【ネタバレ注意】
観てない方は、読まないほうが良いかな(笑)
やっとNetflixに下りてきたので観ることが出来ました。
ツ◯ヤにDVDが並んでも、我慢して、通り過ぎて、、、、。
やっとです(笑)
『山根 麦』演じる菅田将暉さん
『八谷 絹』演じる有村架純ちゃん
豪華な2人の共演なのに、
少しも特別感を漂わせないまま
ごく普通の恋人同士みたいで
まさに、今を生きる若者の等身大の姿でした。
麦くんと絹ちゃん
(2人とも、可愛い)
映画の題名だけで、結末がわかってしまうと言う、最後の最後まで
その終着地点がどんなふうにオチていくのかー。
だって、表題が既に過去形なんですから。
2人は、出会った時にめちゃくちゃ意気投合!!
同じ音楽、同じ本が好き
カルチャーが完全に合致するなんて。
これは、もう〜もれなく恋に落ちます。
運命を感じられる出会い、言葉。
この映画を観る年齢によって
きっと感じ方がちがうのだろうと思ったのですよ。
同じくらいの歳の子達が見たら
きっと恋愛中のあるあるだらけと
そして、切なさが張り詰めていくので胸が苦しくなるかも。
この、2人より
少し歳を過ぎた人達が見たら
就活や転職のあるあると
結婚と恋愛の境い目で
移り変わる心に男女差を感じつつ
しかし、お金だけじゃないでしょ?
いや、お金も必要でしょ?
どこかで折り合うことはできなかったのかー?
最後まで、なんとか別れずにいてほしい、、、、が。
違いを知ってしまったら、仕方のない選択だったのかー。
そんなふうに思うんじゃないかしらー。
若い頃と
一括りにしてしまうような歳を重ねた私には、、、、。
眩しいねー
変わっていくのが当たり前
時間と共に
なかなか相手を認めることはできなくなってくる時が来たり
全てが全て
同じ物を見て
同じ物を読み
同じように思った時間は過ぎ去って
違う場所、違う拠り所を感じてしまうことの悲しさに対峙して
より自分や相手を傷つけてしまうことの方程式が分かってしまう。
若さゆえ、違っていくことを数えるのは切ないことだね。
けれど、それも
とても、とても素敵な時間だったと思う。
映画の2人が
まだ仲良しの頃に
一緒に撮った写真を見て
麦くんが言う
『綺麗な花が写ってる、これ、何の花?』
絹ちゃんは答える
『女の人に花の名前を聞いたら、一生、その女の人を忘れられなくなるって言うよ』
その時、絹ちゃんは
先輩から聞いた話だと言ってそう答えたが、花の名前は麦くんに教えなかった。
映画の最後あたりで
ファミレスで別れを切り出す2人
話をしているうちに
もしかしたら、もう一度やりなおせるかも〜って麦くんが言った。
押し黙ったままの絹ちゃん
斜め後ろに座った、恋の始まりのようなカップル
声のやり取りを聞いているうちに、数年前の自分達とオーバーラップしていく。
耐えきれず、外に飛び出す絹ちゃん
追う麦くん
しかし、泣きながらでも
もう一度とは答えなかった絹ちゃん
最初は、夢に向かっていく麦くんと
現実を見ていた絹ちゃんが
最後は、夢を捨てた麦くんが
絹ちゃんには悲しかったんだと思う。
結婚のために
お金が必要だと言った麦くん
しかし、そのために
夢は捨てて欲しくなかった絹ちゃん
溝をどうしても埋めることが出来ない2人
5年近く付き合って
別れるのには相当なパワーが必要になる。
悲しみや切なさや孤独が
そのパワーの引き金となっていく。
それは、随分と大人になっても同じだと思うけれど、若さゆえ、純粋で、惰性や計算もなく、
ぶつかり合っていけるのも若さかな。
あのまま結婚しちゃうほうが
パワーも使わず、流されていく〜ってことだったんだよね。
しかし、そうならなかった。
女性の強さ
男性の弱さ
互いに必要とするところだけど
掛け違えたボタンは、なかなか上手く外せない。
ちなみに
『女の人に花の名前を聞いたら、、』って下り
あれは、
昔、文学の巨匠、川端康成氏が
我がこととして
女性に花の名前を教えておくと
その季節がめぐるたびに
自分のことを思い出してくれるだろう、、、と言う女々しい男心を綴ったと言う。
今はきっと
女性に花の名前を聞いて
忘れずにいる男性が多いのかもしれない(笑)
しかし、見終わった時に
誰かに話したくなる素敵な映画でした。
2人の沢山の花のような思い出達
キラキラして、一つに束ねて
花束にしたら、どれがどの花って名前を聞くことはない。
けれど、そのまま、まるっと素敵な塊になるのは違いないし
過去形であっても
『花束みたいな恋をした』って
決して寂しくなくて
素敵な時間を過ごしたことに
胸がキュンとするような感じの恋っていいなぁ〜って。
映画からインスパイアされて出来た曲
Awesome City Club の『勿忘』
読みは『わすれな』(忘れることなかれ)
意味は『忘れない』
映画には流れない
だけど、この曲を聞けば、この映画だし、映画を見れば、この曲となる
♪春の風を待つあの花のように
飾らない心でいられたら
触れられなくても
思い煩っても
忘れないよ♪