惰天使ロック

原理的にはまったく自在な素人哲学

5月病記念(3)

2010年05月01日 | 他人の狂気
外出する前にもうちょっと書いてみよう。

わたしが最初に「便所飯」の話を聞いたとき、それはまったく都市伝説の文脈で語られていた。実際、今でもそんな事実はどこにもないか、あっても本当に例外的にしか存在していない可能性がある。つまりわたしはそれが事実かどうかは必ずしも気にしていない。気にしなければならない立場の人は存在するだろうが、わたしはそういう立場にないしこれからもあることはない。それは遠い遠い別の銀河系の話だということであって構わないということだ。ただこの話がワカモノの間でそれなりに流布された話だという事実と、いわゆる都市伝説とは微妙に違う印象に関心を寄せている。

微妙に違うというのはつまり、この話を聞かされた人はたいてい誰でも最初に「エーッ何それ」と思い(あるいはそんな顔をして)、次に「そんなん、食堂でひとりで食べたらいいじゃないか」という、倫理そのものではない場合でもどこか倫理的な気配を帯びた感想ないし意見を述べることになっている。そしてその感想や意見が大雑把に言ってほとんど紋切型なのである。実際にはそうではないと思うがそういう見方を仮に作ったとすると、この「便所飯」ネタはそうした紋切型を大量に再生産し、エピソードそれ自体には(事実ですらないかもしれないという点で)何の意味もなかったとしても、それによって作り出された倫理的な言表の一致性には意味があるというような小道具のひとつだという見方を作ることができる、という程度には反応がパタン化されているし、出てくる文句も紋切型である。

・・・と、ここまで書いたところで時間切れとなった。今日はこれから外出しなければならない。続きは帰ってきてから書く。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5月病記念(2) | TOP | 桜井章一「努力しない生き方... »
最新の画像もっと見る

Recent Entries | 他人の狂気