笑顔のタンポポ

あなたの笑顔が
遠い空から見えるとき


陽の光は柔らかくて
風は吹き渡る


ちょうど
朝見つけたタンポポのよう
無邪気な顔つきで
笑っているかのように


だから
私まで嬉しくなってしまう


春の陽の下
元気でいてさえしてくれたら


いつかどこかで
会える日もくるでしょう


もう
どこで
あなたとの糸が繋がっていたのかも
今はわからなくなってしまったけど


きっと
タンポポの咲き始めのように
地味でも
大地に根を張って
しっかりと咲いている


そうよ
私があなたに望むもの


もう少し
派手で目立つ花にして欲しいと
きっと思っているかもしれないけれど
一番強い花は
タンポポだと思うもの


こうべを垂れて
地を這うごとく
日差しが無ければ花びらを閉じてしまうけど
しっかりと張り付いて
陽の光をいつも見上げてる


そして
栄養を溜め込んで


あなたは
自由に
綿帽子になって飛んでいけるのよ