チャレンジ鍼灸師82歳:今、新しい医学・医療創造の志に燃えて生きる!

青春時代の社会変革活動の挫折をのりこえ、鍼灸の道へ。

驚きと感動!「鍼灸医師」への動きが始まった。

2012年05月31日 | 鍼灸医師制度への取り組み
先日、突然「慶応義塾大学医学部」の神経内科の特任助教・鳥海先生から、
5月の23~25日、「日本神経学会学術大会」の一部として開かれる
公開シンポジウム「鍼灸医療の将来像を語る」の中で発言して欲しい
と言うメールを戴きました。
私は、体調が悪く参加できないので、名古屋の黒野先生をお勧めし、
当日はメッセージを送りました。
昨日(5月30日)ご報告のメールを戴きましたが、大成功の様子でした。


   《 公開シンポ「鍼灸医療の将来像を語る」へのメッセージ》
慶応義塾大学医学部
神経内科 特任助教  鳥海 春樹先生
                                  
                   鍼と灸・中川求真堂 中川節

私は、栃木県宇都宮市で45年治療に専念してきた81歳の鍼灸師です。
この度のシンポジュウム「神経内科と鍼灸医療の邂逅」および
「鍼灸医療の将来像を語る」のご開催を、
心から喜び共感し、一言ご挨拶を申し上げます。

私は、開業以来「鍼灸医療の発展」に尽力し
「健保問題」では、志をともにする仲間たちと国を相手とした
「行政訴訟」にも取り組んできました。

「鍼灸医療の未来」に関しては
「社団法人日本鍼灸師会」の「鍼灸師法推進委員(5名)」の一員として
取り組みました。
その中で、
日本鍼灸師会創立以来の「宿願」である
現行の「あはき法」からの「分離・単独立法」は
極めて困難であることを認識し、
いままでと異なった「戦略・戦術」に基づいた運動の構築の必要性を
信じるようになりました。

それは、全く独自の新しい「鍼灸医師制度」の確立であり、
その土台としての「鍼灸医師法」制定への運動の展開です。

私は、生来の”そそっかしさ”から、「委員会」の合意もまとまらぬ内に、
一日も早い取り組みの必要性を訴えようと「日本鍼灸師会」の代議員総会で、「鍼灸医師法制定」への運動の展開を代議員の私見として発言しました。
しかし、反響はゼロ。
反対意見でもあれば、議論も展開できたのですが、単なる空砲に終わってしまいました。

さらに、
「あはき法・分離反対」の団体からは、私を「委員」から降ろせという
要請もあったようです。

その後、私は、「委員会」から離れ、
一人で、運動をしていこうと、「インターネット」で訴えはじめ、
業界誌「医道の日本」では、毎年数年にわたって「新年の言葉」に
鍼灸の未来は鍼灸医師制度の確立しかない」と書き続けてきました。
けれども、これにも反応は全然ありませんでした。

それでもめげずに「主張し続けよう」とブログに取り組んでいる矢先
鳥海先生から、今回の企画についてのご連絡をお受けしました。

若い医師・鍼灸師の鳥海先生からの
シンポジウムの最後の締めくくり「鍼灸医療の担い手:鍼灸医師への道のり」の発言のご依頼には、
本当に驚きと喜びと若い「既成業界の偏見にとらわれない」鍼灸従事者の出現に感動いたしました。

たまたま、私は「体調」を崩していて参加できませんので、
「鍼灸医師」への思いを共有し常に尊敬申し上げている名古屋の黒野保三先生をご推薦いたしました。
先生のグループの皆川先生は、きっと素晴らしいご提言を示してくださると信じています。

目標である「鍼灸医師」への道のりは、決して平坦ではないと思います。
すでに、数校の4年制「鍼灸大学」はありますが、
6年制の「医科大学」と同格の教育環境の整備・「鍼灸師廃止に伴う経過措置」・「膨大な経験の集積である鍼灸医術の継承と追試・実証・整理」・・

そして、これまでの、「現代医学での解釈・説明」や
「訓詁学」の域を超えていない「学問以前」の鍼灸医術を
「生体と鍼・灸作用の反応のメカニズムと法則性の解明を基礎とした
真の学問としての鍼灸学」を建設する事業は、
すべての根底であると思います。

さらに、
「法律制定」へ向けての患者・国民運動の構築・既成概念にとらわれず
新しい医療制度への理解を持つ有識者・超党派の政治家の結集など、
課題は山積しています。

この壮大な「鍼灸医療の将来」へ向けての大事業のスタートとしての意義を
今回のシンポジュウムは担っていると信じています。

大変な準備をされた鳥海先生たちのご努力に感謝するとともに
これからのますますのご活躍をご期待申し上げます。



整形外科の先生は、簡単に「治りません」と患者に言いますが・・・・・2

2012年05月31日 | 最近の治療体験から
これは、先週の例です。

もう20年以上も「リウマチ・腰痛・・・」などで、健康管理もかねて、
毎週1度は、鍼治療を続けている患者さんです。

昨年、両膝関節の骨が完全に崩れているということで、手術をし、
人工関節にしました。おかげで、痛みなしに歩けるようになりました。

ところが、先週その患者が私に言いました。
「数週間前から、左の膝の前(膝蓋部)が、
屈伸や歩行では、なんともないのだが、仰臥でも伏臥でも寝ている時と
立っている時に、膝をまっすぐに伸ばしているとかなり痛いと、
かかりつけの整形外科の先生に話したら、
即座に”手術は成功しているのだから痛いわけはない、そのうち治る。”
と言われておしまい!痛みは全然変わらない」と・・・・・

私が、左膝蓋部を圧迫しても、全然痛みません。
それは、当然腰部の問題です。
伏臥位で、第4~5腰椎のすぐ脇を触診してみると、
左右で明白に緊張・圧通で差がありました。

そこに例の「快浅刺法」で、鍼を1本置鍼しました。
すると、膝を伸ばして寝ていたので鍼をさす前は痛かったのですが、
数分して「痛みが取れた!」と喜びの声を出しました。
鍼を抜いてからは、仰臥でも立位でも痛みはありませんでした。

勿論,数週間痛みが続いていたので、これで完璧かどうか不明です。
次回の治療が楽しみです。

1も2も、「整形外科の基礎知識」で治療したものです。
「伝統医学」の「経絡理論」も「証」も無関係です。



何も考えないし、基礎的な診察もせずに、
「治らない」と断定してしまう「整形外科」の医師の姿勢を
問題にしているのです。



鍼灸医療に携わる私は、
「固定観念」にとらわれず、しっかり「病態」を観察し、
その上で、多様な「鍼のテクニック」を駆使していこうと日々励んでいます。

整形外科の先生は、簡単に「治りません」と患者に言いますが・・・・・1

2012年05月30日 | 最近の治療体験から
最近の治療から、
整形外科の先生から「治りません」と素っ気なく宣告された患者さんが、
一本の鍼で「即治」した例を報告します。

 これは昨日(5月29日)のことです。
 この患者さんは、
両腰と臀部・大腿・下腿が数日前から痛んで「かかりつけの整形外科」に
行ったら、「腰の骨の間が狭くなっているから治りません。
いまは、治療しても駄目だから、もっと痛みが酷くなって
我慢できなくなったら、手術しましょう」と言われた、と
鍼の治療に来ました。

 昨日で3回目ですが、最初からほとんど腰~脚の痛みはとれてました。

 この患者は、3年位前から、右足の拇指がいつもしびれていて、先生には
治らないとがといわれ、「ビタミンB12」を処方してくださったので続けて服用しているが治らない・・・・と、
昨日はじめて言われました。

 その患者の腰仙部を触診すると、足指への神経の出ている第4~5腰椎の両脇左右で明白な「凝りと圧痛」の差がありました。
 それで、その部位に私の「快浅刺法」を行いましたら、数分で「しびれ」が取れてしまいました。鍼を抜いてもOKでした。