命のカウントダウン(健康余命3605日)

トレッキング、カメラ、陶芸、スキー、釣り、カヌー、遊びなら何でも大好き。仕事も好き、時間がない!

何故、良医の命が無残にも奪われてしまうのか?

2022-01-28 23:22:25 | 在宅医療
ふじみ野市での医師人質立てこもり事件は最悪の結末を迎えてしまいました。
弔問に訪れた医師らがトラブルに舞いこまれて人質になった と聞いた時、私は在宅医療がらみだなと直感しました。そして、巻き込まれた先生は、とても良い先生のだろうとも感じました。と、同時に悪い予感もありました。

在宅医療がらみだろうと感じたのは、皆様も感じられているかもしれませんが、普通はの場合、たとえ主治医だったとしても、弔問になど行きません。病院の勤務医の場合、99.9% 行きません。患者さんとの距離が、そこまで近くないですから。
一般的な開業医の場合でも99%行かないでしょう。
それが在宅医師の場合は、結構行かれる方も多いと思います。私の様に基本行かない人もいますが、基本行く方もおられるので、全体では30%くらいでしょうか。行く時期はまちまちですけれでもね。
言い換えれば、病院の担当医と患者の距離が1㎞だとしたら、開業医と患者の距離は100m位、そして、在宅医と患者の距離は1m程度です。患者さんの生活の場、ご自宅に訪問していくのですから。精神科医も、心の中に入っていくので、先生にもよるとは思いますが、患者さんに寄り添われる先生と患者の距離は、通常よりも相当に近いと感じます。

それでも、普通は弔問には行かないのが多数派だと思います。ご家族が来院され残金を支払いに来られたり、風邪をひいて診察に来られたりして、その時に挨拶を交わすくらいの距離であることが普通だと思います。

私も25年以上在宅医療にかかわって来ていますが、先ほども言ったように弔問には基本的には行きません。診療体系上、弔問は設定されていないので、報酬がありません。報酬が無いという事は、「あんた、何をしに来たの?」と勘ぐられる可能性もあるという事です。
弔問に行くというのは、余程、患者さんとの距離が近い良医ではないのかなと、私は感じたのです。
私の直感は結構当たるのですが、どうもこれも当たっていた様です。そして、事件に対する悪い予感も当たってしまいました。

 極めつけの良医が惨殺される事件が連発してしまいました。多分ですが、お二人とも高飛車につっけんどんに患者さんを見下すような態度でおられたら、絶対に惨殺されることは無かったと思われます。何という理不尽。

 どうすれば、患者さんとの距離が近い極めつけの良医を殺人事件から遠ざける事が出来るのか、私は全く良案を見いだせないでいます。

 私の身近にも、患者さんとの距離が近いであろう良医が何人もいます。彼らは根っから患者さんの為になることに喜びを感じておられますので、私が遊びに誘っても、なかなか乗って来ません。遊びよりも仕事の方が楽しいのでしょうねえ。でも、そんな先生がターゲットになるのですよ!!
K×4先生、M先生、F先生はじめ、まじめな在宅医の先生方、私とブリ釣りにでも行きましょうや!!

訪問診療の必帯道具が、聴診器、血圧計、パルスオキシメーターと防弾チョッキんなんて、ほんと、冗談じゃないです!!
もっと遊びましょう。遊んで患者さんとの距離を少し保ちましょう。

やさぐれたジジイ在宅医からの提案でございました。


それにしてもです。思った通り、今回、無念にも殺されてしまった鈴木純一医師は、とても思いやりのある、良い先生だったようですね。
そして、昨年末に大阪で放火殺人にあった西澤医師も本当に思いやり厚い良医であったそうです。
どうして、良医ばかりが殺されるのか?
それは、良医と患者の距離が、一般的な医師と患者の距離よりも近いからです。

在宅医師 殺される

2022-01-28 14:28:39 | 在宅医療
 27日午後9時頃、埼玉県ふじみ野市大井武蔵野の民家で、住人の男が猟銃のようなものを発砲し、訪ねてきた医師鈴木純一さん(44)を人質にとって立てこもった。県警は28日午前8時頃、現場の民家に警察官を突入させ、殺人未遂容疑で緊急逮捕した。鈴木医師は胸の付近に銃で撃たれた痕があり、心肺停止状態で救急搬送され、その後、死亡が確認された。鈴木医師に同行していた男性2人も負傷した。  捜査関係者などによると、逮捕されたのは渡辺宏容疑者(66)。
 鈴木医師ら3人は在宅診療を行う医療法人に所属しており、渡辺容疑者の母親の診察を担当していた。母親が亡くなり、3人は弔問していた。その際、トラブルになったとみられる。男性理学療法士(41)は胸部を撃たれて病院に搬送され、もう一人の男性(32)は顔面に催涙スプレーをかけられ、東入間署に避難した。

という事件なのですが、どうやら3人は、犯人に呼び出されたようですね。そして、犯人は、猟銃と催涙スプレーを用意して待ち構えていた。弔問した側は、男3人だから、何とかなるだろうと思われていたのでしょうが、相手は其の上手・・・用意周到ですね。用意周到と言えば、 12月17日午前、大阪市北区の繁華街・北新地にある雑居ビル4階の心療内科・精神科の医療機関「西梅田こころとからだのクリニック」で起きた放火事件が思い起こされます。この事件でも谷本盛雄容疑者 は事前に下見をし、防火施設を働かなくなるように試みたり、類似犯の「成功例」を調べたりしていました。犯人は、どちらも60代独身男性です。
そして、殺されたのが40代男性医師であると言うのも共通ですね。
この度犠牲になられた鈴木純一先生も、HPからうかがい知れるのは24時間対応の真摯に在宅医療に取り組まれる姿です。
真面目で一途な医者が、真面目さゆえに上手く断ることが出来ず、モンスター患者やモンスター患者家族の犠牲になられるのはあまりにも非道でありむごいです。今後も詳細な報道が待たれますが・・・・上手な対処方法があったら教えていただきたいものです。