清見寺(せいけんじ)は、東名清水I.C.から車で10分ほどのところにある、禅臨済宗のお寺です。GWを利用して行ってみました。
ここの歴史を紹介するのは大変です。
古くは奈良時代に清見関(きよみがせき)という関所が設けられたのが始まりだそうな。
足利尊氏が再興。
足利義教、富士遊覧に駿河に下向せし時、今川氏が迎えた。
画僧雪舟、俳人宗長など来遊。
徳川家康甲州攻め入りの時に、当寺に軍を拠らしめた。
豊臣秀吉が北条氏攻伐の際、当寺に一時本営を置いた。
明治時代には、夏目漱石、高山樗牛、島崎藤村が訪れた。
・・・その他も色々あったようです(^^;
建物の裏の方に、五百羅漢石像というのがあります。石像中より亡き人の面影を偲ばせる方を探しあて、それを供養すると依て亡き人の冥福を祈ると云うそうです。
島崎藤村が「桜の実の熟する時」の小説の一説に、ここの羅漢像のことを書いています。本当に五百体あるのかどうかは分かりませんでした。この寺の境内には、東海道線が通っています。このようなお寺は全国でも珍しいでしょう。
放浪画家の山下清「清見寺スケッチの思い出」にこのことが書かれている部分があります。
全体的には派手な感じの無い普通のお寺ですが、長い歴史の中にあったのだと思うと感慨深いものがありますね。たまにはこのような場所を訪れるのも悪くありません。