ひよりみ日記

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飼い主セルやの日常

セルロイド・ドリーム(HP)

素直な心、邪(よこしま)な心

2013-07-12 20:12:03 | Weblog

Oさんは82才。私と同じ透析室で人工透析を受けています。
家が近いこともあって、少し回り道になるけれど透析終了後、車で家まで送って上げています。
私は4時間透析ですが、Oさんは3時間半の透析です。
Oさんは透析後、ベッドで弁当を食べるので帰る時間が同じになります。

私は止血時間が早くて、透析針を抜いてから3分ほどで血が止まります。
Oさんは血が止まりにくい質で、看護師さんに押さえてもらっても止血には15分くらい掛かります。
血が止まってから弁当を食べると帰りがいくらか遅くなります。

私は1分、1秒も病院に居たくないので透析終了後、すぐに帰ります。
弁当を食べているOさんは私が帰るまでに食べ終わらないことが間々、あります。
そんなとき私の邪(よこしま)な心は、食べ終わるのを待っていられるかと、Oさんを置いて先に帰ってしまいます。
Oさんは老齢で足が弱くて杖をついているので、朝は息子さんが病院まで送ってきています。
私が先に帰ってしまうと、少し遠いバス停までトボトボと杖をついてバスに乗って帰ります。
家に帰ってからOさんのその姿を思うと、
悪いことをしたな、もう15分くらい待っていれば一緒に連れ帰って上げられたのにと後悔にほぞを噛みます。
でも、邪な心は待ってなんか居られるか、病院なんかに長く居るのはまっぴらゴメンだと囁きます。

ここのところの猛暑の中を年寄りが家路につくのは可哀相で、熱中症にかかる恐れがあります。
私の「素直な心」がそれを思うと気の毒になって、早く帰れという「邪な心」を抑えて、
0さんが弁当を食べ終わるまで待っています。

 

コメント (5)
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