ケパとドルカス

『肝心なことは目では見えない』これは星の王子さまの友達になったきつねの言葉。

花子とアン~NHK番組編集局長様へ

2014年09月18日 | 随想

Photo NHK番組編集局長様へ

 

  よくもここまで個人の歴史を歪曲できたなあ、そういう朝ドラがもうすぐ終わる。それが「花子とアン」である。 原作(アンのゆりかご 村岡花子の生涯)は書店に山積みされているので、多少なりとも読むと、ある特定の事実に気が付く。

 

 それは花子とキリスト教という、メイン部分が<徹底的に>カットされ、すり替えられていることだ。花子や朝市が出入りした教会は、まるで始終牧師不在の図書室兼隠れ家である。ステンドグラスにも十字架とか教会らしき宗教性は徹底排除。カナダ系メソジストのミッションスクールの「秀和女学校(実際には東洋英和女学校)」も、ただ外人教師が多いだけの、今風のただのお嬢様学校と化している。特に問題なのは長男「歩(実際には道雄)」が疫痢で死んだ時、苦しんだ花子が信仰に目覚めたくだりである。
 こうなると、村岡花子という人物に名を借りた、別話である。執拗なまでのキリスト教排斥に、これには何かあると思っていた。ところが今週NHKで、この脚本家である中園ミホと美輪明宏との対談が放映された。そこではなんと自分に占い師という前職があること、それを活かして美輪の人生を占ったりしているではないか。絶句!
Green_gables


   これでは執拗なキリスト教狩りも当然ではないか。(一般的には未だ認識されていないし、失礼に当たることをご容赦願うとして、純キリスト教的視点から見れば「占い師は違う霊、神の霊と敵対する霊の側」に相当するので)そのような人に、聖徒の生涯を取り扱わせれば、このような結果となるのは当然だろう。キリスト教の価値をまったく否定するのだから。結果は無残である。

 これは著者である村岡恵理(花子の孫)さんの信頼を裏切る、残酷な脚本家選定だ。あまりにも配慮がなさ過ぎるのではないか。(アンの舞台となったカナダの「緑の切り妻屋根の家」) ケパ

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