと左踵が痛い!」と
訴えてきた患者さん・・・・・

今日で3回目。ほとんどOKです。

この患者さんは、
3ヶ月前のある日、歩いていて突然左踵が痛くなり、
つらいのですぐに「整形外科」に診察に行ったそうです。

病院では、すぐにX線写真を撮り、
「骨は全然異常ない。心配要らない」と
貼り薬をくれただけでおしまい。


それから、毎日歩くときだけ痛かったが、
3年前、右腰の激痛が、数回の鍼治療で全快したのを
思い出して、また来てみたというのです。

この患者さんは
その1年前も「右腰激痛」で、やはり数回治療してました。

今回は、「腰はなんともない」と言いましたが、
触診してみると
やはり腰は硬く、左右ではっきりと差がありました。(右>左)
左右の踵も、内側踵骨に沿って筋付着部には
明確なこわばりの差があり、右は正常、左踵骨内側の圧痛は顕著でした。

治療は、
「六部定位・脈診」で、バランス崩れなしなので標治だけ。
腰の深部の圧痛には、両下肢の膝の裏・「委中」に快浅刺。
  (私独自の刺法で、管を使用せず、  
   押し手で鍼尖をしっかりと押さえ
   痛くないように神経を集中しながら、皮膚面に沿って浅く刺す方法)

左踵の筋硬結部には、三方より深部の硬結中心に向けて刺しました。

最初の日は、直径1センチくらいの大きさでしたが、
3回目の今日(6月27日)は、0.5ミリくらいになっていました。

10分くらい「置鍼」しておくと、鍼が重いような感じがしてきた
と言うので鍼を抜いて腰と踵を押してみたら、
ほとんど痛みを感じないようでした。
歩いてもOK!

これで、「完治」したとは思わないで、
もし、少しでも腰と踵に痛み・違和感が出たら
我慢せずに早急に治療に来るよう指示して帰っていただきました。


後の経過が楽しみです。

★ 追記・・・
この患者さんはこれ以後、痛み・違和感はなかったそうです。

鍼はやっぱり凄い。自分でハリを刺せて幸せ!

2013年02月08日 | 最近の治療体験から
これは、自分の体験。
1月下旬のある早朝、寝ぼけ眼でトイレに起きて、
左の足が麻痺しているため、部屋の段差につまずいて転び
四つんばいになってしまった。

その時、頼みの右下肢の臀部から先全体に激痛が走り、
それから歩くのも立つのも座位でも痛みは変わらず、大変だった。

2年前に
、起きようとしたら左の下腿全体に、激痛が起こり、
自分で腰に針をして楽になり、
それからかかりつけの「整形外科」に行ったら「状況説明」がまずかったのか、
左の「ひ骨神経麻痺」を見逃されてしまいまだ持続している経緯があるので
今回はとにかく全然自分では「治療」せずに、午前中は我慢して仕事をして
昼休みに前回とは別の近所の「整形外科病院」に行った。

病院では,歩けないので「車椅子」で移動した。
腰から臀部にかけて「レントゲン撮影」をしたところ、骨は全く異常なし。
私は、腰の精査のため、MRIはどうかと言ったら
「MRIは必要ない。歩けないなら直ちに入院」と告げられた。

仕事を休めないからと「入院を拒否」したら、
仕方ないからと貼付薬をくれ1週間後に再診を指示され、
歩くと痛いのは、
「入院できないなら我慢して様子を見るほかない」と言われた。

午後の治療の仕事を休むわけにいかないいので、
自分でハリをするしかないと思い、
最も痛む部位は「臀部の下部」だから、
第一から第二腰椎の右脇に沿って、手探りで浅く水平にハリを刺した
すると、即座に、臀部以下の痛みが消失した!

これで、まったく仕事を休まずにすんでしまった。
自分で「鍼ができて」よかった

生活保護者を治療し始めた・・・・

2012年11月22日 | 最近の治療体験から
先日(11月9日)とその翌日(11月10日)
何故か、生活保護の患者が相次いで治療にきた。

一人は、「腰痛症」。
もう一人は「脳梗塞後遺症・右半身不随」。


どちらも「生活保護医療」における鍼灸治療の問題を含んでいる。

● 腰痛症の患者は
治療に来られた前日、椅子に腰かけていて立とうとした瞬間に
腰の激痛に見舞われ、腰が伸びず歩くのがつらくなった。
いわゆる「ぎっくり腰」である。

すぐにかかりつけの「整形外科医」に行き
注射を3本打ってもらい、2週間分の投薬を受けた。

しかし、全く痛みが好転せず、翌日も同じ状態だったので
電話帳広告を見て、私のところへ来た。

この人は、「生活保護」を受けているので、市の担当者に相談したら
”「整形外科医」の「同意書」を貰ってからしか、鍼灸は駄目だ。
自費ならかかってもよい”と言われたと一応自費治療をした。

この患者は、
時々「ぎっくり腰」になり、その度に整形外科医の治療を受け
数日かかって治っていた。

今回は、いつもよりひどく、全然楽にならないので
鍼灸治療を受けてみようと思ったとのこと。

治療は、両下肢のふくらはぎにある「飛陽」という「経穴(ツボ)」に
鍼を刺し、10分位で激痛はほとんど軽快。

腰部の深いところに少し硬い部分が残った。
これは「慢性的な腰筋のこり」で慢性腰痛の原因だからこれを治療すると
「ぎっくり腰」もめったに起こらなくなると言いながら
こりの表面に浅く「快浅刺法」を施した。数分して一応こりは取れた。

しかし、これは完治ではなく、また「こり」と「痛み」は出るから
出たら我慢せずに早めに治療するように指示して帰した。

夕方になって、またいくらか「痛みが出た」と
今度は、あれからすぐに市から書類を貰って整形外科に行ったら
「同意書」を書いてくれたと持ってきた。

しかし、すでに2週間分の投薬を受けているので
「生保の適用」は駄目かも知れないと説明したが、
本人が、市では「同意書」があればいいと言っていたと納得しないので
担当者に確認するように話した。

私の目の前で、市に電話したら、今度はやはり駄目だといわれ
本人は、「さっきは同意書があればよいと言われた」と頑強に交渉した。
それで、市では「検討する」ということになったようだ。

治療は、一日の2回目なので「無料サービス」してあげた。
そして、やはり楽になって帰った。

しばらくして、市から電話があり、この患者について「検討中」だが
どんな具合かと聞かれた。

私は、今回の鍼治療の前日の痛みは取れたが、
「慢性腰痛」の治療が必要だと説明した。

医師との併用については
「原則は保険適用は認められないが、
法的に療養費は"保険者の裁量権”が認められており
"同意書の添付があれば、支給要件を満たしているとみなしてもよい”

という"通知"もあり、何とか配慮してほしい」と付け加えた。


市の結論を待っていたが、
本日(11月22日)「給付承認書」が送達された。

本人は、初診の3日後、その1週間後と2回しか治療に来ていない。
初診の治療で、来診当時の「激痛」は既に取れていたが、
そのとき少し残っていた「慢性腰痛」のためと思われる「鈍痛」も
ほとんど感じなくなっており、
触診しても、腰筋のこりもなくなった。

そのとき、「痛みとこり感」が出たらすぐ来るように帰したが、
3日経過した今日、まだ来ていない。多分具合はいいのだと思う。

● 脳梗塞後遺症・右半身不随の患者については

もう今までの治療では、
「これ以上の改善は見込めない」と医師に診断され
完全に治療は打ち切られた。
いわゆる「症状固定」ということだが、問題がある。
本当に「改善の可能性がない」のであろうか??

市では、鍼灸は「自費」なら自由だが「生保医療」は適用できない
ということであったらしい。

本人は53歳の若年性だから、
「これで諦めるわけに行かない。
もう鍼灸に期待するほか道がない。自費でも治療を受けたい。」
というのだが、私はそれに応えたい。

しかし、前回治療後、本人は「少なくても週に1度は治療を受けたい」と
言って帰ったが、まだ見えていない。
一回の治療で、見切られ、諦められてしまったのだろうか?

私としては、
治療の仕方を含め、生活保護適用のためにも、
真剣にどう対処するかを熟慮しているところである。














鍼はこんなことにも効果がある!

2012年10月20日 | 最近の治療体験から
「自律神経失調症」で来院している58歳の女性患者。

昔20代の若いころ「性器カンジダ症」で悩み、
一時快癒したが40代で再発し自然治癒していたが、
最近1週間くらい前から、
性器のかゆみと違和感の症状が出てきたということで相談された。

病院には,以前罹患したとき相当永い期間通ったが、
「好くなる」という実感がなく、通院をやめてしまった。
しかし、そのうちなんとなく自然に治ってしまったので、
今度は、病院に行きたくない。

鍼灸では、何とかなりませんかと言うのである。

勿論、鍼でOKですと、治療した。

これは、「中極」という下腹部のツボに、鍼1本の「快浅刺法」で
快癒した。

また症状がでたら、我慢しないで早く治療に来るようにと帰した。

私の最も敬愛する竹山晋一郎先生は「漢方医術復興の理論」の中で
『漢方(勿論鍼灸も)は、
分科した「近代医学への批判者」としての現代的意義がある。
それは、漢方(勿論鍼灸も)が「臨床的全科医」だからである。』

と指摘している。

私は、日々の治療の中で、それを確信させられている。

パニック障害の患者さんをフォローした。

2012年06月28日 | 最近の治療体験から
数日前、患者さんの健康保険請求申請の事務をしていたら、

「パニック障害」があり、一応安定しているが
しばらく毎月1度は、健康管理もかねて治療に来ていた患者さんが
今年に入って全然来院してないので
ちょっと心配になり、電話してみました。

すると、治療に来ていないのは、体調もよく
上の子供(この子は私の”無痛分娩”の鍼が成功し超安産だった。)が
小学生になったので、専業主婦をやめ、仕事を始めたためで
「何か具合が悪くなったら、すぐに鍼に行きますよ。」
と言われ安心しました。


以前に、このブログに書いたことがありますが、
ご主人は8年前、結婚式の前日「急性腰痛」になり、
病院に行ってもどうしようもなく、
結婚式にはとりあえず「車椅子」で出席し
それから「入院」ということになっていました。
ところが、婚約者のお父さんに鍼治療を薦められ
半信半疑で私のところへ治療に来て
「水溝(鼻の下のツボ)」1本の鍼で完治!

翌日の「結婚式」は、全くなんの障害もなく行われました。
腰の激痛で「車椅子・結婚式」のことは、
前日参加者みんなに伝えたあったので、
驚きの話題で盛り上がったということでしたが・・・・・


あれ以来、ご主人は一度も腰は痛まないそうです。
数年前、肩が痛いので一度、鍼をしましたが、
それも全くないとのことでした。


それに、やはり以前このブログにかきましたが
震災後の墓石修繕で腰を痛め
これから「入院」するのだが、その前に鍼をしてみたいと
7月のある夜中の10時過ぎに治療に来た
石材屋さんである義理ののお父さん
これは、両下肢のふくらはぎの「飛陽」の2本でOK!
(教科書的には膝裏の「委中」を使うが、このケースはここは反応なく、
「飛陽」に激しい圧痛があった。私は、教科書は無視する。)


翌日、ほとんど痛みは取れたと治療に来ましたが
3日目には、
午前中仕事をしてみたらなんともなかったが、念のためと・・・・・

お正月には、元気な姿で挨拶に来てくださった。

その義理のお父さんも、
相変わらず忙しい仕事に張り切って精を出されているそうでした。

本当に電話してよかったと思いました。

整形外科の先生は、簡単に「治りません」と患者に言いますが・・・・・2

2012年05月31日 | 最近の治療体験から
これは、先週の例です。

もう20年以上も「リウマチ・腰痛・・・」などで、健康管理もかねて、
毎週1度は、鍼治療を続けている患者さんです。

昨年、両膝関節の骨が完全に崩れているということで、手術をし、
人工関節にしました。おかげで、痛みなしに歩けるようになりました。

ところが、先週その患者が私に言いました。
「数週間前から、左の膝の前(膝蓋部)が、
屈伸や歩行では、なんともないのだが、仰臥でも伏臥でも寝ている時と
立っている時に、膝をまっすぐに伸ばしているとかなり痛いと、
かかりつけの整形外科の先生に話したら、
即座に”手術は成功しているのだから痛いわけはない、そのうち治る。”
と言われておしまい!痛みは全然変わらない」と・・・・・

私が、左膝蓋部を圧迫しても、全然痛みません。
それは、当然腰部の問題です。
伏臥位で、第4~5腰椎のすぐ脇を触診してみると、
左右で明白に緊張・圧通で差がありました。

そこに例の「快浅刺法」で、鍼を1本置鍼しました。
すると、膝を伸ばして寝ていたので鍼をさす前は痛かったのですが、
数分して「痛みが取れた!」と喜びの声を出しました。
鍼を抜いてからは、仰臥でも立位でも痛みはありませんでした。

勿論,数週間痛みが続いていたので、これで完璧かどうか不明です。
次回の治療が楽しみです。

1も2も、「整形外科の基礎知識」で治療したものです。
「伝統医学」の「経絡理論」も「証」も無関係です。



何も考えないし、基礎的な診察もせずに、
「治らない」と断定してしまう「整形外科」の医師の姿勢を
問題にしているのです。



鍼灸医療に携わる私は、
「固定観念」にとらわれず、しっかり「病態」を観察し、
その上で、多様な「鍼のテクニック」を駆使していこうと日々励んでいます。

整形外科の先生は、簡単に「治りません」と患者に言いますが・・・・・1

2012年05月30日 | 最近の治療体験から
最近の治療から、
整形外科の先生から「治りません」と素っ気なく宣告された患者さんが、
一本の鍼で「即治」した例を報告します。

 これは昨日(5月29日)のことです。
 この患者さんは、
両腰と臀部・大腿・下腿が数日前から痛んで「かかりつけの整形外科」に
行ったら、「腰の骨の間が狭くなっているから治りません。
いまは、治療しても駄目だから、もっと痛みが酷くなって
我慢できなくなったら、手術しましょう」と言われた、と
鍼の治療に来ました。

 昨日で3回目ですが、最初からほとんど腰~脚の痛みはとれてました。

 この患者は、3年位前から、右足の拇指がいつもしびれていて、先生には
治らないとがといわれ、「ビタミンB12」を処方してくださったので続けて服用しているが治らない・・・・と、
昨日はじめて言われました。

 その患者の腰仙部を触診すると、足指への神経の出ている第4~5腰椎の両脇左右で明白な「凝りと圧痛」の差がありました。
 それで、その部位に私の「快浅刺法」を行いましたら、数分で「しびれ」が取れてしまいました。鍼を抜いてもOKでした。
 

耳鳴りがよくなった!

2011年09月30日 | 最近の治療体験から
先日、腰や肩が痛いので、昨年何度か治療し、よくなった患者から
「耳鳴り」はどうかと電話があったので、原因により効果は様々だが
鍼灸治療の「適応症」だから、やってみたらどうかと、勧めてみました。

次の日、治療に来たので聞いてみたら
一ヶ月ほど前から、突然耳鳴りが起こり、耳鼻科で診察を受けたが、
「原因不明で治しようがない、とりあえず、薬を」と言われ、
服薬しているが全然効果がない・・・・

と言うのです。

いろいろ問診してみると
仕事が急に忙しくなり、首肩のコリがひどくなり、腰もまた痛み出したので、
またそろそろ、鍼治療を受けようかとも思っていた、ということでした。

これは、首肩の筋緊張が取れれば、「耳鳴りもOKだ」と治療を始めました。

この患者は、
耳鳴りのする左の手首の外側(外関)と、
腰の治療のために両下肢の「ふくらはぎのツボ」(飛揚)とに
鍼を刺して置いたら、
数分して、耳鳴りが殆どなくなってしまいました!

翌日、耳鳴りは8割は治り、少し残っていると再来。

今度は、前日の「手足」に加え、
耳の下と前に中国針を3本刺して10分位、置針しました。

これで、完治!

鍼は耳鼻科領域にも有効です!

私が教えた「素人ハリ」で無痛分娩大成功!

2011年09月04日 | 最近の治療体験から
このブログの「治療体験」に何度も出てきたSさんは
8月31日
第2子を「ハリの無痛分娩」で無事安産しました。

最初の子は
5年前、私が入院前「円皮針」と言うハリを「仙部」のツボに刺しておきました。

すると、陣痛が始まって5時間くらいして
自分では、いつ生まれたか分からないくらいラクに生まれてしまったので
「ぜひ次の子も」ということでした。

今度は、私の手元に「円皮針」がなかったので、
「デスポ」の「管針」をあげて、「ツボ」を教えました。

9月1日に、彼女の義父が治療に来て
「昨日、朝の5時半にこれから病院に入院すると電話があり、
6時半に陣痛が始まり、分娩室に入ったと連絡があり
7時5分に男の子を無事出産したと知らせが、あった」
と言っていました。

昨日(3日)、本人から報告の電話がありました。

「6時半頃陣痛が始まったので、ご主人にツボとハリの刺し方を教えて
ハリをしてもらったら、急に生まれそうな感じがしたので
すぐに先生に連絡して分娩室に入り、準備ができると殆ど同時に
アット言う間に簡単に生まれてしまった!」と喜んでいました!

もっともっとたくさんの人に
こんな「ハリの凄さ」を知ってほしいですね!

またまた急性腰痛、ハリは凄いよ!

2011年08月26日 | 最近の治療体験から
先日(7月20日)、夜9時過ぎに電話がかかって来ました。


いつも、何かあると治療に来てくれる患者さんでした。

今は、「パニック障害」と「つわり」ですが、両方とも順調です。

「パニック」の発作の「呼吸困難かな」と思ったら、
「義理のお父さんが、夕方から腰の激痛で動けず、

”整形外科”に行ったらX線検査では”骨”には異常はないが、
そんなに痛むなら直ちに”入院”と言われてしまった。

それで、
ハリの治療を受けてみるようすすめたから、
これから治療してほしい」と言うことでした。

勿論OK、すぐ来るよう伝えました。

10時近く腰が屈伸できず、ひどい格好で奥さんに抱えられながら
患者さんはやってきました。

この人は、石材屋さんで
「4月から震災で崩壊した墓石の修理で全く休みなしで働いていた・・・」と
いうのです。

もう腰の筋肉が「カチカチ」でした。

とにかく、横になれないので、腰掛けたままで
「水溝(鼻の下のツボ)」にハリを刺して5~6分経つと
大分腰が動くようになりました。

それから横向きに寝てもらい、

両下腿の後ろの「飛揚」にハリをして
15分程で、治療終了。
「楽になった」と帰りました。

次の日、殆ど痛みは取れていましたが、
「腰筋のこり」が少し残っていましたので、
今度は
「飛揚」に1センチと
「腰の硬いところ(ツボは無関係)」に8センチの中国針を「水平刺」
して10分近く置針しました。
(これは、[中川式・快浅刺法と名づけ、
管を用いず切皮したら直ちに水平に皮膚の下に沿ってハリを送り込む方法で、
目下完成をめざし研鑽中。)

それで、3日目は
「午前中に仕事をしてきたが、痛みはなかったと言うので
前日と同じ治療で終わりました。
少しでも痛みが残ったら続けるよう指示して帰しました。

それから、4~5日後、
殆どよくなったが、「雨」で仕事が出来ないので「予防のために」
とハリをしに見えました。

そのとき、
近所の医師を紹介し、保険治療の「同意書」を書いて頂いたので、
「健保適用」出来ますから、
痛みがでたら、我慢せずに早めに治療するよう、
また、
健康管理の意味でも、たまにはハリをするように勧めておきました。

8月25日の現在
「腰痛」は忘れて
お墓の修復の仕事を頑張っています!

亡くなった末期癌の患者への哀悼をこめて・・

2011年07月10日 | 最近の治療体験から
S24年生まれの「T・K」さんは
誕生時のウイールス感染で完全失明した女性です。

彼女は、クリスチャンで、努力家、理論派で、学問好き。
栃木県で初めて、
東京の「4年制の私立大学・英文学科」を卒業した、俊英でした。

大学卒業後、市の消防センターに「電話交換手」として働いていました。

44歳の時、盲人マッサージ師である彼女の友人のすすめで
私の治療を受けにきました。

「右肩」の「激痛」と「左腰」の痛みを訴えていました。

それ以来、痛みが出たり、治ったりを何度か繰り返し
時には
2~3年の空白を置きながら
何年も通っていました。

そして、平成21年5月に
3年ぶりに突然、全身がだるくて仕方がないと
治療に来られ、他人事のように、
「源発の肺癌が全身に転移してしまった・・・」と
ぼそりと一言いって帰り
その後、治療には来ませんでした。

気にはなっていましたが、そのまま過ぎてしまい

丁度、1年後の昨年5月23日に
「悪心があり、気持ちが悪い」と言って突然治療に来ました。

私が「手首(内関)と足(公孫)」に鍼を浅く刺しておいたら
微弱で、殆ど触れた手に感じなかった脈が、
力強くなり「スッキリした・・・・」と帰っていきました。

それから、10日前後して、
いつも彼女を「治療」に連れてきてくれていた「消防の上司」から
彼女が「亡くなった」と知らされました!


そして、
つい先日しばらくぶりで治療に来た元上司が

『Kさんは、私の”最後の治療”を受けた翌日、
「予定していた北海道旅行」に出かけ、
念願の旭川動物園に行き、そこで「急変」し
車で動物園から自宅まで送られ、その一週間後に亡くなり
最後まで意識明晰で、鍼をしてもらい旭川に行けたことを喜んでいました・・・』と
話してくれました。

心から、kさんのご冥福を祈ります。

難治の腰痛に「骨折」があった。

2011年06月21日 | 最近の治療体験から
Sさんは、30年来の患者です。
この方の、もう10年近くも前になくなったご主人の往診によく行っていました。

ある日、これも20年位前ですが、
当のSさんが「ぎっくり腰」になってしまい、
全然動けなかったのが、1回の治療で治ってしまったのです。

それからは、Sさんも、数年に2~3回くらい、腰や肩の治療をしていました。

いま、Sさんは72歳になりますが、
最近「病院の雑用係り」として働きはじめました。

先月の中頃、
「草むしり」をしたら腰が痛くなったと
1年ぶりで治療に来ました。

いつもは、1~3回の治療で完治していました。
しかし、今回は5~6回続けたのですが
治療後「らくになった」とは帰るのですが、何となくすっきりしないのです。

それで、「草むしり」をしたとき何か変わったことはなかったかと
質しました。

すると何故か激しく「咳」をしたと言いました。
そして、その後しばらくしてから
「腰の痛みがひどくなった」ようでした。

私は、「もしかするとそのとき圧迫骨折でもしなかったかな」と疑い
近所の「整形外科」で診察を受けるようにと紹介しました。

すると、
先生から「やはり圧迫骨折があった」とご連絡をいただきました。

Sさんは別の整形外科でMRIを指示されたらしいので
私と連携している「脳脊髄センター」を紹介し、そこで診てもらいました。

その後、私も「センター」でMRI・X線画像を見せていただき
私自身も確認しました。
 
お年寄りの腰痛には、こんなこともあると勉強させられました。