冬の府中の風物詩、ダイヤモンドS―
紆余曲折があったものの、ようやく04年から東京芝3400mと、JRA平地競争で2番目に長い距離に落ち着いた。
平地で最長距離を誇るのは、暮れの中山で行われるステイヤーズSだが、問われるスタミナは、200m短いダイヤモンドSの方が遥かに上。小回りの中山でコーナーを都合8回通過するステイヤーズSでは、コーナー、コーナーで息が入り易く、決してスタミナは不要とは言わないが、本質的にステイヤーでないタイプでもこなせる。一方、大箱の東京で行われるダイヤモンドSは、コーナーを6回、しかも長い直線、そして最後に待ち受けるダラダラと続く上り坂が待ち受けるため、真のステイヤー、即ち無尽蔵なスタミナが問われるのだ。
■血統傾向~過去8年■

非根幹距離や特異なな距離で行われる重賞では、リピーター率が高くなるのだが、このダイヤモンドSのリピーターは過去8年でトウカイトリックの1頭のみである。
血統傾向でまず目に付くのは【3-2-0】のダンスインザダークで、父SS系の総合成績【3-4-1】の殆どを占める。父SS系で言うならば、昨年と一昨年はフジキセキ&ダイタクリーヴァ親子が2着、3着に入った。
府中といえばグレイソブリン系であるが、この超長距離でも父、母父合計で【3-0-1】のトニービンが府中巧者ぶりを見せている。
詳しくは後述するが、このダンスインザダークとトニービンと言えば、菊花賞御用達の血統であることに注目。
また、昨年の1着の父キングズベスト、トウカイトリックの父のエルコンドルパサーが属するキングマンボ系も【2-0-1】ながら、昨年のリーディングサイアーであるキングカメハメハの活躍を考えるとマークが必要。
そして、何と言っても05年以降7年連続で3着以内に入っているロベルト系【2-2-4】。なかでもトウカイトリック(06年3着、07年1着)、レーザーズエッジ(08年3着)、コスモヘレノス(11年2着)の3頭を送り込んでいるシルバーホーク系を最重視。
■隠れ血統■
字面では見えないが、ダイヤモンドSに限らずスタミナが問われるレースでは、マスト血統と言っても過言ではないリボー系を内包する馬が活躍している。

過去8年で、3着以内に入った計24頭のうちリボー系を内包していない馬は7頭しかいない。また、リボー系内包馬が3着以内に一頭も入らなかったのは09年の1回のみで、05年、06年08年、10年は1~3着を当該馬が独占した。
ただし、これを探し始めるとあれもこれもとなってしまい、キリがなくなる点は否めないが、ヒモで悩んだ時の決め手の一つとして活用するくらいで丁度よい。
なお、内包馬とは5代前までにリボー系の血が入っている馬とする。
以下、使える過去データを。
*中山開催を含む99年~11年の過去13年
*%は、勝率・連対率・複勝率の順
■前走■
<過去12年>
重 賞:4-2-4-63/73 5.5%・ 8.2%・13.7%
OP特別 :6-2-4-28/40 15・0%・20.0%・30.0%
1600万:2-8-2-31/43 4.7%・23・3%・27.9%
1000万:1-1-3-19/24 4.2%・ 8.3%・20.8%
前走1600m組も連対率はなかなかなものだが、頭はズバリ前走オープン組で、実はこの前走オープン特別組の成績の殆どが、万葉S組によるもので、それ以外は、まったくの用無し。
菊花賞と同じ京都の芝3000mで行われる万葉S組が活躍しているということは、上述したように血統傾向が菊花賞のそれに似るのは必然的なことかもしれない。
<OP特別内訳>
万葉S:6-2-4-25/37 16.2%・21.6%・32.4%
その他:0-0-0- 3/ 3 0.0%・ 0.0%・ 0.0%
連対率・複勝率で、1600万・1000万組よりも劣る前走重賞組だが、これはこれで狙える傾向が出ている。
<重賞内訳>
日経新春杯:3-1-4-11/19 15.8%・21.1%・42.1%
有馬記念 :1-0-0- 5/ 6 16.7%・16.7%・16.7%
AJCC :0-1-0-29/30 0.0%・ 3.3%・ 3.3%
ステイヤー:0-0-0- 7/ 7 0.0%・ 0.0%・ 0.0%
その他 :0-0-0-11/11 0.0%・ 0.0%・ 0.0%
前走重賞組で狙えるのは、日経新春杯組だけ。面白いのはダイヤモンドSと同じ3000m超で行われるステイヤーズS組が全くの不振だということ。これは、冒頭に書いたようにダイヤモンドSとステイヤーズSでは、求められる適性(スタミナ)が異なるということと、休み明けでは超長距離を走り切るには息ができていないことが、その要因と考えられる。
次に前走着順と距離を見てみる。
【前走成績~過去8年】

過去8年の勝ち馬は全て前走4着以内で、4着以内の馬は全体で【8-6-5】である。
また、万葉S組で3着以内に入った6頭【4-1-1】は、全て4着以内。一方、日経新春杯組は、1着馬もいれば、昨年2着のコスモヘレノスのように12着の馬もいて、着順不問でよい。
面白いのが、クラス不問で前走中山芝2500mを使われた馬たちが活躍している点。有馬記念、迎春S、グッドラックハンデ(GLH)の3レースが該当するが、合計で【2-4-1】で、いずれも着順は4着以内である。
また、距離に関しては前走2200m組が0-0-2と不振。過去13年の2200m以下に出走した馬は【1-2-2-58/63】で、勝率1.6%、連対率4.8%、複勝率8.1%と狙いが立たない。
前走の距離で狙いを定めるなら、過去8年で【8-8-6】の芝2400m以上組である。ただし、ステイヤーズS組からは決して勝負しないように。
紆余曲折があったものの、ようやく04年から東京芝3400mと、JRA平地競争で2番目に長い距離に落ち着いた。
平地で最長距離を誇るのは、暮れの中山で行われるステイヤーズSだが、問われるスタミナは、200m短いダイヤモンドSの方が遥かに上。小回りの中山でコーナーを都合8回通過するステイヤーズSでは、コーナー、コーナーで息が入り易く、決してスタミナは不要とは言わないが、本質的にステイヤーでないタイプでもこなせる。一方、大箱の東京で行われるダイヤモンドSは、コーナーを6回、しかも長い直線、そして最後に待ち受けるダラダラと続く上り坂が待ち受けるため、真のステイヤー、即ち無尽蔵なスタミナが問われるのだ。
■血統傾向~過去8年■

非根幹距離や特異なな距離で行われる重賞では、リピーター率が高くなるのだが、このダイヤモンドSのリピーターは過去8年でトウカイトリックの1頭のみである。
血統傾向でまず目に付くのは【3-2-0】のダンスインザダークで、父SS系の総合成績【3-4-1】の殆どを占める。父SS系で言うならば、昨年と一昨年はフジキセキ&ダイタクリーヴァ親子が2着、3着に入った。
府中といえばグレイソブリン系であるが、この超長距離でも父、母父合計で【3-0-1】のトニービンが府中巧者ぶりを見せている。
詳しくは後述するが、このダンスインザダークとトニービンと言えば、菊花賞御用達の血統であることに注目。
また、昨年の1着の父キングズベスト、トウカイトリックの父のエルコンドルパサーが属するキングマンボ系も【2-0-1】ながら、昨年のリーディングサイアーであるキングカメハメハの活躍を考えるとマークが必要。
そして、何と言っても05年以降7年連続で3着以内に入っているロベルト系【2-2-4】。なかでもトウカイトリック(06年3着、07年1着)、レーザーズエッジ(08年3着)、コスモヘレノス(11年2着)の3頭を送り込んでいるシルバーホーク系を最重視。
■隠れ血統■
字面では見えないが、ダイヤモンドSに限らずスタミナが問われるレースでは、マスト血統と言っても過言ではないリボー系を内包する馬が活躍している。

過去8年で、3着以内に入った計24頭のうちリボー系を内包していない馬は7頭しかいない。また、リボー系内包馬が3着以内に一頭も入らなかったのは09年の1回のみで、05年、06年08年、10年は1~3着を当該馬が独占した。
ただし、これを探し始めるとあれもこれもとなってしまい、キリがなくなる点は否めないが、ヒモで悩んだ時の決め手の一つとして活用するくらいで丁度よい。
なお、内包馬とは5代前までにリボー系の血が入っている馬とする。
以下、使える過去データを。
*中山開催を含む99年~11年の過去13年
*%は、勝率・連対率・複勝率の順
■前走■
<過去12年>
重 賞:4-2-4-63/73 5.5%・ 8.2%・13.7%
OP特別 :6-2-4-28/40 15・0%・20.0%・30.0%
1600万:2-8-2-31/43 4.7%・23・3%・27.9%
1000万:1-1-3-19/24 4.2%・ 8.3%・20.8%
前走1600m組も連対率はなかなかなものだが、頭はズバリ前走オープン組で、実はこの前走オープン特別組の成績の殆どが、万葉S組によるもので、それ以外は、まったくの用無し。
菊花賞と同じ京都の芝3000mで行われる万葉S組が活躍しているということは、上述したように血統傾向が菊花賞のそれに似るのは必然的なことかもしれない。
<OP特別内訳>
万葉S:6-2-4-25/37 16.2%・21.6%・32.4%
その他:0-0-0- 3/ 3 0.0%・ 0.0%・ 0.0%
連対率・複勝率で、1600万・1000万組よりも劣る前走重賞組だが、これはこれで狙える傾向が出ている。
<重賞内訳>
日経新春杯:3-1-4-11/19 15.8%・21.1%・42.1%
有馬記念 :1-0-0- 5/ 6 16.7%・16.7%・16.7%
AJCC :0-1-0-29/30 0.0%・ 3.3%・ 3.3%
ステイヤー:0-0-0- 7/ 7 0.0%・ 0.0%・ 0.0%
その他 :0-0-0-11/11 0.0%・ 0.0%・ 0.0%
前走重賞組で狙えるのは、日経新春杯組だけ。面白いのはダイヤモンドSと同じ3000m超で行われるステイヤーズS組が全くの不振だということ。これは、冒頭に書いたようにダイヤモンドSとステイヤーズSでは、求められる適性(スタミナ)が異なるということと、休み明けでは超長距離を走り切るには息ができていないことが、その要因と考えられる。
次に前走着順と距離を見てみる。
【前走成績~過去8年】

過去8年の勝ち馬は全て前走4着以内で、4着以内の馬は全体で【8-6-5】である。
また、万葉S組で3着以内に入った6頭【4-1-1】は、全て4着以内。一方、日経新春杯組は、1着馬もいれば、昨年2着のコスモヘレノスのように12着の馬もいて、着順不問でよい。
面白いのが、クラス不問で前走中山芝2500mを使われた馬たちが活躍している点。有馬記念、迎春S、グッドラックハンデ(GLH)の3レースが該当するが、合計で【2-4-1】で、いずれも着順は4着以内である。
また、距離に関しては前走2200m組が0-0-2と不振。過去13年の2200m以下に出走した馬は【1-2-2-58/63】で、勝率1.6%、連対率4.8%、複勝率8.1%と狙いが立たない。
前走の距離で狙いを定めるなら、過去8年で【8-8-6】の芝2400m以上組である。ただし、ステイヤーズS組からは決して勝負しないように。