言わぬが花

『言わぬが花』と
日本には奥ゆかしい言葉がある


あえて全部言うと
興ざめしてしてしまうから
黙っておこうとか。



一言も言わぬことで
それが一番賢い方法だと知ることになるとか。



一言言ってしまうことで
誰かを傷つけてしまうなら
あえて伝えなくても良い場合もあったりとか。



しかし
とある途中の行程で
一言言ってしまえば
何かしら予期せぬことに遭遇しまいか。



懸念される全てのことを網羅して
熟考し過ぎたときに
口に出る言葉と言うのは
心配や愚痴
悪い方向を考えてしまうことばかりになってはしまいか



言葉は『言の葉』という魂


言ったとおりになる言の葉


思ったとおりになる言の葉



言の葉次第で
変わる自分のこの先ならば
悪いことは口にはしまい


きゅっと
口を真一文字に結んで
ただ
ただ
良きことのみを望むことにしょう



ひっそりと
野に咲くスミレの花


見えない敵と戦っている自分と重なる思い


言わぬが花かと
スミレをじっと見ている