3 :名無しさん@涙目です 鬱病の特効薬はお金です お金があればすぐ元気になります 136 :名無しさん@涙目です >>3 だよなぁ 100億もらってうつが治らない人いるの? 誰か無知が治る薬を飲ましてやってください・・ 無知もお金じゃ治りませんよ。 学ばないとねw (ukatujyu) |
この呟きで引用されているのは2chのどこかのスレなのだろうが、リンクがないのでどこだか判らぬ。
言っておくけど「鬱病の特効薬はお金」、これはその筋の専門家が立場によらず全員が口を揃えて言う「常識」だ。表だって言うと差しさわりがあろうし、第一ほとんどのクライアントにとっては言っても詮無い話だから言わないのだと思う。
それよりも俺が聞かされてもっと驚いたのは「金さえあれば統合失調症でさえ治る」という事実だ。「抑鬱がなくなるってだけじゃなくて?」「そう。妄想も幻覚もぜーんぶ消えてスッキリ」
にわかに信じがたいという話だが、サリヴァンのいうように「精神医学は対人関係論である」ならば(後腐れのない)大金は無用の人間関係を全部キャンセルするだろうから、それが精神衛生に強い肯定的な影響を及ぼす可能性は高い、ということかもしれない。
ところで「無知はお金じゃ治らない」のは本当だが、一方ではまた「知識(アタマいい)というのは病気だ」ともいう。なまじの金より知識が幅をきかせているような界隈で3日も過ごしてみればわかる。確かに全員病気である。
●(追記)
書いたあとで思い出したが、たとえば日本の高度経済成長期やバブル期というのは自殺率が低いのである。自殺と鬱病に浅からぬ関係があるのは改めて言うまでもないだろう。つまりお金さえあれば今の日本の自殺率もだいぶ減るはずなのである。それはかなり確実なことだと思える。
もっと踏み込んで言えば、お金はどこから出てくるかと言えば人間の秩序のあり方から出てくるわけである。今の日本にお金がないことの根本の原因は、その人間の秩序がいたるところ障害されていて、何事もスッキリ通らなくなってしまっているからではないだろうか。そうと断定するだけの確証はまだないのだが。
スッキリ通るようにすれば経済は実際に回復するということの最も皮肉な例はナチス政権下のドイツである。ソヴィエト・ロシアもスターリン政権下で非常な経済成長を遂げている。もちろん多大どころではない巨大で凶悪な副作用を伴ったことではある。全体主義体制が社会に強制同期をかけることは、ある程度まで経済によい影響を及ぼすことが多いというのは、たぶん本当なのである。それがいつまでもうまく行かないのは、経済社会そのものは自由から継続的に生み出されるもので、それを止めてしまったらいずれは破綻してしまうのである。同期それ自体は何物も生み出さないのである。
毛沢東が失敗したのは、毛沢東主義というのが根本的に経済成長を否定するような理念だったからである。実際、先進国の左翼が一時期毛沢東主義にイカレていたのも、まさにその点だったわけである。そしてそういう左翼が力を持ったヨーロッパの国のいくつかでは、相当に長いこと経済が停滞したのである。
道徳的保守反動が市場原理主義やリバタリアニズムと不思議なくらい結びつくという現代の傾向も、またそれが退けられなければならないということも、たぶんこの線で理解するのが一番わかりがいいはずである。