現在86歳の女性・Bさんは、5年来の患者である。
81歳のとき、たまたま普段やらない「砂利運び作業」で背中を痛めて
私の知人の「整体治療家」からの紹介で、鍼治療を始めた。
彼女は、若いときから、テニスを続け、
今でも「現役プレイアー」として、全国を駆け巡り
女性最高年齢で、全国制覇も果たしている。
背中の痛みは、すぐに楽になったが
聞いてみると、
テニスのプレイ中も、数年前から腰痛や臀部痛があり
スマッシュ時には「右肩峰部」に激痛があるのを我慢しながら頑張っている
と言うのである。
これは、きちんと治療すれば痛みは軽くなるし、
テニスプレイヤーとしての健康管理も必要であると話すと
毎週一度治療を継続しようということになり、
それ以来、今日まで何かの「用事」が入らなければ続いていた。
腰や臀部の痛みは、ほとんどなくなったが
「右肩峰部」の痛みは、軽くはなっているが
しぶとく残っていた。
治療法もいろいろ試みたが
刺して置いてあるハリの頭に「もぐさ」をつけて燃やす「温鍼法」が
一番効果があるようであった。
数週間前、
たまたま「もぐさ」をハリの柄に巻きつけるときにゆるかったためか、
燃えたもぐさが肩に落ち、大きな「やけど」をしてしまった。
この患者は、昔「弘法灸」をやったことがあるため、熱いのを我慢してしまったのである。
それから、2,3度治療に来たが
あの「失敗」からあと、
肩の痛みが全然なくなってしまったというのである。
「失敗」が結果的に「弘法灸」と同じことになってしまい
それが「効果」あったと言うことだろうか・・・・・
Bさんは、
それで、日常もテニス時も痛みや疲れなどの不都合がなくなったので
「健康管理」の鍼治療も毎週でなく
適当なときに、時々やることになってしまった!
これは、患者にとっては嬉しいことだが、
患者激減の中の私にとっては