セルロイド人形を作る仕事は後継者がいないので、
私の代で終わりになるでしょう。
今日、早稲田大学の学生さんが訪ねて来られて、
後継者がいない仕事を継承したいと言います。
学生さんはまだ二十歳だそうです。
「セルロイド人形の製作では食べて行けないですよ。
新しい金型は金型職人がいなくなったので作れないし、
セルロイド人形は人形好きの趣味の世界なのと、
すべて手作業なので大量生産には向かないので、
今は細々と仕事をしていてちょうど良いくらいです。
若い人が本格的に取り組む仕事ではないし、
この仕事に関われば、貧窮暮らしを覚悟してください」
と、後継者になることを断念してもらいました。
少しでもこの仕事に興味があるならば、
セルロイド人形作りの体験をしてもらうのは大歓迎。
と、後日また来てくださいと話しました。