チャレンジ鍼灸師82歳:今、新しい医学・医療創造の志に燃えて生きる!

青春時代の社会変革活動の挫折をのりこえ、鍼灸の道へ。

ハリ麻酔に取り組む・・・②

2013年04月24日 | ハリ麻酔に取り組む

地方病院での耳鼻科医の取り組みに協力

当時

ハリ麻酔のニュースに接した地方病院の耳鼻科医が取り組み

成功した記事が地方紙に載った。

私は、早速当地の鍼灸師の仲間を誘い、見学させていただき

いろいろと話を聞いてみた。

 

鍼灸を全く知らない耳鼻科医O先生の話は興味深かった。

先生は、まず病院の近くの鍼灸師を訪ねて話を聞き

「ツボ(経穴)」に関する本を購入して、

耳鼻科領域の治療に使用するつぼを書き出し

使用頻度の高いところから

鍼灸師に教えられた「管鍼法」で数箇所刺してみて

「効果」を確かめながら実践を始めたとのことであった。

要するに「理論抜き」の体当たりであった。

 

この見学の後

私は、毎週病院を訪ね、経絡理論による「ツボの決定」に協力した。

先生は、10数本の鍼を置鍼していたが

先生と協議し、最終的には

「合谷(術野の反対側)ー三里(同側)」に落ち着いた。

 

それでも、先生は専門の私には、鍼を刺させず自分で

たどたどしい手つきで針を刺していた。

 

その後、地方紙で二人の取り組みの記事が大きく出て

患者が増えたようだった。

 

しかし、私は、「専門家」としては先生との関係のあり方は不満であった。

そのうち、病院では何となく耳鼻科の手術ができなくなり

先生も「自宅開業」となり、協力関係は自然に消滅し

「スキー仲間」や新しい「医療グループ」となって交友が続いた。


ハリ麻酔に取り組む・・・①

2013年04月08日 | ハリ麻酔に取り組む

「ハリ麻酔」への挑戦

1958年に中国で成功した「ハリ麻酔」のニュースが世界を駆け巡り、
わが国でも大々的に喧伝され、全国民の耳目を集め、
早速日本各地でも追試が行われ、一時「ハリ麻酔ブーム」が起こった。

これには、いろいろな評価がなされ、
「インチキ!」と頭ごなしに否定するものから、
「効果」は認めながら、日本では定着しないだろうと、
医療の現場からの感想などの発言もあった。

私は、実際に耳鼻科医と「ハリ麻酔」を実践し、
現場に立ちあった体験からの考えをまとめてみたい。