うちのワンコとよそのニャンコ

今日はちょっと一息ついで
お友達のところでコーヒータイム


いつのまにか
そこの子
足元にニャンコたち


まったく
苦手ではなく
めちゃくちゃ触りたいと思うけど
ニャンコには手を出さない主義なの私


けっして
ニャンコ達の生活は乱さない
黙って見ていることにしていたのに
すり寄ってくるくる


あらあらと
思わず手を出したらば
ゴロゴロともっともっと
スリスリとベッタリベッタリ


いつもは誰にも
スリスリ来ないらしい
どうしてなのだろうと
驚く友達を尻目に離れなくなった



実は
ニャンコよりワンコが好きなのよ


うちには、怖い怖いシェパードがいたんだから


家族には
耳を寝かせて
甘えん坊の優しい優しいシェパードだったんだから


もう居なくなっちったけどね


虹の国に旅立って14年目


ふと思い出す
自分ちのワンコのこと


『いま、何、考えてたの？
いまは、アタイ達のこと考えてよ』と
ニャンコ達と目が合った


思いを吸いとられそうなほどのキャッツアイ


はいはい、ごめんねって


順番にサワサワ
ヨシヨシと撫でてみたけれど


あの、小さな子供ほどある頭を
撫でて欲しいと甘えてくる、大きなあの子を
思い出してしまうこと、許してね


もうすぐ
あの子の誕生日がやってくるんだもの


久しぶりの毛ざわり
この手が覚えていることを
確かめたような
甘くて切ない感触だった

見上げた空に

レース編みのような雲
彩りを添える色違いの木


見上げる空は
こちらから
どこまで透けて見えるのでしょう


あちらの世界の空から
こちらが
どこまで透けて見えてしまうのでしょう


左手に宿命
右手に運命


両手を見たあと
両手を合わしてみる


祈る姿


宿命と運命を擦り合わせて
今が大丈夫かと聞く


上を見上げたあとに
今の小さな幸せにこうべを垂らす