Sさんは、30年来の患者です。
この方の、もう10年近くも前になくなったご主人の往診によく行っていました。
ある日、これも20年位前ですが、
当のSさんが「ぎっくり腰」になってしまい、
全然動けなかったのが、1回の治療で治ってしまったのです。
それからは、Sさんも、数年に2~3回くらい、腰や肩の治療をしていました。
いま、Sさんは72歳になりますが、
最近「病院の雑用係り」として働きはじめました。
先月の中頃、
「草むしり」をしたら腰が痛くなったと
1年ぶりで治療に来ました。
いつもは、1~3回の治療で完治していました。
しかし、今回は5~6回続けたのですが
治療後「らくになった」とは帰るのですが、何となくすっきりしないのです。
それで、「草むしり」をしたとき何か変わったことはなかったかと
質しました。
すると何故か激しく「咳」をしたと言いました。
そして、その後しばらくしてから
「腰の痛みがひどくなった」ようでした。
私は、「もしかするとそのとき圧迫骨折でもしなかったかな」と疑い
近所の「整形外科」で診察を受けるようにと紹介しました。
すると、
先生から「やはり圧迫骨折があった」とご連絡をいただきました。
Sさんは別の整形外科でMRIを指示されたらしいので
私と連携している「脳脊髄センター」を紹介し、そこで診てもらいました。
その後、私も「センター」でMRI・X線画像を見せていただき
私自身も確認しました。
お年寄りの腰痛には、こんなこともあると勉強させられました。