湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

都会へ

2018-06-22 23:39:49 | ポエム
夜の車窓は煌めいて
近くや遠くに街明かり

私には久しぶりのこと

夜の電車なんて‥


田舎暮らしの人間は
電車なんか滅多に乗らないから
やがて
何の乗り物でも苦手になる


誰かに会いに行く気持ちが
この乗り物嫌いな気持ちよりも
勝ってしまうときが厄介で


なんとしても
乗っていこうとする私がいる


乗り物に乗り込む
人の波は
私にとって抵抗勢力の何者でなく
足がすくんで
一歩がなかなか踏み出せない
えいっと
踏み出せば
戦いに挑んでいくようだ


張り詰めた糸のような心


目の前に
宝石をちりばめた
東京タワーが見えたとき


見たかったものがひとつ


ファインダーに収めたとき
この手の中にある大切なオモチャみたい

ずっと
ずっと
思っていたより嬉しかったんだ







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丘から見える風景

2018-06-22 10:13:16 | ポエム
丘を越えたとき
見渡せる橋の手前からの夕陽が
この街で一番綺麗なんだと
教えたくて
教えたくて


何度もその丘に来てみるのだけど


指をLの形に2つ
窓みたいに
風景に押し当てて
そうして見たものと
機械を通して見えるものは
全く違うものに映るんだ


眼は
感動というフィルターがかかるから
邪魔に見えた電柱も
色がイマイチな屋根の色も
気持ちが染みていくから
美しくみえるのだろうね


たったちっぽけで
なんの変哲もないこの街が。



だけど、機械ったら
余計なものの存在感がありすぎて
無機質なものはそのまま



私のカメラのファインダーに
神様のチカラを少し借りられたら
この街の風景を
映し出せるかもしれないと思いながら


また
そこに立ってみる


その場所は
私がこの街に来て
一番美しいと思った風景


それをあなたに
伝えられたら
小さな私の夢は叶うのです







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