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matta

街の散歩…ひとりあるき

桂離宮 松琴亭一の間 狩野探幽、金工師嘉長

2016年12月15日 | 歴史
桂離宮 松琴亭一の間 狩野探幽、金工師嘉長
Leica SL/24-90Vario Elmarit SL Asph.

一の間、天袋の小襖。
中央部の二つをピックアプ拡大。
翡翠(カワセミ)と鶺鴒(セキレイ)。
いずれも狩野探幽作だと言われる。

ずいぶん傷んでいるように見えるが
レプリカを展示しているのだろうか。
御殿のほうはつねに障子が閉まっている。
乾燥や湿気による傷みを気づかってのことだろう。
いっぽう こちら松琴亭は障子全開だ。

そして引き手は
結び紐をかたどっていて
金工・七宝師:嘉長の手になるもの。

肝心の茶室は...
拝観の人びとの肩越しに撮れずじまい。



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桂離宮 松琴亭 市松模様

2016年12月14日 | 歴史
Leica SL/24-90Vario Elmarit SL Asph.

松琴亭一の間を東側から見る。
何より
目をひくのが正面の市松模様の襖。
加えて右に少し見える床。
その内側三面にも
市松模様が張付壁として使われている。


石畳模様ともいう。
奉書紙の白と藍で染めた奉書紙を
交互に張りちがえたもの。
シンプルかつ斬新、モダーン。
そしてまた
スタイルだけ真似てもダメ。

質感がちがう…奉書紙だ。
主に儀礼用として用いられ
コウゾを原料とした厚手の和紙。
なかでも
厳選の結果の越前奉書紙だとのこと。
その白と藍染和紙というわけだ。
おまけに裏貼りに
何工程も経ているのだという。

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桂離宮 松琴亭 軒桁…樹皮つきアベマキ

2016年12月13日 | 歴史
Leica SL/24-90Vario Elmarit SL Asph.

松琴亭 茅葺きの軒。
茅葺き屋根を支えている軒桁。
その荒々しい樹皮に惹かれて撮った。


アベマキ…ブナ科コナラ属の落葉高木。
樹皮がコルク層になっていて
これをコルクの材料にしたという。

桂離宮「昭和の大修理」
昭和51年4月〜57年3月落成。
そのときの一話。
「桂離宮では、新たに切り出した材料というと、
大きいものはそうないですね。一番大変だった
のは、松琴亭の桁、土庇(どびさし)のところ
の軒桁ですわ。木の種類はアベマキで長さが十
二メートルの長尺、太さが二十二センチ。しか
も末落ちしていない(元末の太さに差異のない)
もので、曲がり方も形もおなじもんを二本探さ
なならん。…ほうぼう探しましたわ。」

「十一メートルくらいまでは、ずーっと枝なし
で立ってるものでないと使えませんねん。」

「谷間に生えてる木でないとあかんわけです。谷
間なら木も早いとこ上へあがろうとして、枝も
出さんとまっすぐ垂直に伸びていくわけ。それ
には、百年以上、木こりさんが入ってへんよう
な峡谷でないとありませんわ。」

「ほうぼう手をつくして…結局、広島県三次の
奥まで行きましたんや。」

「木には切り旬もある。木を切って持ち出すの
に、また一苦労したんです。傷つけたらえらい
ことですねん。索道(空中にかけわたした鋼鉄
の綱で木を吊って運ぶ架空索道)で出してもろ
たんです。…」
(安井巧氏:『京の職人が語る桂離宮』笠井一子著より)
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桂離宮 松琴亭の佇まい

2016年12月12日 | 歴史

Leica SL/24-90Vario Elmarit SL Asph.

松琴亭、入母屋造りで
土間まで覆う土庇(つちびさし)。
苔むした深い茅葺き屋根。
見た目ぜんたいが茅葺きだが
向かって左側の茶室はこけら葺き
背後の「水屋の間」などは瓦葺きだ。

屋根にも「真」「行」「草」ありという。
桧皮葺きは「真」
こけら葺きは「行」
茅葺など葛屋葺きが「草」と

土庇を支える柱も
皮のついた「面皮柱(めんかわばしら)」。
しかし
にじり口の見える茶室のほうは
赤茶色の土壁による真壁だ。
田舎家のように見えるも
手が込んでいる、凝っている。
室内を見ればいっそうそう思う。


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桂離宮 「州浜」「天橋立」

2016年12月11日 | 歴史
Leica SL/24-90Vario Elmarit SL Asph.

昨日の「延段」を左に折れ
こんどは飛び石の苑路。
途中の石橋を渡って下りに。
…と、目の前がひらけて池が広がる。
ここから先は池をめぐる。


平たくすべすべの丸い海石が
いっぱい敷きつめられている。
海の波に何万年と洗われた海石。
この海石の広がりが
心憎いほどの斬新さを感じさせる。
先端にいくほど狭く
「州浜」の景色だとの説明。
「州浜」を摸したということより
海石のかたちとその表面が情景をグッと
引き立てているのではないだろうか。

先端の岩石のうえに
「岬灯籠」を据え灯台を演出。
そのむこうは「天橋立」で
松を植えた小島と石橋でつないでいる。
松のむこうは「松琴亭」だ。


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