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街の散歩…ひとりあるき

桂離宮 松琴亭 軒桁…樹皮つきアベマキ

2016年12月13日 | 歴史
Leica SL/24-90Vario Elmarit SL Asph.

松琴亭 茅葺きの軒。
茅葺き屋根を支えている軒桁。
その荒々しい樹皮に惹かれて撮った。


アベマキ…ブナ科コナラ属の落葉高木。
樹皮がコルク層になっていて
これをコルクの材料にしたという。

桂離宮「昭和の大修理」
昭和51年4月〜57年3月落成。
そのときの一話。
「桂離宮では、新たに切り出した材料というと、
大きいものはそうないですね。一番大変だった
のは、松琴亭の桁、土庇(どびさし)のところ
の軒桁ですわ。木の種類はアベマキで長さが十
二メートルの長尺、太さが二十二センチ。しか
も末落ちしていない(元末の太さに差異のない)
もので、曲がり方も形もおなじもんを二本探さ
なならん。…ほうぼう探しましたわ。」

「十一メートルくらいまでは、ずーっと枝なし
で立ってるものでないと使えませんねん。」

「谷間に生えてる木でないとあかんわけです。谷
間なら木も早いとこ上へあがろうとして、枝も
出さんとまっすぐ垂直に伸びていくわけ。それ
には、百年以上、木こりさんが入ってへんよう
な峡谷でないとありませんわ。」

「ほうぼう手をつくして…結局、広島県三次の
奥まで行きましたんや。」

「木には切り旬もある。木を切って持ち出すの
に、また一苦労したんです。傷つけたらえらい
ことですねん。索道(空中にかけわたした鋼鉄
の綱で木を吊って運ぶ架空索道)で出してもろ
たんです。…」
(安井巧氏:『京の職人が語る桂離宮』笠井一子著より)
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