「差不多」的オジ生活

中国語の「差不多」という言葉。「だいたいそんなとこだよ」「ま、いいじゃん」と肩の力が抜けるようで好き。

子供のためのシェークスピア「シンベリン」

2008-07-19 | つれづれ
今年も行ってきました。子供のためのシェークスピア。今回は「シンベリン」という作品ですが、はずかしながらどんな作品かは観るまで全然知りませんでした。

喜劇でした。で、これが底抜けに面白かった。相変わらず山崎清介さんの演出はお見事。いつものように、古い学校の教室に置かれたような木製の机とイスだけが舞台装置です。手拍子で場面転換をはかり、ひとり何役もこなすさいの「変身技」もお見事です。なにより、ふざけたようにみえながら、シェークスピア劇のエッセンスをきちんと抽出(って、今回のは初めてみるのですけどね)、押さえた上で、わかりやすく提示するワザは感激です。

シンベリンって、なんだかシェークスピア喜劇の「お約束」的なものを総まとめにしたような内容なのですね。引き裂かれた恋、女性の男装、忠実な下僕の計略、仮死薬、王の子どもと知らずに育てられた子ども等等。

今回の舞台は昨年までと違い、東池袋の「あうるすぽっと」という豊島区の施設でした。余計なものをそぎ落としたシンプルなつくりの劇場で、ハードよりも内容に力を入れている雰囲気が漂い、好感が持てました。

あ、そうそう、子供のためのシェークスピアはいよいよ韓国上演です。いまギスギスしていますが、大丈夫かなあ。少し心配ですが、ぜひ成功させてほしいものです。来年はいよいよ15周年記念で「マクベス」がすでに上演決定です。観に行きたいです!