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街の散歩…ひとりあるき

31寄田元均 欧陽修(1007〜1072)……詩仙堂・詩仙の間

2024年07月01日 | 詩・小説
Leica MP/ Apo-Macro-Elmatit R 100mm ƒ/2.8 シナミザクラ(中国原産)

31寄田元均 欧陽修(1007〜1072)
由来辺将用儒臣  由来 辺将に儒臣を用う
坐以威名撫漢軍  坐(いなが)ら威名を以て漢軍を撫(ぶ)す
万馬不嘶聴号令  万馬 嘶(いなな)か不(ず)して号令を聴き
諸蕃無事著耕耘  諸蕃 事(こと)無くして耕耘(こううん)に著く
夢回夜帳聞羗笛  夢回(まわっ)て 夜帳 羗笛を聞き
詩就高楼対隴雲  詩就(なっ)て 高楼 隴雲に対す
莫忘鎮陽遺愛在  忘るる莫(なか)れ 鎮陽遺愛在(ある)を
北潭桃季正氛氲  北潭の桃季 正に氛氲(ふんうん)

羗笛:蛮族の笛、隴雲:隴地方の雲、氛氲:花が咲きにおう、桃李花(とうりか):雅楽の唐楽の曲名の一つ
欧陽修■酔翁、六一居士とも号し、政治家としても優れ、文学では当時の両袖であり、詩は革新的な
風を鼓吹し、散文は唐宋八大家の一人。

由来 辺境の将には儒臣を用い
居ながらにして その威名で漢の軍隊を順えている
多くの馬も声なく 将の号令を聞き
蛮族たちも事をおこさず 農耕に精をだす
夜寝ていると 闇のなか蛮族の吹く笛の音が聞こえる
詩ができあがると高楼にのぼり 隴地方の雲を眺め
でも忘れるなかれ 瀋陽で愛でた桃李のことを
瀋陽の北の池には いまごろ桃李の花が咲き匂っているだろう
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30中秋松江対月 蘇舜欽(1008〜1048)……詩仙堂・詩仙の間

2024年06月30日 | 詩・小説
Leica M8.2/ summicron 35mm ƒ/2.0 first 中禅寺湖

30中秋松江対月 蘇舜欽(1008〜1048
月晃長江上下同  月 晃(こう)にして 長江に上下同じ
画橋横絶冷光中  画橋 横絶す 冷光の中
雲頭灔灔開金餅  雲頭に灔灔(えんえん)金餅を開く
水面沈沈臥彩虹  水面 波波 彩虹に臥(ふ)す
仏氏解為銀世界  仏氏は解して銀世界と為し
仙家多住玉華宮  仙家は多く玉華宮に住(じゅう)す
地雄景勝言難尽  地雄に景勝して 言尽し難し
但欲追随乗暁風  但(まさ)に追随して暁風に乗ぜんと欲するのみ

画橋:彩色した橋、横絶す:横たわる、灔:水が豊かにたゆたゆさま、
金餅:月、横絶:横たわる
蘇舜欽■自負心が強く剛毅、それが詩にも反映し、欧陽脩も稱賛。

月が揚子江を照らし 空も水も同じくすみ
画橋は月の冷やかな光のなかに横たわり
雲頭から月が姿をあらわし水に映じて
水面は静かに光り輝いている
仏家はこのさまを銀世界といい
道家は玉華宮に住むとたとえた
この雄大な景色はたとえようもない
まさに仏家や道家に倣い暁の風に乗り天にのぼりたい
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29金山寺 梅堯臣(1002〜1060)……詩仙堂・詩仙の間

2024年06月29日 | 詩・小説
Leica SL/Valio-Elmarit-SL ƒ/2.8-4/24-90mm ヒヨドリ

29金山寺 梅堯臣(1002〜1060)
呉客独来後  呉客 独り来たって後
楚橈帰夕曛  楚橈(そどう)夕曛(ゆうくん)に帰る
山形無地接  山形 地の接する無く
寺界与波分  寺界 波与(より)分る
巣鶻寧窺物  巣鶻(そうこつ)寧(なん)ぞ物を窺はんや
馴鷗自作群  馴鷗(くんおう)自ら群を作る
老僧忘歳月  老僧は 歳月を忘れ
石上看江雲  石上 江雲を看る

楚橈:楚の船、夕曛:夕焼け、巣鶻:巣にある凶鳥、馴鷗:なれた鷗
梅堯臣■平明を主とし、日常をよく詠んだ。

呉の客が一人来て
楚地方の船が夕焼けのなかに帰る
山は孤立していて
金山寺は川波によって分かれている
巣にいる凶鳥は獲物をねらわず
そのためか 鷗も群をなしている
老僧は歳月の流れも忘れ
岩の上で雲の流れに見入っている
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28首尾吟 邵雍(しょうよう1011〜1077)……詩仙堂・詩仙の間

2024年06月28日 | 詩・小説
Leica SL/Valio-Elmarit-SL ƒ/2.8-4/24-90mm 京都・嵯峨野

28首尾吟 邵雍(しょうよう1011〜1077)
堯夫非是愛吟詩  堯夫 是吟詩を愛するに非ず
雖老精神未耗時  老ゆと雖ども 精神未だ耗(へら)ぬ時
水竹清閑先拠了  水竹清閑 先ず拠(きょ)し了(おわ)んぬ
鴬花富貴又兼之  鴬 花 富貴 又之を兼(か)ぬ
梧桐月向懐中照  梧桐(ごどう)月 懐中に向って照す
楊柳風来而上吹  楊柳風 面上に来って吹く
被有許多閑捧擁  許多(きょた)の閑有って 捧擁被(こうむ)る
堯夫非是愛吟詩  堯夫 是れ吟詩を愛するに非ず

堯夫:邵雍の字、拠:よ(る)、兼ぬ:あわせる、梧桐:アオギリ、許多:多くの、楊柳:(ようりゅう)栁、
許多の:多くの、捧擁:とりまかれる
邵雍■儒者として名をなし、哲学的、孔子の徒をもって自ら任じた。

自分は詩を吟ずるのを愛するわけではない
老いても 精神はまだ消耗していない
水や竹の閑かさがまず あたりを支配し
鶯や花、富貴もここには得られる
青桐をもれる月かげは懐中にまでさしこみ
柳を吹く風は面上に快い
多くの清閑さにとりまかれていると
自分は詩を吟ずるわけでないのに
自然と口ずさむようになる
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27寿堂 林逋(りんぽ967〜1028)……詩仙堂・詩仙の間

2024年06月27日 | 詩・小説
Leica M8.2/ summicron 35mm ƒ/2.0 first 奥日光・湯の湖

湖外青山対結廬  湖外の青山 結廬に対する
墳前修竹亦蕭疎  墳前の修竹 亦 蕭疎(しょうそ)なり
茂陵他曰求遺稿  茂陵 他日 遺稿を求むるも
猶喜家無封禅書  猶 喜ぶ 家に封禅(ほうぜん)の書無きことを

寿堂:生前の墓、、結廬:廬(庵)を作る、修竹:長くのびた竹、蕭疎:まばらで寂しい
茂陵:武帝の墓、封禅書:天子に対する意見書
林逋■西湖の傍らの孤山に庵を構えて20年、名聞栄達を好まず、一歩も城市へ出なかったという。
詩が巧で書画もよくした。

自分の庵は湖外の青い山に対している
墓の前には数本の竹がまばらで
司馬相如が死んだとき その茂陵の住居に天子の使いが来て 遺稿があるか、と
自分にはそのようなものはなく 却ってないほうがよい
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