チャレンジ鍼灸師82歳:今、新しい医学・医療創造の志に燃えて生きる!

青春時代の社会変革活動の挫折をのりこえ、鍼灸の道へ。

感動のドラマ「JIN~仁~」

2011年06月26日 | 心に残る映画・ドラマ・文芸作品
最近、
「サスペンス」「刑事もの」ばかりで
見ごたえあるテレビドラマがあまりない中で、
これは,最高に心を揺すぶられる作品でした。

「医療」に携わり生きる人間として
この感動を記憶にとどめたい。


『JIN―仁―』完全シナリオ&ドキュメントブック
クリエーター情報なし
東京ニュース通信社

難治の腰痛に「骨折」があった。

2011年06月21日 | 最近の治療体験から
Sさんは、30年来の患者です。
この方の、もう10年近くも前になくなったご主人の往診によく行っていました。

ある日、これも20年位前ですが、
当のSさんが「ぎっくり腰」になってしまい、
全然動けなかったのが、1回の治療で治ってしまったのです。

それからは、Sさんも、数年に2~3回くらい、腰や肩の治療をしていました。

いま、Sさんは72歳になりますが、
最近「病院の雑用係り」として働きはじめました。

先月の中頃、
「草むしり」をしたら腰が痛くなったと
1年ぶりで治療に来ました。

いつもは、1~3回の治療で完治していました。
しかし、今回は5~6回続けたのですが
治療後「らくになった」とは帰るのですが、何となくすっきりしないのです。

それで、「草むしり」をしたとき何か変わったことはなかったかと
質しました。

すると何故か激しく「咳」をしたと言いました。
そして、その後しばらくしてから
「腰の痛みがひどくなった」ようでした。

私は、「もしかするとそのとき圧迫骨折でもしなかったかな」と疑い
近所の「整形外科」で診察を受けるようにと紹介しました。

すると、
先生から「やはり圧迫骨折があった」とご連絡をいただきました。

Sさんは別の整形外科でMRIを指示されたらしいので
私と連携している「脳脊髄センター」を紹介し、そこで診てもらいました。

その後、私も「センター」でMRI・X線画像を見せていただき
私自身も確認しました。
 
お年寄りの腰痛には、こんなこともあると勉強させられました。





昨日の患者が今日も来た!

2011年06月10日 | 最近の治療体験から
昨日きた患者が今日も来た。

「楽になった」と帰った患者(大工)である。
痛みがでたら続けるようにと言ってあった。

帰りは楽だったが、家について何か変な動きをしたら
また痛くなり、痛みはひどくなった。

とのことである。

それで、よく聞いてみると
昨日は
「今までなんともなかった」と言ったが、
実は
「何度か、腰が痛いことがあったが、それとなく治っていた・・・」
というのである。

それでは、
昨日、鍼をしたために「効果がでた」のであって心配ないと

「いままで、何度かの痛みが自然になくなっていたのは
治っていたのではなく
我慢しているうちに”慣れ”ができて、感じなくなっていたので、
何度か繰り返すいちに慢性化していたのだ」と」説明し、

昨日の「腰の快浅刺」に加えて、
臀部の痛むところに
長めの「中国針」を斜めに刺して置いておいた。

15~6分すると
「針を刺した腰と臀部が温かくなり、針が重い感じになった」というので
針を抜いて、立って歩いて見てもらった。

痛みは完全に取れた。
また痛みが出たら「我慢せずにすぐ治療に来るよう」告げて帰した・・・・・


私の導きの書「鍼術秘要」には
「鍼を刺して後、発熱・頭痛・のぼせ・めまい・嘔吐・食進まざる等
の症を発してその原病の一等重く見ゆることあり。
これ鍼術にて効ある験(しるし)なれば、
必ず驚くべからず」と明記してある。

「逆子」「難産」はハリが有効です。

2011年06月08日 | 最近の治療体験から
これは、最近の治療体験でなく
先日(6月5日・日曜日)のテレビドラマ「JIN~仁~」で、
「逆子をお灸で治す」場面がでてましたので書きました。

お灸の効果は見事でした!

しかし、
専門家から見れば、「そのやり方」はいい加減。

これだけでなく
よく時代劇などで
鍼灸治療をやっているシーンがでますが、
製作者の「勉強不足」が気になることがあります。

かつて大評判だった,韓国の「チャングムの誓い」は立派でした。
ハリ治療の「ツボ」の選択など、
専門家の私も感心させられ・勉強になったほど的確でした。

それに比べ「jIN~仁~」は全然でたらめです。

足首の上の「外側]にお灸をしてましたが、
あれは「内側」が本当です。
外側と内側では「ツボ」の意義・効果が全然違います。
内側を「三陰交」といいます。

私も、「逆子」を「三陰交」を「ハリ」で何人も治しています。
お灸はしません。

ハリを「三陰交」に数分刺しておくと、
大体は胎児が自然に動いてきて安定してきます。
1度で、完治します。

中には、
その場で収まってもまた動いてしまって数回繰り返すこともありますが
必ず安定します。

「帝王切開」を予定した人が「自然分娩」で安産し、
お礼状を戴いたこともありました。

ちなみに、
あの[JIN~仁~]の場面では、お灸で逆子は収まりましたが、
手が先に出てしまって「帝王切開」となりました。

もしあの時本当の「漢方医」がいれば、
「至陰」という足指のツボに、それこそお灸をした筈です。

昔の「医説」(中国・南宋:張季明著:12世紀末)と言う本に
「難産に灸す。・・婦人横産し、先に手出れば・・
婦人の右脚小指頭尖に三回、小麦大のお灸をすれば、たちどころに産す。」と
あるのを、知らない筈はないからです。



奇妙な患者を治療中です。

2011年06月02日 | 最近の治療体験から
今、奇妙な「症状」を訴える患者を治療しています。

患者は
2年前から「顔の違和感」があり
何をやっても治らないというのです。

26歳の青年・自称「フリーター」です。

最初は顔全体の激痛で
「三叉神経痛」と医師に診断され
いろいろ試みて、
最後に、漢方薬で何とか痛みは取れたが・・・・・

その後
「なんとも説明できない顔の感じ」に襲われ
漢方の先生からは
「漢方薬」の限界を超えたといわれ

その後も何をやっても変化なく
埼玉での仕事もできず、実家に戻っている・・・・・
と言うことです。

私も「三叉神経痛」や「顔面神経の麻痺や痙攣」の患者には
取り組んで成果をあげたことはありましが 

「顔が透明になり”存在感”がなく、
目だけが周囲全体の映像を感じて、
妙な恐怖感があってつらい」というのです。???

こんな例は初めてで、
私自身どんな状況なのかイメージできません!

以前、
口の周りの「違和感」で、
数年間口腔外科に行っても駄目だった患者を
1~2回の「両手首1本ずつのハリ」(注1)で
全治させたことがありました。

この患者には
最初の日
4本の手足のハリ(注2)で体全体の神経バランスを整え、
手根針(注1)で両手首の内側にハリを置き、

顔の数箇所に
私の開発した「快浅刺法」(注3)を行ったところ、
20分くらい経つと「顔が自然に温まり快い感じだ」と
言ったので、
治療を終了しました。

気長に治療し「職場復帰したい」と帰リました。

今日で、6回目。
最初、3日続けて
いま2~3日づつ、次第に間隔をあけるようにしています。 

これからの治療の経緯を楽しみにしています。

(注1 これは「手根・足根針」という現代中国で開発された特殊なハリ治療法)
(注2 ”流注八穴”法が本来ですが、日本では”奇経”治療と言う人もいます。)
(注3 管を使用せず、皮膚に浅く水平にハリを刺して置く)