湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

シロツメグサに思う

2018-06-02 15:16:57 | 日記
雨と晴天が交互にやって来る季節
庭や空き地には雑草がはびこる

その昔
昭和天皇が『雑草と言う名の草はない』と仰ったのだと
小説の一節を読んだとき
その人が放つ大衆への影響を
及ぼす人なればなるほどに
納得のある言葉として
残っていくものだと思ったものです



幼いとき
レンゲ畑が大好きで
見て眺めているのはもちろん
蜜を吸い花冠を作って遊んだ


しかし
レンゲ畑は少なくなり
その姿はほとんどみれなくなってしまった

代わりにといっては可愛そうだけれど
その姿は似ていても
あの鮮やかな色は持たず
地味に咲いてる『シロツメクサ』を
花冠にしたりしていたことを覚えてる


ずーと昔
日本がオランダ船の荷物の詰め物として利用されていたのが『シロツメグサ』だったらしい。

シロツメクサは、『ツメグサ』といって、当時の緩衝材として使われていたと記されている


面白いもので
四つ葉のクローバーを探すのは
シロツメグサが目印
三つ葉のクローバーが密集する場所から四つ葉のクローバーを探す


四つ葉のクローバーの花言葉は
『幸福』 『望みが叶う』

三つ葉のクローバーの花言葉は
『再生の季節』

なるほど
3度目の正直を得て、幸せになりそうな流れ



シロツメグサの花言葉は
『約束』 『私を思って』


私を刈り取るのはいいけれど
私が美しいものが割れないように
身をつくして守る覚悟で行きますので
貴方も約束してね。
こんな影の私を思ってね。


そんなところでしょうか


そんな詰め物の運命と
密かな花としての我が身を
健気な思いで精一杯
主張しているようで
胸がキュンとしてしまいます


隠れているから美しい
本当の意味


シロツメグサに我を映し出す







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『松本隆』と言う人

2018-06-02 09:07:51 | 日記
先週から
アレンジメントフラワーの
講習会に参加するようになった

それは
毎週金曜日
あらかじめカリキュラムが決められていて
好きな花やその活ける形を選んで
参加するもよし
自分の都合に合わせ
午前でも午後でも
参加できること
そこに窮屈さを感じなかったから
決心したんだと思う


いつも
ひとりでも行けるお気に入りの
カフェに近いこともあったし
毎週金曜日を
私の中で
『アレンジメントフラワー&カフェの日』とした


昨日も
それは執行されたこととなる


アレンジメントフラワーの出来栄えは
先週よりも気分の良いもので


何よりも
薔薇の香りに癒されたせいか
カフェに寄っても
迷うことなくコーヒーを選べた


いつものように
二杯仕立てになったサイフォンで
給仕されるコーヒーは
一杯目は熱いまま
二杯目は冷めたコーヒーと
私の一番好きな飲み方ができる


明るい部屋の隅に
趣味のよい雑誌がならんでいる
その一冊を手に取ると
いつも何かしらと出会うことができる


ちょっとした私のナイストリップ


パラパラとめくる手が止まった
『松本隆さん』
そっと呟いた

今は京都に住んでおられるんだって。

妙に納得しながら

直筆のメモの写真に目を奪われた


*****************************

長く険しい旅の果て
僕は京都と言う妖しい美人の
孤独の背の輪郭を指でなどった

千数百年の時間が
星の粉のように降り積もる都市
その横顔を飽きもせず
眺めては吐息つく


************************


ああ、なんて
松本さんらしい言葉なんだろうと
私がそのページの輪郭を
指でなぞって溜息をついた


いつも
松本隆さんの歌詞が素晴らしいと
何度も何度も話をしあったことも
思い出しながら


不意打ちに
出会う心のあたたかさのようなもので
そのひととき
私の心は満たされていた


冷めたコーヒーが
どこまでになれば
飲み干してくれるのか
待っているのがわかるほどに
いつまでも
そのページを眺めていたよ







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