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街の散歩…ひとりあるき

01 師子頬(きょう)王 宝位を太子に禅(ゆず)る……『釋迦尊御一代記圖會』巻1

2024年07月12日 | 宗教
巻の一目録
師子頬(きょう)王 宝位を太子に禅(ゆず)る
百国の王 迦毘羅城(かびらじょう)に朝する圖
淨飯王 治世四臺を築く
善覚臣 二女入内す
摩耶夫人 懐妊
摩耶夫人 霊夢に感ずる圖
憍曇彌夫人 蛇身を現す圖
憍曇彌 嫉妬 摩耶を招く
儀伯 無間 摩耶夫人を呪詛す
摩耶夫人 奇病にて夢中説法


師子頬(きょう)王 宝位を太子に禅(ゆず)る

曽(かっ)て聞く 大恩教主・釈迦牟尼世尊一代の経論は、神妙 寂通 甚深 微妙にして千條
万端 不可説 不可思議の蘊奧(うんおう)。豈(あに)庸愚(ようぐ=愚か)の窺うべきところならんや。
和漢歴代の知識 碩徳 万億の書籍に渉猟し、句を推し、章を考えて譯解(げ)撰釈する書、千々
の倉廩(そうりん)の棟に充ち満々の牛馬に汗すとも、猶、その分限りを盡すこと能わず。幼
より老に至るまで昼夜を捨てず、是を閲すとも何ぞその極(きわみ)に到るを得べき。
况んや、わずか一紙上に如来の功徳の万一をも述べること能わずといえども、ただ婦
女童蒙のためにその大略を言わんに、劫初(この世のはじめ)の天地すでに開闢(ひらけ)、陰陽の気 凝
(こり)結んで三千大世界分れしうちに、天竺月氏(がっし)國というは其の國五方に分けて、
東天竺、西天竺、中天竺、南天竺、北天竺是なり。その中天竺の内なる摩伽
陀國の帝(みかど)を懿摩(いま)王と号し、転輪聖王の位を践(ふん)で四天下に威を震いたま
いしが、子孫連綿と続き嗣(つぎ)て三十六代に及ぶ大王師子頬王(きょうおう)と称し奉る。
この王は四人の皇子いませり。第一は浄飯太子(釈尊の父なり)、第二には甘露飯太子(阿難の父なり)、

※蘊奥…奥義、倉廩…穀物倉 践んで…位につく

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